じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 半田山植物園で見つけたコオニヤンマ(たぶん)。オニヤンマかと思ったが、ウィキペディアによると、
  • コオニヤンマ(サナエトンボ科)は頭部が小さく、複眼がやや小さく左右が離れる。
  • オニヤンマ(オニヤンマ科)は複眼が大きく、頭部中央で左右が接する。
という違いがあり、写真の個体は複眼が小さくて左右で離れていることからコオニヤンマであると推定した。

2023年8月12日(土)




【連載】チコちゃんに叱られる! 「打ち上げ花火の仕組み」「水切りチャレンジ」

 8月11日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。今回は『真夏の83分拡大版』として以下の話題が取り上げられた。
  1. 花火が打ち上がるのはなぜ?
  2. 「水切り」を何回もできる方法を教えて!
  3. なぜ正座をするようになった?
  4. なぜうれしいとジャンプする?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について考察する。

 まず1.の花火の疑問だが、私自身は、打ち上げ花火というのは、鉄製の筒に入った火薬の玉が大砲のように打ち上げられて、高く上がったところで爆発するものだと思っていた。放送では「花火とは別に打ち上げ用の火薬を爆発させるから」が正解であると説明された。私の理解していた内容でほぼ正解であったようだ。
 放送によれば、打ち上げ花火の仕組みは以下の通り。
  • 花火は筒を使って打ち上げる。
  • 筒の底には打ち上げ薬がある。
  • 打ち上げ薬に火がつくと、花火の玉の導火線にも火がつく。
  • 花火の玉が空高く上がると導火線の火が中心に達して爆発する。
  • 花火の点火は現在ではコンピュータで制御された電気で行われている。かつては花火師が直接筒に火を投げ入れていた(いまでも行っているところがある)
 放送では山間部にある花火工場での玉込め作業、玉の込め方によって打ち上げられた花火がどのような形に広がるのか、などが紹介された。なお、上掲の仕組みに関しては「なぜ花火は地上では爆発しない?」という疑問が出てくる。これについては、花火の玉皮が厚みがあって頑丈であること、さらにその上にクラフト紙(ガムテープ)を貼り付ける工程を繰り返すことで強度を上げ、打ち上げ筒の中で玉皮が壊れないようにカバーをしていると説明された。
 放送ではもう1つ、試作品の花火を打ち上げる現場が紹介された。試し打ちは、事前に場所と時間を申請して行われるということであった。打ち上げ筒からはおよそ1.3kgの花火玉が時速200kmで上空に打ち上げられる映像が流れていた。

 ここからは私の感想になるが、私の住んでいるところからは月に1回くらいの頻度で、場所を変えてどこかでサプライズ花火が打ち上げられている。近隣の旭川中州付近で打ち上げられる時はかなりの迫力を感じるが、サプライズ企画のため事前にその近くに足を運ぶことができない。相当昔に、後楽園・岡山城近辺で行われた花火を一度だけ見に行ったことがある。ほぼ真上に打ち上がる花火は大迫力であるが、気をつけないと燃えかす(←すでに火は消えているが)が空から降ってきて目に入ることがあった。
 花火の打ち上げの際の事故として想定されるのは、
  • 導火線が途中で切れていて、打ち上げられた玉が不発のまま落下する。
  • 着火後に打ち上げ筒が倒れて、観客席の方向に玉が飛んでしまう。
といったところか。念のためBingに尋ねたところ、
打ち上げ花火の際の花火自体による事故としては、以下のようなものがあります。

- 2022年8月5日、福岡県久留米市で開催された筑後川花火大会で、花火玉が久留米工業高等専門学校の敷地に落ちた後に爆発し、弓道場の屋根を突き破り、近くにいた男性がやけどを負った1
- 2019年8月10日、東京都港区で開催された神宮外苑花火大会で、打ち上げられた花火が観客の頭上すぐ近くで破裂し、有料観覧席にいた女性がやけどを負った2
- 2019年10月26日、茨城県土浦市で開催された土浦全国花火競技大会で、打ち上げられた花火の一部が不発となり落下し、近くにいた男性がやけどを負った3

これらの事故は、導火線の湿気や風の影響などが原因とされています。
という回答をいただいた。

 ついでに打ち上げ花火の費用について尋ねたところ、
打ち上げ花火1発にかかる費用は、花火玉の大きさによって変わります。一般的には、以下のような相場となっています。

- 3号玉(直径9p):3000〜5000円
- 5号玉(直径15p):9000〜15000円
- 尺玉(直径30p):5万〜7万円
- 2尺玉(直径60p):50万〜70万円

花火大会では、1万発の規模で5000万円〜1億円ほどの費用がかかると言われています。
という回答をいただいた。

 花火を打ち上げるたびに何万円ものお札が一瞬にして燃え尽きてしまうというのは勿体ないという気もするが、花火大会を行うことで花火師の生活も成り立つし、また花火大会自体の経済効果というのもあるだろう。もっとも最近では、レーザー光や多数のドローンを飛ばすことによるライトショーも行われており、そちらのほうが繰り返し利用できるし、演出効果も多彩であることから、この先ずっと同じ規模の花火大会が毎年続けられるかどうかは何とも言えない。




 次の2.の「水切り」というのは、ウィキペディアに紹介されている通り。
水切り(みずきり)は水面に向かって回転をかけた石を投げて水面で石を跳ねさせて、その回数を競ったりする遊びのこと。「水の石切り」「石切り」とも呼ばれる。世界中、ある程度の大きさを持つ水面と石のある場所であれば、どこでも見られる遊びである。
 同じくウィキペディアによれば、世界記録と日本記録は以下の通り。
  • 世界
    2013年9月6日にアメリカのカート・スタイナー(Kurt Steiner)が88段を記録し、ギネス世界記録として登録されている[1]。それ以前の記録は、2007年7月19日にラッセル・バイヤース(Russell Byars)が記録した51段である。カート・スタイナーは、2007年にバイヤースに抜かれるまで、2002年9月14日に "Pennsylvania Qualifying Stone Skipping Tournament"で記録した40段の記録を保持していた。
  • 日本
    日本記録は岡坂有矢がテレビ番組「メッセンジャーの○○は大丈夫なのか?」にて出した83段である。 岡坂有矢は2016年8月、YouTubeチャンネル「moguraTV]」にてギネス世界記録に挑戦し91段を記録したが、2016年9月の時点ではギネス世界記録には登録されていない。


 今回の放送では、川村康文さん(東京理科大学)による科学的な考証や、『全日本石投げ選手権大会』『仁淀川国際水切り大会』『天塩川de水切り北海道大会』という国内の水切り3大大会を制覇し国際大会でも優勝実績にある橋本桂佑さんにご登場いただき、記録に挑戦した。さらに、永弘進一さん(仙台高等専門学校)のアドバイスにより五角形にしたり、川村さんの更なるゴルフボールのようなくぼみをつけたりして、石工職人により御影石製の理想的な石を作りチャレンジしてもらった。
 放送は3つの川で計4回行われたようであったが、橋本さんが自然石を使って投げた時には64回、理論的に最良に設計された加工石では42回カウントした時点で向こう岸に到達しそれ以上の回数は測定不能となった。
 理論的な検証としてはもう少し条件を整える必要があったと思われるが、とにかく水面を64回も跳ね上がる様子というのは、理屈抜きで素晴らしかった。

 次回に続く。