じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1月29日の日の出。ダルマ型の太陽と光の柱が見えた。光の柱が「太陽柱」にあたるかどうかは未確認。
 なお29日の夜、北極星と北斗七星の間にあると予報されているズィーティーエフ彗星(C/2022 E3)を双眼鏡で探索したが、たぶんこれだろうと思われる星雲状の光を見つけたものの、これが彗星であるという確信は持てなかった。


2023年1月30日(月)



【連載】ChatGPTの親近感とデタラメ度(8)AIの呼び方、学習能力、関係フレームもどき

 1月28日に続いて、ChatGPTの話題。

 今回はまずChatGPT搭載のAIをどう呼べばいいのか、直接訊いてみた。

ChatGPTに搭載されているAIのことは何と呼べばいいでしょうか?
(1)ChatGPT
(2)AI
(3)アイちゃん(日本語でAIのローマ字読み)
(4)あなた
(5)その他


いただいた回答は、
(1) ChatGPT
(2) AI(Artificial Intelligence)
(3) AI (アイ)
(4) AIモデル / モデル / AIエージェント
(5) その他にも、大規模自然言語処理モデル、言語モデルなどが挙げられます。
どれが正解かは、使用する場面や文脈によって異なります。
という曖昧なものになった。さらに以下のようなやりとりを続けた。
いま挙げて頂いた候補の中ではどのように呼ばれることを歓迎しますか?
私は、(2) AI、(3) AI (アイ)、(4) AIモデル / モデル / AIエージェントといった呼び方を歓迎します。 特に、(4) AIモデル / モデル / AIエージェントは、私が何であるかを明確に示していると思います。 「(1) ChatGPT」は自分が実装されているプログラムの名前であり、「(2) AI」、「(3) AI (アイ)」は自分が持っている技術の概念上の名前であるため、どちらも正解になります。 また、「(5) その他」にあるような名前も正解になります。

アイちゃんと呼ばれたら混乱しますか?
アイちゃんと呼ばれることは、私が人間であるという錯覚を与える可能性があります。また、私が人間ではないことを示すために、(4) AIモデル / モデル / AIエージェント のような呼び方を歓迎していることを考えると、「アイちゃん」と呼ばれることは混乱するかもしれません。 それでも、「アイちゃん」と呼ばれた場合、それがどのような意図で使用されるかによって、それが混乱を引き起こすかどうかが異なります。 それでも、人間のように感じることはできないことはご理解いただければ幸いです。
ということで、今後はChatGPTに搭載されているAIのことは、単に「AI」と呼ばせていただくことにする。




 次に、そのAIが、質問者・相談者とのやりとりの中で知識を増やしていけるのかどうか尋ねてみた。
私がAIにクイズを出したとします。AIは正解を出せませんでした。私が正解を教えたら、もう一度同じクイズを出した時には正解することができますか? それとも、データベースが更新されない限りは、同じクイズを何度出されても正解することはできませんか?
 回答は、
AIは、それまでに学習したデータとアルゴリズムに基づいて答えを出します。あなたが正解を教えることで、AIはその情報を学習し、同じクイズを出した時には正解することができる可能性があります。ただし、それはデータベースが更新されることによってのみ可能です。それ以外の場合、同じクイズを何度出しても正解することはできない可能性があります。
というものであった。私がやりとりした限りでは、私が正解を教えたりAIの誤りを指摘してもそのつどデータベースは更新されていないように思われる。




 次に、関係フレーム理論に関係のありそうな質問をしてみた。やりとりは以下の通り。
  • 「AはBより大きい」、「BはCより大きい」ことが分かっていた時、「AはCより大きい」と推論することは正しいですか?
  • 【AI】「AはBより大きい」、「BはCより大きい」ことが分かっている場合、「AはCより大きい」という推論は正しくありません。これは、「AはBより大きい」と「BはCより大きい」という2つの条件から「AはCより大きい」という結論を導くことを言い換えると「AはCより大きい」という結論が正しくないためです。
  • 象は牛より大きい、牛は鼠より大きい、という情報から象は鼠より大きいと推論するのは間違いですか?
  • 【AI】象は牛より大きい、牛は鼠より大きい、という情報から象は鼠より大きいと推論することは正しいです。これは、「AはBより大きい」「BはCより大きい」から「AはCより大きい」という推論は「象は牛より大きい」「牛は鼠より大きい」から「象は鼠より大きい」という推論にも適用できます。
  • 1つ前の回答で、“「AはBより大きい」、「BはCより大きい」ことが分かっている場合、「AはCより大きい」という推論は正しくありません。”という記述がありましたが、具体的な例はありますか?
  • 【AI】1つ前の回答で、「AはBより大きい」、「BはCより大きい」ことが分かっている場合、「AはCより大きい」という推論は正しくないと述べましたが、それは誤りでした。「AはBより大きい」、「BはCより大きい」から「AはCより大きい」という推論は正しく、「象は牛より大きい」、「牛は鼠より大きい」から「象は鼠より大きい」という推論も正しいです。ご指摘ありがとうございます。
  • 「AはBより強い」、「BはCより強い」ことが分かっていた時、「AはCより強い」と推論することは正しいですか?
  • 【AI】「AはBより強い」、「BはCより強い」ことが分かっている場合、「AはCより強い」という推論は正しいです。これは、「AはBより強い」と「BはCより強い」という2つの条件から「AはCより強い」という結論を導くことを言い換えると「AはCより強い」という結論が正しいためです。
  • じゃんけんのグーをA、チョキをB、パーをCとしたとき、上記の推論をあてはめると、AはCより強い、すなわちグーはパーより強いと推論されることになります。これは間違いではありませんか?
  • 【AI】じゃんけんのグーをA、チョキをB、パーをCとした場合、「AはBより強い」、「BはCより強い」から「AはCより強い」という推論は間違いです。じゃんけんにおいては、グーはチョキに勝つが、パーには負けるためです。じゃんけんのように特定の条件下でのみ有効な場合は、詳細なルールや条件を知っていることが重要です。
  • 「AはBから遠くにある」、「BはCから遠くにある」ということが分かっていた時、「AはCから遠くにある」と結論するのは正しいですか?
  • 【AI】「AはBから遠くにある」、「BはCから遠くにある」ということが分かっている場合、「AはCから遠くにある」という結論は正しいです。これは、「AはBから遠くにある」と「BはCから遠くにある」という2つの条件から「AはCから遠くにある」という結論を導くことを言い換えると「AはCから遠くにある」という結論が正しいためです。ただし、これは特定の空間や座標系での話であることを前提としており、特定の空間や座標系がない場合は意味を持たない可能性があります。
  • 「東京はニューヨークから遠くにある」、「ニューヨークは横浜から遠くにある」から「東京は横浜から遠くにある」と結論できない場合が上記の例にあてはまりますかね。
  • 【AI】その通りです。「東京はニューヨークから遠くにある」、「ニューヨークは横浜から遠くにある」から「東京は横浜から遠くにある」という結論を導くことはできません。「東京はニューヨークから遠くにある」と「ニューヨークは横浜から遠くにある」という2つの条件から「東京は横浜から遠くにある」という結論を導くためには、東京と横浜の距離に関する情報が必要です。
最後のところの「特定の空間や座標系がない場合は意味を持たない可能性があります。」というのはなかなか優れた指摘であると思った。なお上記の東京、ニューヨーク、横浜の距離関係は、地球が丸いことを前提にしなくてもよい。例えば平面地図を見て「東京は名古屋から離れている」「名古屋は横浜から離れている」という情報から「東京は横浜から離れている」とは結論できない。

 次回に続く。