じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ツルニチニチソウ。昨日のこの欄とも関係するが、春先は黄色や赤色系の花が多いのでたまに澄んだ青色の花を見るとホットすることがある。写真は斑入りの大輪種。根のついたツルを切り取って埋めておけば容易に増える。


4月8日(木)

【思ったこと】
990408(木)[一般]サークル勧誘、条件づけ、選挙運動


 きょうは入学式。毎年この時期になると、学内の各サークルが新入生に対して執拗とも思えるほどの勧誘活動を繰り広げる。正式のサークル・オリエンテーションは4/10の土曜日に設定されているのだけれど、企業の昨今の求人活動と同じで特段の協定があるわけでもない。気の早いサークルは合格発表当日から勧誘する。中には親子連れを丸ごと誘う団体もあるようだが、一部には、学業に支障をきたすような活動をしている大学非公認の宗教団体もあるので警戒が必要である。

 サークル入るということは人間の行動を変容させることである。これは条件づけになるのだろうか? もし、何度か部室やイベントに誘って、そのたびに「楽しい」結果を与え、それによって入部を決意させるということであるならば立派なオペラント条件づけということになるだろう。

 しかし、いちばん最初のきっかけづくりの時は、まだ新入生は入部に関連する行動を自発していないので結果を与えて強化することができない。こういう時には、サークル活動に類似していて、かつその新入生が過去に楽しんだことのある何らかの状況を思い出させるテクニックが使われる。例えば、馬術部だったら子供の時どこやらの牧場で馬に乗せてもらった体験、ボート部だったら公園の池でボートを漕いだ体験、グライダー部だったら飛行機から素晴らしい眺めを見た時の体験など(←いずれも仮想の話であって、岡大の当該クラブが現実に同じ技法を使っているわけではない)。これらは要するに新入生が部活動と類似の行動を自発しやすいような弁別刺激を与える操作ということになる。このほか、新入生自身に類似の体験が全く無い場合でも、テレビで選手が活躍している場面を見たことがあれば模倣に関するテクニックを使うことができる。また、政治・思想系のサークルの場合は、通常あまり気にもとめていない社会問題の重大性を訴える場合があるが、これは確立操作のテクニックにあたる。

 ここで言いたかったことは、要するに、他人を勧誘したり説得したりする技法は「行動を変える」行為には違いないが、必ずしも最初から画一的な条件づけ操作を使っているわけではないということ。但し、いったん入部した新入生をつなぎ止め、さらに活発にサークル活動に身を投じるようにさせるためには、何らかのポジティブな結果を与えるという条件づけの手続がどうしても必要になってくる。逆に言えば、衰退傾向にあるサークルでは、部活動に対する適度な大きさの結果があまり随伴していない(例えば、いつも試合に負けて進歩がないとか、部員間の交流が強化的な結果をもたらしていないとか..)ことを示すものと言えよう。

 話題が変わるが、いまは統一地方選挙の真っ最中。投票を依頼する行動も勧誘と似たところがある。

 岡山市の場合、いま行われているのは県会議員の選挙らしいが、私の研究室まで聞こえてくるような大ボリュームの拡声器で「よろしくお願いします!」と叫ぶ宣伝カーがあるのにはうんざりする。ほかに大学前の交差点で朝は「お仕事ごくろうさまです!」、夕刻には「お帰りはお気をつけて」なんて叫ぶウグイス穣もいるけれど、聞く側としてはまったくの余計なお世話。静寂を保ってもらったほうがよっぽどありがたい。

 アパート前での街頭演説もあまり評判が良くないようだ。妻の話では、うちのアパートの入口にも入れ替わり立ち替わり候補者がやってきて演説をぶちまけるらしいが、一部始終を聞いているほどヒマではない。途切れ途切れに聞いただけでは文脈が分からないので騒音にしかならない。

 では有効な選挙運動は何なのか。有権者側の受け止め方によっても多様であるとは思うけれど、我が家に限って言えば、音声よりはチラシのほうがよい。それもイメージ優先ではなく、あくまで過去の実績や当選後の実現可能な政策を具体的に記しているものが歓迎される。ま、いずれにせよ、内容の伴わない挨拶的な騒音を大学周辺でまき散らすのは迷惑千万。誰が投票してやるもんか、という気になってくる。
【ちょっと思ったこと】
  •  昼食をとりにいつもより遅めに自宅に戻ると、みのもんた氏司会のTV番組で「今日は何の日」というのをやっていた。それによれば昭和31年4月8日は、フォークダンスの講習会が全国で始まった日だという。

     今のようにビデオが普及していない時代のことである。ダンスの踊り方を言葉や絵だけで説明するのは難しい。外国からわざわざ指導者を招いて全国で直接普及活動を行っていったのだという。フォークダンスはその後も学校教育にも取り入れられ、若者のあいだでも流行。大ヒットした「高校三年生」の歌詞の中にも「フォークダンス」の言葉が出てきた。しかし、盆踊り大会のような町内会行事にまでは至っていないし、花見最中に踊っている風景もそれほど見かけなくなったように思う。

     番組によれば、よく踊られるフォークダンスの御三家は、オクラホマ・ミクサー(アメリカ)、マイム・マイム(イスラエル)、コロプチカ(ロシア)だという。確かに私もこの3つ(他に、坂本九の「レッツ!キス!」があるがあれもフォークダンスなんだろうか)だけだったら踊り方を知っている。

     もっとも私個人は、フォークダンスに関しては屈辱的な思い出だけしか無い。理由を知りたい方は、昨年2月10日の日記をご覧ください。
【新しく知ったこと】
【5LDKKG作業】
  • 明日の午後から雨が降るというので、久しぶりに車で荷物の搬入作業。
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。)】