じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
11/20朝の時計台。濃い霧に包まれている。これだけ深い霧になったのは一昨年の12月27日以来のことだと思う。 |
【思ったこと】
990119(火)[一般]卒論の執筆指導でくたびれるわたし 2/1の締め切りを控えて、卒論生がデータ整理や執筆に追われている。今年わたしが指導しているのは4名。そろそろ下書きのチェックで忙しい時期となってきた。 卒論の下書きにどこまで目を通すかは、指導教官によって方針が異なっている。事前には全く読まない教官も居るし、外国文献をいくつ以上引用しろとか実験は2つ以上やれとか形式ばかりにこだわる教官もいる。 私の場合、どちらかと言えば、締め切り前の作文指導をきっちりとするほうだ。これを逃したら、「何を目的とし、何を行い、何が分かったか」をちゃんと伝えるための文章を書くチャンスが永久に無くなってしまうのでは、という気負いもある。 それぞれの卒論研究のロジックについては完璧とは言えないがすでに指導済み。ここから10日余りは、いかに分かりやすく書くかということと、論理の飛躍を避けるかということが中心となる。 このうちの前者については、論文の冒頭に「本研究は、○○を対象とし、△△という方法を用いて、××を明らかにすることを目的とする」というような一文をいれることを推奨している。また、各段落の最初の行にはリード文(トピック・センテンス)を入れること、結論は、研究の目的に即して何が分かったのかを重要なところから書くというように指導している。これらはもちろん、『理科系の作文技術』(木下是雄、中公新書)の影響を強く受けたスタイルである。 これを忠実に守れば、冒頭の段落と、各段落の最初の行だけを拾い出すとそのままアブストラクトができるようになるわけだ(←この「じぶん更新日記」はそういうスタイルを必ずしも守っていないのでお手本にはならない。念のため。) 卒論の諮問では、その学生がなぜそのテーマに関心を抱いたのかという動機部分を重視する教官もいる。単に指導教官の言われるままにデータをまとめ言われた通りに結論を列挙するだけでは自主性が育たず、卒業後に卒論研究の経験を活かせないという理由からである。いっぽう、「学部生には最先端の研究内容など把握しきれないのだから、テーマ自体を見つけることができない、とにかく手取り足取り型を作ってやったほうがいい」という教官もいる。私はどちらかと言えば前者の態度でのぞんでいるのだが、だからといって、序論部分で自分がなぜその関心に興味をもったかというような感想文を書かれても困る。いっぽう、最後の考察部分では、とにかくきちっとした結論を出した後は、あまり厳密性にこだわらずに自由に展望を述べてもらったほうが後輩にもインパクトを与えられる内容になると思っている。 2月下旬には、ゼミ所属生全員の卒論を公用サーバーにアップする予定なので、その節にはご覧いただければ幸いです。 |
【ちょっと思ったこと】
昨日の日記で、重機のクレーンはなぜツルに例えられたのか、という疑問を書いたところ、お互いを更新する掲示板で、sableさんから、「クレーンは物をつるからでしょう」というまことに貴重な情報をいただいた。あははは...。そのしゃれだけでなく、重機のクレーンの定義やアームタイプについても情報をいただいた。どうもありがとうございました。 この「クレーンは物をツル」型の暗記法でちょっと思い出したが、私が受験生の頃、古本屋で「学習心理学応用英単語記憶法」などというものを読んだことがあった。「学習心理学応用」と言っても実際は、「クレーンはツル」型と同様の洒落で覚えるだけのこと。今でも記憶に残っているのは、「ウナギ、いーる(eel)か?」と「中丸取って(tumult)、家の中は大騒ぎ」、「縁ばらす(embarass)と言われて困惑す」ぐらいなものだろうか。しかしこんな変なコジツケばかりしているとスラスラと英語が出てこない。やはり英語は日本語を仲立ちさせずに覚えて行くべきなのだろう。 |
【新しく知ったこと】
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【生活記録】
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
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