じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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10月27日(火)

【思ったこと】
981027(火)[心理]催眠術のおもひでと、ひとりごと
 「たけしの万物創世記」は、いつもの地味なテーマとはうってかわって「視聴者参加“催眠術”大実験スペシャル」という2時間番組をやっていた。ごく一部しか視ていないのであまりコメントはできないが、脱感作とか「言語化→消去」のような手法も結構使われていたように思う。

 小学生の頃、東大の五月祭で実際に催眠術をかけてもらったことがある。まだ倫理的な問題があまり議論されていなかったせいか、いわば見せ物風の催眠術実演だった。内容は五円玉が言われる通りに動くというような程度。動かしてやらないと実験者が可哀想だというような気持ちもあったので、どこまで「かかった」のか未だに得心がいかないが、それなりの体験ができたように思う。そういやこの時「勉強をちゃんとします」という暗示にかけられたような気がする。あれはまだ解除されていない。私がずっと勉強しているのは、催眠術のせいなのだろうか。がはははh。

 中学だったか高校だったか忘れたが、自己催眠術の本を買ってきて自分で「修行した」こともあった。まずは「腕が重くなる」ついで「腕がホカホカに」、最後は「額が涼しくなる」までの5段階のステップであった。今でも、「腕が重くなる」暗示をかけていくと、一瞬だが自分の意志で腕が持ち上がらなくなるのだから、不思議なものである。

 じぶんの体験だけから言えば催眠術はそれなりに有効だと思うが、誇張表現は禁物だ。新聞のTV番組には「44歳で初体験!!自転車に乗れた」などとあるが、全く練習をせずに突然自転車に乗れることなどあり得ない(←これができるなら、私も催眠術で一輪車に乗れるようになりたいものだ)。実際は、ある程度自転車に乗れる人が、過去の何らかの恐怖体験によって「乗る」という行動を自発できなくなっている状況を改善しようというもの。これは「納豆が嫌い」「他に人がいると公衆トイレで尿が出ない」などにも共通している。これらの改善で使われたテクニックは、いわゆる「脱感作療法」に近いもので、必ずしも「催眠」の範疇に入れるべきものではないと思う。

 番組では過去の記憶をよみがえらせる「退行催眠」の実演もやっていた。専門的立場からの発言ではなくてあくまで知ったかぶりのひとりごとだが、もともと記憶機能には、風化作用で痕跡が消失していくものばかりではなくて、いっぺんに余計なことまで思い出さないように、適切に抑制制御されているところがあるらしい。何らかの方法でこの抑制をとれば、かなりの部分を思い出せる可能性がある。ただし「胎児の記憶」や「前世の記憶」はちょっと行き過ぎで、少なくとも一緒くたにして論じるべきものではないと思う。

 もうひとつ、これも専門的立場からの発言ではなくて単なるひとりごとだけれど、催眠術で英会話がペラペラという可能性は結構あると思う。英語の読解や聞き取りはそこそこできるのに上手にしゃべれないというのは、しゃべるときに母国語の言語系がじゃまをしている可能性があるからだ。要するに「あなたは米国人です。日本語は全部忘れました」という暗示をかければ、英語だけでものを考えるようになり、結果的にスムーズに発話できるようになる可能性がある。ピーター・フランクルさんも前に言っておられたと思うが、何カ国語もしゃべれる人というのは、いちいち母国語との翻訳などせず、それぞれの国の人になりきって、その国の言葉でものを考えながらしゃべるのだそうだから、まんざらウソでもなさそうだ。もっとも「あなたは日本語を全部忘れました」という教示を理解して日本語で「ハイ」と答えた人が催眠術にかかっているのかどうかは定かではないが。
【ちょっと思ったこと】
  • fukufukuさんの貴重な御研究成果である「日記(Web日記)を書くのにどれだけ時間がかかるか」に何人かの方が反応しておられた。私は例によって、メイラーの設定環境の関係から各種アンケートにはお答えできない状況にあるのだが、ふつうは、夜30分、朝30分ぐらい。あと夕刻に日記読みに30分といったところか。私の強みは何と言っても通勤時間が自転車で5分であること。通勤時間に取られない分がそっくり日記執筆に回せるということ。もし郊外に家でも建てたら、同じペースで日記を書き続けることはほとんど不可能になるものと思う。
  • 「学術研究活動に関する調査」にイチャモンをつけようと思ったが時間が無くなってしまった。
  • 岡山大医学部の第二外科が、生体肺移植手術を10/28に実施するという。この種の手術は成功しても失敗しても反響が大きく、ともすれば予算獲得その他の政治的かけひきに利用される恐れがあるが、エポックメイキング的な手術であろうと無かろうと、純粋に治療上の必然性に基づいてタイミングが決められ、その結果が別の目的に利用されないような治療体制を保証していく必要があるかと思う。
【新しく知ったこと】
  • 10/28朝のNHKニュースによれば、少子化対策の一環として、私立高校の男女共学化が進みつつあるという。ニュースで示されたデータによれば、私立男子校は197、女子校は451。グラウンドなど体育設備の制約から、女子校の共学化のほうが難しいという。ちなみに、私の出身高校は共学だったが、やたらアクティブで賢い女の子が多かった。開成、灘、麻布といった進学校がみな男子校であり、そこに入れない女子が多数集結してきたためではないかと思う。このことは私の恋愛観や結婚観に少なからず影響を与えたが、この話はいずれ機会を改めて述べることにしたい。
【東京で見たこと、感じたこと(14)祖父の帽子と鞄】
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 祖父が遺した帽子と鞄が押し入れの隅にあった。そういえば昔の男性は、よく帽子をかぶるのがごく当たり前のファッションだったように思う。帽子屋さんというのもあったような記憶があるが、滅多に見かけなくなったのは何故だろう。左が夏用、右が冬用。下の鞄もそうだが、まだ十分に使える。
【夕食後の夫婦の散歩】------40日目。妻の歩数で2483歩。----
 妻がレンタルビデオ屋にビデオを返しに行ったのでそれにつきあう。
【生活記録】
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】