じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 半田山植物園の3箇所でオニフスベが出現した。6月頃にはたまに出現するが【こちら参照】、10月に見かけたのは今回が初めて。6月は大きな球体が1個ずつ出現する傾向があったが、今回は比較的小さな複数個に分かれている。腕時計本体(円形部分)の直径は35ミリ。

2022年10月10日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる!「大阪と東京で呼び方が違うモノ」「外国語はなぜカタカナ表記」「秋休み」

 昨日に続いて、10月8日【岡山地方は10月7日は別番組】に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. みそ汁はなぜモヤモヤしている?
  2. なぜオセロは白と黒?
  3. 自分、東京に魂売ったんとちゃうかクイズ【大阪と東京で呼び方が違うモノ】
  4. なぜ外国語をカタカナで書く?
  5. 【ひだまりの縁側で…】秋休みは何で無いの?
という5つの話題のうち、残りの3.から5.について考察する。




 まず、3.の大阪と東京で呼び方が違うモノについて。
  • 【東京】駐車場、【大阪】モータープール(主として月極駐車場)→私は「駐車場」
  • 【東京】(コーヒー)ミルク、クリーム【大阪】フレッシュ→私は「ミルク」
  • 【東京】ワイシャツ、【大阪】カッターシャツ→私は、大学生の頃までは「ワイシャツ」、その後は妻の影響か「カッター」





 次の4.の外国語をカタカナで書く理由だが、放送では「そもそもカタカナは外国語を読むために作られた文字だから」と説明された。
 放送によれば、カタカナは中国語で書かれた文章を日本語で読むために、漢字の一部を取り出して作られた文字で、8世紀ごろお経などの漢字の書物が日本へやってくるとお坊さんは渡来人に意味や読み方教わり勉強、漢字に漢字を添えることで読み方を示すようになった。12世紀ごろになるとカタカナが日本に定着、新井白石が『西洋紀聞』で漢字・ひらがな・カタカナ交じりの文章を記したことで日本は3種類の文字を使うようになったという。

 放送で紹介された内容は、カタカナ誕生まで遡った経緯としてはその通りだと思われるが、戦前の教科書、専門書、法令などは漢字とカタカナで記されており、そのような文書では外来語は平仮名で書かれていたはずだ。実際、私が高校生の頃、神田の古本屋で戦前に出版された確率・統計の専門書を入手したことがあるが、文章は漢字とカタカナで記されており、外国人名は平仮名で記されていたと記憶している。またウィキペディアにも、
平仮名に比べ学問的傾向が強いので、戦前の日本ではより正式な文字とみなされ、法令全書その他の公文書で用いられ、教育面でも平仮名に先行して教えられた。
なので、いまの時代に外国語をカタカナで表記するようになった経緯を正確に説明するためには、終戦直後のカタカナと平仮名の切り替えについて触れる必要がある。ネットで検索したところ、こちらに、
日本を占領していた連合国軍の指示によって1947年から「ひらがな優先」の教科書「みんないいこ」が採用されました。私の記憶では「みんないいこ、おはなをかざる」で始まっていました。
占領軍の言い分はもっともで、日常の使用では「ひらがな」が圧倒的に多い、直線的なカタカナが覚えやすいとは限らない、というものです。
これ以来、法律文などは「ひらがな」となり、「カタカナは外来語専用」という習慣が確立しました。このことは、日本語のために良かったと思います。

参考書:「日本語の表記」武部良明;角川書店 p.455
という回答が掲載されていた。但しこちらの回答のように、戦前でも、新聞記事や教科書には、漢字と平仮名で書かれたものが多く、漢字・カタカナ表記は詔書、法令文書などに限られていた可能性がある。GHQによる教科書の「カタカナ→平仮名」への切り替えは、戦前の風習を無理やり廃止したというようなものではなく、戦前の実態に合わせて平仮名優先にしたということではないかと思われる。

 個人的には、漢字・カタカナ表記では、漢字の偏などがカタカナと同じ文字に見えたり(いま書いた「偏」にも「イ」が含まれている)、漢字と判別しにくい文字などもあったり(例えば「カ」と「力(ちから)」、「ロ」と「口(くち)」、「ニ」と「二(に)」)、カタカナ同士で似ている文字があったり(例えば「ソ」と「ン」)して、漢字・平仮名表記に比べると読みづらいような印象がある。




 最後の5.の春夏秋冬の中でなぜ「秋休み」だけが無いのか?という疑問については、
長期休みは各市町村で定めているので、学校によって異なる。秋休みがある学校もあり、2学期制の学校は、前期と後期の間の10月に秋休みがある。但し、秋休みがある学校では、そのぶん、夏休みが短縮されることが多い。
と説明された。
 私自身の体験としては、小中高は3学期制なので秋休みは無し。大学・大学院時代は通年制であり、毎週1コマの授業を1年間受講して単位をとるという仕組みになっており、秋休みという期間は特に無かった。赴任先の大学で、通年制から前後期制に切り替えられたことを記憶しているが、前期は、長い夏休みのあと9月に3週程度の授業または期末試験を行うだけで教育的な成果が上がりにくいという声もあり、そのうちに、8月上旬まで授業を行い、8月中旬から9月いっぱいを休みにする形に切り替えられたと記憶している。
 今年度の岡大の4学期制の日程はこちらに示す通りであり、8月5日までが試験期間、8月6日から9月末日までは実質的な「夏休み」となっている(「秋休み」とは呼ばない。正式な夏季休暇は8月11日から9月30日)。この4学期制の場合、第4学期はかなりタイトな日程となり、年末年始の休みが短くなってしまうという問題がある(今年度は1月5日に授業再開。年末年始の休みが短いことで12月に集中講義を行うことも不可能)。第4学期がタイトになるのは、2月下旬以降は入試が控えているため、どうしても2月上旬までに期末試験を終わらせる必要があるからだ。また、第3学期、あるいは後期を10月1日からでなく9月の最終週あたりから始めればもう少しゆとりができるはずなのだが、これは授業料を前期分、後期分として徴収する会計区分の関係で難しいと聞いている。