じぶん更新日記

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 じゃらんリサーチセンターが行った国内旅行満足度の調査結果(2025年7月発表、インターネットで1万5586人が回答)
  • 画像上:総合満足度
     旅行した人が訪れた都道府県の満足度を5段階で評価。2023年度の調査では香川県は33位だったが2024年ではなんと1位に。ちなみに岡山県は、44位から42位に少しだけ上がったもののほぼ最下位低迷。
  • 画像中:栗林公園の入園者数の変化(園の調べによる)
    コロナ禍前の水準に戻りつつある。
  • 画像下;総合満足とは別に9項目に分けて魅力度を調査
    香川県がトップ10入りしたのは2項目のみだった。
画像の出典はKSB瀬戸内海放送の動画
 じゃらんリサーチセンターの公式サイトの結果はこちら">。

2025年09月10日(水)




【小さな話題】香川県が一位と言えば?

 香川県が日本一というと、都道府県の中でいちばん面積が小さいということしか浮かばないが、少し前に視聴したYouTube動画:

KSB瀬戸内海放送【解説】国内旅行満足度 香川が1位に 急上昇の鍵は「うどん」と「お得感」
香川NOW【カガワナウ】【香川県が日本一!?】全国ランキングで1位になった意外な項目10選!うどんだけじゃない香川の実力

によれば、なっなんと日本国内の総合的な旅行満足度で日本一になっていたという。もっとも、総合満足とは別に9項目に分けて魅力度を調査した結果では、香川県がトップ10入りしたのは「地元ならではのおいしい食べ物があった」と「食と子どもが楽しめるスポットや施設・体験があった」の2項目のみであり、Top10入りと言っても「食べ物」は7位、「子どもが楽しめるスポット・施設・体験」は8位であって、そんなに上位というわけではなかった。

 以上について公式報告のなかでじゃらんリサーチセンター(JRC)主席研究員の森戸香奈子さんは以下のように解説しておられた【要約・改変あり】。
  1. 日本人の価値観変化? 香川県1位はスローな旅需要の兆しか
  2. 総合満足度1位の香川県は、日本人の延べ宿泊旅行者数が2024年度138万人(JRC推計値)で、前年度の149万人よりも減少しており、観光地としても決して規模の大きいエリアではない。
  3. 食と子どもが楽しめるスポットにおいてトップ10入りしており、この2つの観光資源が強みになっています。
  4. 旅行費用も全国平均と比べて安く、お得感も後押し?
  5. 50代来訪者のシェアUP、ひとり旅の増加、ホスピタリティ満足度の向上、「地 域らしさを感じられるものを選ぶ」といった旅行者の地域志向の高まり等の結果が出ている。
  6. 訪日外国人が増え、人気観光地を中心に混雑や物価高の影響を受けやすいなか、日本人が求めるスローでローカルな旅先として評価されたのではないか。
  7. 有名な地域でなくても、地域らしさを軸に旅人を満足させることができる、新たな旅の可能性を示していると言える。
 香川県が総合満足度1位になった理由については上掲のYouTube動画などでも考察されているが、私が疑問に思ったのは、2023年度にTop入りしていなかった香川県がなぜ突然第1位に躍り出たのか?ということである。もちろん本当に満足度が上がったという可能性もあるが、それ以外に考えられる原因としては、
  1. 回答者のサンプリングが前年と異なっていた。
    →2024年度の回答者に香川県好きの人が偏っていた。
  2. 数値が僅差
    →ちょっとした偶然的変動で順位が大きく変わってしまう。
  3. 2024年に限った大きなイベントがあったり、ドラマのロケに使われたりして注目を集めた。
などが考えられる。
 このうち1.については何とも言えないが特定の大都市の回答者が多ければ近隣地域での満足度が高くなる可能性もある。
 2.については1位の香川県が91.3、2位の沖縄県が89.4となっていてそれなりに差はついている。しかし5位タイで鳥取県、熊本県、大分県がいずれも88.0、8位タイで山梨県、三重県、鹿児島県が87.0というように、Top10の中の6県が3県ずつタイ、つまり評価値の平均が同じ値になっているところを見ると、数値が僅差になることで順位が大幅に変動するという可能性はあるように思う。
 3.についてもよく分からないが香川県が特に注目を浴びるようなイベントは無かったように思う【瀬戸芸なら香川県だが開催は2025年。、朝ドラの舞台で言えば『らんまん』の高知県が考えられるが】

