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昨日の日記

7月3日(金)

【思ったこと】
980703(金)[一般]迷路あれこれ
 7/3昼の民放TVのニュースによれば、スイスに世界最大の屋外迷路あり。1.5km。柏の木1500本で仕切られており、ふつうは抜けられるまでに数時間を要するという。

 迷路と言えば、私が子供の時に、思い出に残る迷路が2つあった。1つは二子玉川園にあった垣根で作った迷路。すぐ横に大きな恐竜像があって結構怖かったものだ。もう1つは、やはり世田谷の羽根木公園にあるコンクリート製のもの。数年前に訪れた時に同じ位置に同じ形のものがあったのには驚いたものだ。
 こういう子供の時の懐かしさがあったせいか、パソコンが登場した当時、迷路ゲーム作りに熱中したことがあった。一定の配列の中に正しい経路と袋小路を作成し、かつ、その中の風景を表示させるタイプのものだ。どういうアルゴリズムにしたら複雑な迷路ができるのか、いろいろと考えたものである。
 子供がファミコンをやりだした頃には「ダンジョンマスター」に熱中した。ウィザードリー3などでもよく遊んだ。

 人工の迷路ではないが、このクソ暑い季節には、鍾乳洞がいちばんだ。これは相当に複雑で、ヘタをすると遭難する。私も、いつだったか友人と二人で滋賀県の河内風穴の最深部を探索中、出口への経路を見誤ったことがあった。そういう危険はあるものの、自然に出来上がった迷路で、その神秘的な魅力がこれにまさるものは無い。

 さて、このニュースのすぐあとで、7/12から岡山の旧国鉄操車場跡地で木下大サーカスが開催されるとのCMが流れていた。この跡地は、もともとチボリ公園の建設計画があり、それに反対する現市長の当選によって立ち消え、以後、未だに議論が続いていると聞く。このさい、サッカー場などという、流行の後追いをするような貧困な発想は捨てて、自然主体の迷路公園でも作ったらどうだろうかと、ふと思った。迷路といっても、最近各地で客寄せをやっているような板壁タイプとは異なる。あくまで自然の生け垣を主体とし、ところどころに四季の花壇やカブトエビの生息する水田を配置する。迷路の通路は、いくつかの関門を開け閉めすることで、毎日変更されるようにする。
 単なる植物園でも十分に価値があると思うのだが、これに迷路の面白さを付加し、高齢者のボランティアの方に花壇や水田の手入れを依頼すれば、最低限のコストは維持できるのではないか。
 もともと跡地利用などというと、いかに金儲けをするかということばかりが優先されるが、我々の日常生活に欠けているものは何かという視点から、ほんとうに役に立つ憩いの場の形成を検討していく必要があるように思う。
【ちょっと思ったこと】
  • 橋本首相は3日、何らかの形で恒久的な所得減税を実施したいとの意向を初めて表明したという。昨日の日記でもちょっとふれたが、そもそも減税の是非を論じるには、「大きな政府か小さな政府か」という、行政のあり方についての根底的な対立軸を明確にしておく必要がある。小さな政府論では、特別のサポートを必要とする高齢者や障害者を除き、国民の自助努力によって快適な生活を守っていくことが基本となる。政府は、個々人の行動に対して時としてポジティブな結果を与えるだけに終始し、あとは、社会的に望ましい経済活動をすればするほどその従事者個人が儲かるように環境条件を整えていく。したがって、税金はあまり要らないが(=大幅な恒久減税が可能)、個々人が受益者として民間企業に支払う負担はそれだけ重くなるというわけだ。「大きな政府」は、これとは逆に、国として高福祉・高負担をすすめることになる。病気になっても年をとってもそれなりに国で面倒を見てもらえるけれど、その制度を維持するためには高率の税金を徴収する必要が出てくる。こういう対立軸を明確にせずに、ただ目先の景気回復のために恒久減税策を提言するとしたら、単なる選挙目当てとの批判は免れないだろう。
  • 岡山では完全に梅雨明けの天気となっているが、気象台は7/4早朝の時点ではまだ中国地方の梅雨明け宣言を出していない。もともと、「梅雨入り」とか「梅雨明け」といっても、梅雨前線の通過で劇的に変化する年もあれば、前線が南北に何度か移動して境界が見極めにくい年、とうとう梅雨のあけなかった年、梅雨の無かった年などさまざまである。一般的には、特定の日をもって梅雨明けと定めることは気象学的にはナンセンスであって、社会的な要請からやむを得ず気象台が表明しているという印象が強い。
    さて、これだけ早く梅雨明けになってしまうことで、何か困ることは無いか、逆に良いことは無いかと考えてみる。困る、というか大変なのは冷房設備のない小学校の子どもたちだろう。夏休みの真っ最中より暑い教室内では、午後の授業は辛かろうと思う。儲かるのは電力業界か。
【新しく知ったこと】
【リンク情報】
【生活記録】
  • 岡山南部は、実質梅雨明け。久しぶりの快晴となり、明るいイリジウム衛星2個を観察することができた。Iridium 15号は 19:20:59.6頃、ほぼ真東の高いところ(75度)。妻と一緒に眺めた。 -8.5等星という予報だったが、日の入り直前だったのでそれほどの明るさは感じなかった。ほんの1〜2秒、輝いたという感じ。いっぽう、Iridium 65号は 22:11:52頃 西南西の空低いところ(18度)。妻と息子と3人で見た(娘は漫画読みに熱中)。某掲示板によると、かやすがさんも初めて御覧になったということだ。よかったよかった。
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
  • CNNは、アメリカがベトナム戦争当時に自国の脱走兵殺害のためにサリンを使用したとの報道は誤報であったとして謝罪。なお、これに関連してベトナム戦争当時、沖縄の知花弾薬庫にサリンが貯蔵されていることが公式に確認された。
  • 韓国領海で北朝鮮の潜水艇がみつかった事件で3日、9遺体が板門店から北朝鮮側に返還された。遺体引き渡しの前に、北朝鮮側は「集団自決」を認める文書に署名。
  • イタリア南部やギリシアで熱波被害。TVニュースを聞いただけなので正確な場所や時刻は不明だが、48度とか44度という気温になったという。