じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 6月23日のNHK朝ドラ『らんまん』で、万太郎が送ったマルバマンネングサの標本に『Sedum makinoi(セデュム・マキノ』(流通名の「セダム」)という学名がつけられたと知らされ、万太郎、寿恵子、竹雄の3人が喜ぶシーンがあった。
 写真は、ウォーキングコース沿いで見かけたマルバマンネングサ(たぶん)。他のマンネングサよりは遅く、6月上旬に開花していた。もっとも「○○マンネングサ」と呼ばれる花はいろいろあり、園芸種も多いためなかなか同定が難しい。ここに掲載した写真も、葉っぱは丸葉ではあるものの、園芸種の可能性がある。



2023年6月24日(土)



【連載】チコちゃんに叱られる!「卵のカラザ」「頭がいい」「ラグビーのボーダー柄」

 6月23日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日は、
  1. 卵の黄身についているあの白いものはなに?
  2. 頭がいいってなに?
  3. 日本のラグビーのユニフォームにボーダー柄が多いのはなぜ?
という3つの話題が取り上げられた。

 まず1.の卵の『カラザ』の正体であるが、放送では「命綱」が正解であると説明された。カラザは、卵白の一部で捻れたヒモ状になっており、黄身をを両側からハンモックのように吊っている。放送ではわざわざMRIでも投映していたが、殻の部分を細かく丁寧に剥がしていくことで、吊っている様子を観察することができる。最も重要な部分は胚であるが、カラザに吊られていることで卵が転がったりして衝撃を受けにくい。カラザのおかげで胚が常に上になるように保たれるため、親から温められる時に熱が伝わりやすく成長が促される。
 卵の殻には卵の「呼吸」を行うための『気孔』が1万個近くあるが、この穴はウイルスや細菌の侵入口になっていて黄身が殻にくっつくと感染しやすくなる。カラザによって黄身が中心に安定させられることはこうした感染を防ぐ効果がある。
 カラザにはまた脳を活性化させ免疫力を高めてインフルエンザなどを防ぐ『シアル酸』が多く含まれている。シアル酸は肉・魚・野菜には殆ど無いが、卵や牛乳には多く含まれているので捨てずに食べるべきであるとされた。
 私自身は玉子をめったに食べないが、親子丼を作る時などはカラザを捨てずに調理している。




 2.の「頭がいい」の話題が始まり『知能』という言葉が出てきた時に、真っ先に浮かんだのはサトウタツヤ(略称『サトタツ』)であった。御著書の『知能指数』の中に、人間ドックだったか検査入院だったかは忘れたがサトタツが「血のお検査をします」と言われたのを「知能検査をします」と聞き間違えたエピソードが語られており、物忘れが酷くなってきた私でもこのことだけはしっかり記憶に残っている。
 生身のサトタツには私自身の定年退職の前の年に何かのシンポジウムでお目にかかったことがあったが、あれから5年以上が経過したこともあって、今回の放送で最初に拝見した時はずいぶんとお顔が変わっており、「おや、本当にサトタツが出てきた」という驚きではなく「あれ、もしかしてサトタツではないだろうか?」という印象のほうが強かった。
 本題に戻るが、放送では「『未知の環境に柔軟に適応できること』by専門家が正解であると説明された。まず、知能を構成するとされる因子の中でも重視されている「流動性推理」、「ワーキングメモリー」、「言語理解」に関連したデモ実験が行われた。IQ135を持つとされるFUJIWARA原西さんが登場し、「流動性推理」と「言語理解」では抜群の能力を発揮した。ちなみにウィキペディアによればIQ135以上というのは、「2016年1月1日放送の「芸能人格付けチェック2016大予選会」でIQ検査を受けた際、出演芸人27人の中でトップのIQ135を叩き出した。」というのが根拠になっているらしい。
 もっともサトタツ自身は「IQが高い」イコール「頭がいい」には否定的であった。もともと知能検査は1905年にアルフレッド・ビネが支援が必要な生徒を見つけ出すために考案したものであった。サトタツ自身は「未知の環境に柔軟に適応できる能力を持っていること」と論じていた。

 ここからは私の感想・考察になるが、知能検査というのはそれなりのニーズがあって作られたものである。サトタツも述べていたように、発達検査の場合は、それぞれの子どもの個性を理解し最適な支援のヒントを得るというのが目的となる。飛び抜けた創造力を見つけ出す検査もあるが、ダビンチやアインシュタインのような大天才がそういう検査で高得点をとるとは限らない。またいまの時代、AIでもできる知的能力よりも、AIを使いこなす能力のほうが求められている。ちなみに私は中学生の頃には知能偏差値79(IQの数値換算で140〜160相当)であったが、大学の心理学の授業で受けた時はせいぜいIQ120前後、現在はIQ90ぐらいに低下していると推測される。某優待で毎年無料で受けている『あたまの健康チェック』では、昨年12月時点で認知機能指数(MPI)56.98(正常な状態です 前回63.12と比較して低下)と判定された。次回はそろそろボーダーラインか。




 3.のラグビーの話題については「慶應義塾大学がタイガーカラーにしたら部員が増えたから」が正解であるとされた。
 放送によれば、ラグビーが生まれたのは1823年にイングランドのラグビー校であり、ラグビーの呼称もその校名に由来する。しかし、当時のユニフォームはチームを象徴する1色だった。例えばイングランドは白、ウェールズは赤、オーストラリアは金色、南アフリカは緑、ニュージーランドは黒などとなっていた。
 日本のラグビーは1899年に慶應義塾大学の英語講師E.B.クラークが生徒に教えたことが始まり。しかし当時のユニフォームはは黒1色で学生に不人気だったと伝えられている。1903年に黒と黄色のボーダー柄に変更された。この虎柄のデザインはプリンストン大学のエンブレムが参考にされたそして。ボーダーに変更すると入部希望者が倍増したという。その後ラグビー部を作った大学がカレッジカラーのボーダー柄を採用し2色のボーダーが広まった。じっさい、早稲田大、明治大、法政大、同志社大などもカレッジカラーに対応したボーダー柄になっている。
 ここからは私の感想・考察になるが、慶應義塾大学のユニフォームが虎柄になったことと入部希望者倍増の因果関係についてはもう少し根拠が欲しいところだ。ボーダー柄はそれなりに目立つし、活動性やスピード感を与える効果があるように思われる(←これも根拠無し)。いずれにせよ、元祖は慶應義塾大学であったとしても、他大学に広まった原因は別にあるように思われる。