 香川県の観光地として私が印象に残っているのは以下の通り。
  1. 父母ヶ浜【翌朝の写真はこちら
  2. 銭形砂絵
  3. 天空の鳥居
  4. 金刀比羅宮
  5. 栗林公園【10月の写真はこちら
  6. レオマワールド

 このうち1.から4.は昨年12月に家族旅行で訪れたばかり。香川が一位になった本当の理由は、『父母ヶ浜』や『天空の鳥居』にあるのではないかと思う。栗林公園は岡山後楽園を凌ぐ絶景だとは思うが、庭園の背景にマンションが見えてしまっているのは何ともガッカリさせられる。景観条例で今後の建築を規制するか、栗林公園側に巨大な目隠し(こちらのようなもの)を設置して全国屈指の日本庭園を守ってもらいたいものだ。

 あと、香川県への旅行者を増やすためには瀬戸大橋通行料金の値下げが必須。以前1回1000円で通行できた時には何度も四国へ出かけていったものだ。

 最後に香川県が一位になっている項目10選をChatGPTに調べてもらった。


香川県が全国1位の項目(10選)
  1. 日本で最も面積が小さい都道府県
    面積1,876 km2、日本の47都道府県中最小です
  2. オリーブ生産量
    小豆島発祥のオリーブ栽培で、県内オリーブの生産量は全国トップ
  3. うちわの生産量
    丸亀市を中心に、全国のうちわの約90%を生産
  4. 手袋生産量
    国内手袋類の約90%が香川県で生産されています
  5. うどん・そば屋比率
    うどん・そば店舗の割合が全国で最も高い
  6. うどん屋店舗数
    うどん屋の店舗数が全国最多
  7. うどん・そば消費量
    一世帯あたりのうどん・そば消費量が全国1位
  8. うどん・そば外食費用
    外食におけるうどん・そばへの支出額も全国1位
  9. 銃器押収量
    銃器の押収量が全国最多(犯罪・安全指標として)
  10. 観光旅行者の満足度(「行ってよかった都道府県」ランキング)
うどんやオリーブが1位なのは予想通りだが、銃器押収量が全国最多というのはちょっと怖い。

 念のためChatGPTにその理由を尋ねたところ以下のような回答をいただいた。



香川県が「銃器押収量が全国最多」と言われる背景には、実際には全国的な密輸取締や「拳銃110番報奨制度」の影響が大きいと考えられます。ただし、香川県固有の特異な事情があるわけではなく、以下のような一般的な要因が重なっているものと推察されます。
考えられる主な理由
  1. 国際港としての役割
    香川県の高松港は四国の海上交通の要衝であり、国際コンテナ航路も開設されていることから、外国からの密輸経路となり得る可能性があります 。実際、香川県警や税関はJR坂出駅などで合同キャンペーンを行い、「不正薬物や銃器」の密輸防止を呼びかけている状況です。
  2. 拳銃110番報奨制度
    通報によって銃器が押収され、被疑者が検挙された場合、通報者には報奨金が支払われる「拳銃110番報奨制度」が全国共通で運用されています
    これは通報の増加と押収数の向上に寄与している可能性があります。
  3. 取り締まり体制の強化
    香川県警は銃器を含む特別法犯の取り締まりに力を入れており、県内の検挙件数は人口に比して高い傾向があります。特別法犯(薬物・銃器等)の検挙件数が2位というデータもあり、(1位は東京都) 。

銃器犯罪や薬物犯罪に関しては、組織犯罪対策課が専従して捜査に当たっており、密輸・押収の成果が分かりやすい形で現れているといえます

総じて、香川県が「銃器押収量で全国最多」とされるのは、特別な銃器犯罪の蔓延を意味するわけではなく、むしろ取り締まり能力と制度設計の成果である可能性が高いです。