じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



08月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る



 台風9号の接近により、岡山では7月17日以来の雨(0.5ミリ以上)となった。午前07時までの合計降水量は35.0ミリ、最大瞬間風速は21.7メートル、最低気圧は985.2hPa(8月9日07時)であった。
 画像下は降水量が最も多かった午前0時代の雨雲レーダー。午前0時から1時までの雨量は23.0ミリを記録した。


2021年8月9日(月)



【連載】東京2020オリンピック その4 「競歩」「マラソン」、「私が選んだ三賞」

 8月5日に続いて、東京2020オリンピックの備忘録と感想。

 まず、8月5日から8日までに観戦した種目は以下の通り。
  • 【8月5日】(なし)
  • 【8月6日】男子50km競歩、男子卓球団体3位決定戦、女子20km競歩、女子やり投げ
  • 【8月7日】陸上女子1500m決勝、女子100×4リレー、男子100×4リレー、女子マラソン
  • 【8月8日】男子ケイリン1回戦、男子マラソン、男子ケイリン準決勝、陸上女子10000決勝、女子400×4リレー、男子400×4リレー、野球決勝、空手男子組手75kg超決勝
以下、率直な感想をいくつか。
  1. 競歩は、男女とも観戦した。私が知っている競歩のスタイルというと、腸捻転になるかと思われるように体を左右に揺らしてペタペタと歩くようなスタイルであったが、今回は殆どの選手が小刻みに走っているように見えた。ウィキペディアによると、競歩のルールは

    • 常にどちらかの足が地面に接していること(両方の足が地面から離れると、ロス・オブ・コンタクトという反則をとられる。以前はリフティングという名称だった)。
    • 前脚は接地の瞬間から地面と垂直になるまで膝を伸ばすこと(曲がるとベント・ニーという反則をとられる)。
    • 競歩競技には上記2つのような定義が定められており、その定義に違反しているおそれがあると競歩審判員が判断したときに、競技者はイエローパドルを提示される(ロス・オブ・コンタクトの時は波型の書いてあるものを、ベント・ニーの時はくの字が書いてあるもの)。定義に明らかに違反している場合はレッドカードが発行される。ある競技者に対してのレッドカードが累積3枚になると、競技者は主任審判員より失格を宣告される。ただし、主催者などが「ペナルティゾーン」を採用した場合は、レッドカードが累積3枚になった競技者はペナルティゾーンにおいて所定の時間(20キロ競歩では2分、50キロ競歩では5分など、レース距離10キロに対して1分)待機し、レースに復帰することができる。この場合は4枚目のレッドカードで失格となる。

    ということだが、あれだけの人数の選手の「歩行」スタイルを審判員が常時監視することは困難であり不公平も生じるように思える。いっそのこと、靴底にセンサーをつけて、左右の靴底が両方とも地面を離れていた瞬間を自動的に検知するような仕組にすれば公平かつ公正になるようにも思える。もっとも、それはそれとして、競歩にマラソンと異なる魅力がどういうところにあるのかがイマイチ分からない。むしろ、グレートレースのように、歩いても走ってもよいというルールで長距離を競うほうが見応えがあるように思った。

  2. 男女のマラソンは、選手たちの活躍はもちろんであるが、札幌市内の風景が懐かしかった。北大構内は何度も歩いたことがあり(例えば、こちらや、こちら)、中継画像を見ただけでどこを走っているのかが分かった。このほか、豊水すすきの駅周辺の風景は、以前に複数回、ビジネスホテルに泊まったことがあり懐かしかった。
    札幌でマラソンが開催されると聞いた時、私が真っ先に浮かんだのは、モエレ沼公園周回コース、もしくは、石狩川河口方面へのコースであった。前者はイサム・ノグチの作品が世界中の人々に感銘を与えるであろうし、後者は広大な北海道らしい風景が広がる。もっとも今回の時期では、どちらも炎天下で選手にはキツすぎる。その点、木陰の多い北大構内を設定したのは好判断であった。
    マラソンとは全く関係ないが、札幌市内の通り名と番地の関係がいまだに理解できない。「北○条通り」を歩いているのに、交差点の信号のところには「○条」と1つずれた数字が表示されていることがあり、通り名なのかブロックの住所を表しているのか混乱してしまう。【こちらに関連記事あり】


 ということで、オリンピックも何とか終了した。私が観戦した中から特に印象に残っている種目・選手は以下の通り。
  • 殊勲賞:競泳 大橋悠依選手
  • 技能賞:混合ダブルス 水谷隼・伊藤美誠選手
  • 敢闘賞:陸上女子1500mの田中希実選手と、陸上女子5000m、10000mの広中璃梨佳選手
 このほか、海外の選手では、
  • 男子400×4リレーで大健闘したボツワナの選手
  • 男子マラソンで健闘したセル オッド・バット オチル選手(39歳)DNF
に敢闘賞をお贈りしたいところだ。

 いっぽう、最もガッカリしたのは陸上男子100×4リレーで、日本選手がバトンミスで棄権となったこと。バトンの受け渡しについてはこれまで繰り返し繰り返し練習を重ねて来られたことと思うが、それでもなお、重要場面でのミスは起こりうるということを示してくれたという点で、スポーツ以外のさまざまな開発プロジェクトにおいても大きな教訓になるだろう。

 なお、今回はTV中継に頼らず、もっぱらオンデマンドでの観戦となった。オンデマンドは英語実況のみが殆どで分かりにくいところもあるが、民放中継のようにCMで中断されないのが気に入った。次回以降でもオンデマンドの動画提供があるとありがたいところだが、セキュリティ上、かなりの不安がありそう。

最後に、一句。

観戦を終えておののく大感染