じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 ウォーキングコースの県道で「1/14〜15 大学入学共通テスト」/「国道53号 岡大入口 渋滞恐れ」という電光表示を見かけた。半田山植物園内をウォーキング中にも、試験の開始や終了を知らせるサイレンの音が岡大構内から聞こえてきた。
 定年退職前、この試験(当時は「センター試験」)の監督が2〜3年に一度まわってきたが、長時間の試験室内拘束と緊張で体調を崩すこともあった。かつて岡大では、高齢者への健康上の配慮から、60歳以上になると入試監督を免除される慣行があった。ところが私が60歳になった頃には、人手不足のため定年退職間近の65歳を含め全教員のローテーションで監督が命じられることになった。しかも高齢教員のほうが会場責任者に命じられる確率が高く(←会場責任者は教授の中から選ばれるため)、責任者以外の監督以上に長時間の待機が義務づけられることが多かった(←試験本部で答案枚数の再チェックが行われるまでは待機しなければならないので、その日の試験が終わっても1時間半ほどは帰宅できなかった)。


2023年1月16日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる!「水道水」

 1月13日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日は、
  1. 蛇口をひねると水が出るのはなぜ?
  2. カレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなるのはなぜ?
  3. なぜ人は展望台にのぼりたがる?
という3つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.について考察する。

 さて、水道の謎だが、放送では「3階の高さまで上がる圧力の水を直前で止めているから」と説明された。放送ではさらに、取水から給水に至るプロセスが分かりやすく紹介されていた。
 東京の水道水がたどる道筋を実際に追ってみると、
  1. 水道水源林が水道水の始まり。降った雨が地中に蓄えられる。
  2. 降水量や使用する水の量によって、川に流す水の量を調節。
  3. 取水堰から浄水場の着水井(ちゃくすいせい)に取り入れる(原水)。
  4. 続いて沈殿池で、原水と凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)を混ぜて水の汚れを沈殿させる。ポリ塩化アルミニウムは水に入れるとプラスの電気を帯びる性質があり、いっぽう自然界に存在する土などの汚れはマイナスの電気を帯びているのでそれらがくっついて汚れの固まりとなりその重さによって沈殿池の底に沈む。プラスとマイナスがちょうど同じになるように、その時の汚れ方に応じて調整されている。
  5. 続くろ過池ではでは砂と砂利の間を水が通ることで細かい汚れが取り除かれる。
  6. 塩素を注入して殺菌消毒。その後、水質検査のほか、ヤリタナゴの行動を監視して水質の異常をチェックする。
  7. 給水所では、ポンプが高速で回転し、その遠心力で生じた水圧により各家庭に給水される。
  8. 配水管の中では、一箇所に圧力をかけるとどの蛇口からも同じ圧力で水が出るようになっている。【←アルキメデスの原理の応用?】
  9. 配水管にかけられる圧力は、3階の高さまで届く水圧となっている。この基準は1987年に建築基準法が改正され、木造3階の戸建て住宅が認められるようになり、これによって3階まで水が届くように変更された。
  10. マンションなどで3階を超えるビルに給水する方法としては、屋上に貯水槽を設置する方法、増圧ポンプで水の勢いを上げる方法がある。
 なお、補足説明として、東京都では1992年から「高度浄水処理」を新たに取り入れており、オゾンと生物活性炭の働きにより、川の水にあるカビのようなニオイとか特有のカルキ臭を分解しているという情報があった。これにより美味しい水道水が供給されているという。




 ここからは私の感想・考察になるが、上掲の説明で少々気になったのは、4.に記されているポリ塩化アルミニウムであった。すなわち、
  • この物質が水道水を通じて体内に取り込まれる危険は無いのか
  • 使用済みのポリ塩化アルミニウムが環境汚染を引き起こすことはないのか?
ウィキペディアでは、
アルミニウムイオンは有害で魚毒性や植物の生育阻害要因となり得るため、水道法の水質基準ではアルミニウム濃度を0.1ppm未満に抑えることが求められる。このため過度の使用は避け適正な利用が必要である。
と記されていたが、「濃度を0.1ppm未満に抑える」といっても、濃度という基準では溶媒を2倍にすれば半分になるため、総量を規制することにはならない。【←これは放射能汚染水でも同様】

 あと、マンションの給水は最近では増圧ポンプが主流になっているようだ。この場合、低層階と高層階での水圧は戸別に設置されている止水栓で調整されているようだ。

 次回に続く。