じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 カザフスタン・アクタウの『Sunset view point』周辺の海岸沿いは遊歩道が整備されていて海食崖(波食棚、波食窪など)の地形を観察することができた。これらの地形はカスピ海の水位低下により現れたものと推測される。
 また日没の頃からはカラフルなライトアップが行われていた。もっとも、単に色々な色で照らしているというだけであり、地形に見合う配色をするといった芸術的センスはあまり感じられなかった。


2023年6月11日(日)



【連載】ブラタモリ「屋久島と種子島」(4)鉄砲伝来/ネジの歴史

 昨日に続いてNHK『ブラタモリ』の、

●【2023年6月3日初回放送】種子島〜種子島は地球のチカラを感じる島!?〜」 についてのメモと感想。

 番組の後半では鉄砲伝来が取り上げられた。種子島に鉄砲が伝来したのは1543年であるが、放送ではまず「1543」をどういう語呂合わせで覚えるかという話題が取り上げられ、解説者が大学に入った頃には他の学生が「行こうよさみしい種子島」と覚えていたので「行こうよみんなで種子島」に変えてもらったというエピソードが紹介された。ちなみに私自身が覚えた1500年代の語呂合わせは、
  • 1543年鉄砲伝来:以後蘇る種子島
  • 1549年キリスト教伝来:以後よく見かけるクリスチャン
  • 1573年室町幕府滅亡:一期の涙、室町幕府
  • 1588年刀狩令:以後やや減った槍刀
  • 1590年秀吉による天下統一:以後くれないの世が始まる
  • 1597年慶長の役:以後苦難の道を進む
などとなっている。年号を細かく覚えることにどういう意義があるのかは全く理解できなかったが、私は日本史で大学受験を選択したため、入試に合格するための手段としては大いに有用であった。ちなみに受験時に携行した日本史の参考書は、ビリビリに破いて宿泊先のホテルのゴミ箱に捨てた。あれから50数年が経っているのにいまなお私の脳の記憶装置に上記のような年号データが残っているというのは、記憶の無駄遣いであったとしか言いようがない。

 元の話題に戻るが、放送では鉄砲を伝えたポルトガル人が漂着した前之浜が紹介された。ポルトガル人が乗っていた船は中国でチャーターされた船であり、嵐にあって黒潮に流されたと推測されている。
 放送では火縄銃(空砲)の発射が実演された。火縄銃は実弾を撃つことも可能なので銃刀法で厳格に管理されており、資格の無い人は持つこともできないと説明された。

 種子島が火縄銃伝来の地とされているのは、単にポルトガル人が漂着したためではない。種子島の住民が鉄砲の作り方までを習得し、生産して、全国に広めたことで歴史的に大きな意義を持っている。その生産を可能にしたのは砂鉄であった。種子島の砂浜には黒っぽい砂鉄の粒が多く含まれており磁石を使うと簡単に収集できる。特に多くの砂鉄がとれる海岸は『鉄浜(かねはま)海岸』と呼ばれている。砂鉄は火山由来の岩石が崩れてできたものであるが種子島には火山は無い。遠く離れた火山島で産出された砂鉄が黒潮によって運ばれ海底に堆積する。その地層が隆起したのが種子島であると説明された。このように、鉄砲づくりを可能にしたのも地球のチカラであった。

 火縄銃の生産に取り組んだのは、鎌倉時代から種子島と屋久島を治めていた種子島氏14代目の種子島時尭(ときたか)であった。種子島時尭が生きていたのは戦国時代であり、1543年、大隅半島の禰寝(ねじめ)氏からの攻撃により屋久島を奪われた。その対抗手段として火縄銃2丁を現在の価格で言えば1億円とも言われる代金で買い取り、島の刀鍛冶たちに作らせた。時尭は1544年、屋久島を奪還したがその時に火縄銃を使ったかどうかは資料が残っていないという。
 火縄銃は銃身の後ろの部分のネジが外れるように作られており、ネジを外して掃除をするようになっている。そのネジのうち雄ネジのほうは何とか作れたが、雌ネジの作り方は分からなかった。その後、あとでやってきたポルトガル人技術者から教わった製法はその後全国に広まっていった。現在、種子島から打ち上げられるロケットには数万個のネジが使われているという。




 ここからは私の感想・考察になるが、火縄銃に使われていた雌ネジの製法についてはいくつか逸話があるようだ。こちらのサイト【出典は2018年3月28日のテレビ放送】によれば、八板金兵衛(やいた・きんべえ)さんという刀作りの職人が、銃の筒の部分を加熱してそこに『雄ねじ』を銃のクチの部分から入れていき、それをハンマーなどで叩いて『雌ねじ』の形に仕上げるという製法を考案したという。
 またこちらのサイトには、
...“雌ネジ”を製作する技術が高く売れるというのでポルトガル人が鉄砲鍛冶を連れて寧波より再来した。 製造方法は鍛冶説と切削説の二つがあり、どちらが先なのか分からない。金兵衛の娘、若狭16歳(大永7年4月15日生まれ)をポルトガル人に嫁がせ、真赤に焼いた銃筒に冷間の雄ネジを入れて叩き出すというその秘法を手に入れたと種子島では伝えられている。雌ネジが完成すると若狭は大病で死んだと偽って葬儀を営み、ポルトガル人と離婚させたとあるが、この悲話は島の言い伝えだけだと思う。
という記事があった。

