じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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昨日の日記で、道路標識の色に関連して、赤色の塗料はかつては色褪せしやすい欠点があった、と述べた。現在では改善されているというが、古い標識や看板などでは赤い塗料で塗られた部分や文字が褪色している例が見られる。 |
【小さな話題】TIME 果てしなき時間の旅(1)時間と時刻、人生における主観的な時間の長さ 2025年4月4日にNHK-BSで放送された表記の番組についてのメモと感想。ちなみに、この番組は3月9日にNHK-BS8Kで初回放送されたようだが、レギュラー番組とは独立しており、番組表を閲覧していてたまたま見つけて録画予約したものであった。レギュラーものであれば毎週録画に設定しておけば見逃すことはないが、今回の番組は私にとってはまったく唐突な放送であった。なおこの番組は外国で制作され日本語版として監修されたものと推定される。原題は、 ●Time―a Journey Through Thousands of Years 監修は織田一朗、映像提供はZDF Studios。 放送の冒頭では、私たちが常に秒刻みで時間に追われていること、文明の発達とともに時間にどのように影響を受けてきたのか概観された【以下、要約・改変あり】。
放送では続いて、時間知覚(時間の経過の知覚)の話題が取り上げられた。時間の進み方は状況によって長く感じたり短く感じたりする。それは私たちが持って生まれた体内時計による時間感覚によって引き起こされる。子どもの頃は時間経過はとても緩やかに感じるが、歳をとるにつれてそのスピードはどんどん速くなる。5歳であろうと50歳であろうと、物理的な1年の長さは同じなのに年齢によって速さの感じ方が違う。 19世紀、フランスの心理学者ピエール・ジャネは、年齢別に新しく経験することの比率が時間の長さの感覚に影響を与えると指摘した。
このことに関して、社会学者のハルトムート・ローザは次のように述べている【要約・改変あり】。 ●私たちが新しい経験をするとそれは脳に刻み込まれ記憶に残る。しかし大人になると同じことの繰り返しが増え、新しい経験をすることが減るため、脳に刻まれる記憶も減る。そして時間が速く過ぎるように感じる。 ここでいったん私の感想・考察を述べるが、上掲に限らず、番組全体を通じて「時刻」と「時間」が混同されているような印象を受けた。私が理解している限りでは、「時刻」と「時間」は以下のように区別できる。
次に、ピエール・ジャネやハルトムート・ローザが指摘したように、主観的な経過時間(日数)の長さが新しい経験の量によって決まるという仮説は確かにその通りかと思う。但し、時間の長さは生まれてからの年数に単純に反比例するのではなく、結婚、子育てなどの新しい経験があればその時期は、若い時期よりも長く感じられるはずだ。私の場合について言えば、人生の主観的な年数の長さは | 一桁代 | 10歳代 | 20歳代 | 30歳代 |40歳代|50歳代|60歳代| となっていて、結婚や子育てのあった30歳代はかなり長く感じている。なお最近は加齢とともに年々、過去の記憶が減衰しており、10歳代や20歳代の出来事は次第に思い出せなくなってきた。そのぶん10〜20歳代の主観的な時間の長さも短くなりつつある。 次回に続く。 |