 元の話題から脇道に逸れるが、ねじは、人類の発明の中でもTop10に入るのではないかと思われるほど画期的であるように思う。リンク先によれば、
  • ねじの起源は明確には分かっていない。ねじの発明のヒントは巻貝だったのではないかという説と木に巻き付くつる植物だったのでないかという説がある。
  • 発明者については、現代の歴史家によれば、アルキタスが発明したとする説と、ペルガのアポロニウスが発明したとする説がある。ギリシャの学者エウスタシウスはアルキメデスが発明したと主張した。
  • ルネッサンス期にあたる1500年頃には、レオナルド・ダ・ビンチによってねじ部品を使った様々な装置が製作され、締結用のねじ部品の利用が広がった。
  • 日本を含めて東洋では、ねじ構造自体を独自に発見・発明することができなかった。村松貞次郎は『無ねじ文化史』で江戸の工業製品にはねじの使用例はなく、江戸幕府の江戸時代とは「ねじの無い文化」の時代であるとした。結局、ねじ製作のための優れた工作機械や工具に恵まれず、ねじを作ること自体が「大変困難な仕事である」ということがその理由である。和時計も特殊なねじがわずかにあるだけで、ほとんどが楔で作られている。ねじがほとんど無いため、日本ではドアが発達しなかった。火縄銃にはねじが必須であったが、江戸時代の火縄銃のほとんどは新たに作るのではなく、以前の火縄銃の銃口を広げたりして作り替えていたという。
  • 日本では、1857年にモーズリー由来でホイットワースが改良したねじ切り用旋盤が輸入された。1860年、遣米使節として渡米した小栗忠順は、ワシントン海軍工廠を見学後、西洋文明の原動力は「精密なねじを量産する能力である」と考え、1本のねじを持ち帰ったという。
 現在では日本はネジ・ボルト類の輸出大国になっており、年間の生産実績は約1000億円であるという。他の国・地域のランキングを調べようと思ったが、Bingに尋ねた限りではデータは得られなかった。ChatGPTではTop10を回答してもらえたが、数量は不明。

ネジ・ボルトの生産はどの国・地域で行われていますか? Top10を教えてください。
ネジとボルトは、世界中で生産されており、多くの国と地域で製造が行われています。以下に、ネジとボルトの生産の主要な国と地域のトップ10を示します(注:2021年の情報に基づいています)。
  1. 中国: 中国は、ネジとボルトの世界最大の生産国です。中国は製造業の中心であり、多くの国際的なネジ・ボルトメーカーが工場を構えています。
  2. アメリカ: アメリカもネジとボルトの主要な生産国です。特に自動車産業や建設業において需要が高く、多くのメーカーが存在します。
  3. 日本: 日本は高品質なネジとボルトの製造で知られています。日本のメーカーは自動車や電子機器などの産業で需要があります。
  4. ドイツ: ドイツはヨーロッパで最大のネジとボルトの生産国です。ドイツのメーカーは高品質で信頼性のある製品を提供しています。
  5. インド: インドは急速に成長しているネジとボルトの生産国です。インドのメーカーは国内需要に加えて、輸出市場でも競争力を持っています。
  6. イタリア: イタリアは高品質なネジとボルトの生産で知られており、特に自動車や航空宇宙産業で使用されます。
  7. 韓国: 韓国はネジとボルトの生産で重要な役割を果たしています。韓国のメーカーは幅広い産業に製品を供給しています。
  8. 台湾: 台湾もネジとボルトの生産で注目される地域です。台湾のメーカーは品質と技術革新に力を入れています。
  9. フランス: フランスはヨーロッパにおけるネジとボルトの生産の中心地の一つです。フランスのメーカーは多様な産業向けに製品を提供しています。
  10. イギリス: イギリスもネジとボルトの生産で重要な国です。特に自動車産業や航空宇宙産業で需要が高く【以下、途切れる】。

なお上記のランキングについて「上記の10カ国・地域は生産量の多い順に並んでいますか?それとも順不同でしょうか?」と質問を重ねたところ、
申し訳ありませんが、私のデータベースは2021年までの情報しか持っておらず、現在の年数での生産量に関する最新のランキングは提供できません。ネジとボルトの生産量は時間と需要の変化によって異なるため、具体的な年における順位は変動する可能性があります。したがって、私が提供したトップ10の順序は一般的な傾向に基づいており、2021年のデータを元に推測されたものです。最新のデータを確認するためには、公式の統計情報や市場調査レポートなどの信頼性のある情報源を参照することをお勧めします。
とのことであった。