じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 岡山県に出されていた緊急事態宣言が解除され、6月22日からは岡大図書館も開館、また、学生の課外活動についても6月21日からレベル2に引き下げられた。
 22日朝、津島東キャンパスでは、野球部【写真】、ラクロス部、水泳部などが活動を再開しているように見えた。いっぽう陸上競技場やテニスコートは依然として人影が見られなかった。


2021年6月23日(水)



【小さな話題】6月のテレビ番組から その4『カンブリア宮殿 学歴ナシの天才発明家  知られざる問題解決力の秘密』

 6月17日に放送された『カンブリア宮殿』で、NejiLaw社長の道脇裕氏の話題が取り上げられていた。発明王エジソンそっくりの活躍ぶりに驚かされた。

 道脇の発明としては、まずは「緩まないネジ(L/Rネジ)」がありカシオのGショックなどで採用されている。一般的なネジは振動により緩んでしまうが、道脇が発明したネジはネジ山が二重構造になっており、右回しのナットと左回しのナットを両方締めることができる。これによって、振動が加わると2つのナットが逆方向に動こうとするため緩むことがなくなる。なお、ここで、2つのナットが離反する方向に動こうとした場合はネジが緩んでしまうのではないかという素朴な疑問が生じたがそのことについては特に説明はなかった。2つのネジを充分に接着しておけばその心配はなさそうだが。

 さて、L/Rネジの1つだけでも、プロジェクトX並みの話題になりそうなところだが、道脇の発明は多岐にわたっている。番組で紹介されたのは、
  • 自動車部品のトランスミッションの金型を交換する際に、作業中は緩まないが、交換時には容易に緩んでしまうような仕組。【但しこの解決法については番組では紹介されなかった】
  • 鉄筋コンクリート内部に発生する気泡を、特殊な振動を与えることで70%削減するための装置。これによりコンクリートの耐久性を飛躍的に延ばすことができる。
  • 高速道路の防音壁
  • 福島原発事故に関連した、放射線を90%ブロックする水の壁
  • 紫外線により空気中のウイルスを不活化する装置。ふつう紫外線は反射しにくく減衰してしまうが、道脇の発明した特別の素材と構造により内部で往復反射させることで高度な反射率を保ち、99.999%【測定限界】の除去を達成。
といったものであり、まさにエジソンの再来のように思えた。【これ以外の発明についてはNejiLawの公式サイトに紹介されている】。

 番組では、道脇氏の生い立ちと、現在(収録時43歳)の生活ぶりが紹介された。

 道脇氏は1977年、父は大手化学会社の研究所長、母は物理学の助教授という理系一家に生まれた。小学校ではすでに本人が分かっていることしか教わらないため退屈となり、小学校5年の時に自主休学。その後も中学や高校にはろくに通わず、漁師やとび職などを経験。2002年頃からは数学の研究に没頭したりしていたが、大手IT会社の顧問をしていた岩淵正詔さんに声をかけられ、これが、自分のアイデアを世の中の役に立てる転機になったという。岩淵さんは癌で亡くなったが、死の直前に緩まないネジの事業計画書を道脇氏に託し、2009年にネジロウを創業した。

 現在の生活ぶりで興味深いのは、
  • 考え事をしながら散歩していると迷子になってしまうことがある。
  • ペットボトルのレモンティー【画像を見ると、どうやらキリンの「 午後の紅茶 レモンティー」】を一日10本以上、20年間飲み続けている。
  • 仕事場の壁はホワイトボードで囲まれ、さまざまなアイデアや数式が書き込まれている。
  • 睡眠時間は2時間程度。20歳代で4時間、30歳代で3時間というようにますます短くなっており、50歳代には30分になりそう。
  • 夢を見ている中でも「睡眠思考」ができる。
  • アイデアは映像として瞬間的に浮かぶ。
  • ボールペンは、パイロットのボールペン【現在は製造中止】を買いだめしていてそれしか使わない。
  • シャツ、ズボン、靴なども買いだめした同じモノを使う。
そう言えばエジソンも似たような特徴があった。

 エジソンの再来を思わせる発明家としては、少し前に西村智さんの発明がサイエンスZEROで紹介されていた。ネットで検索したところ、道脇氏を取り上げたNHKの番組としては、2016年11月14日放送の、

●プロフェッショナル 仕事の流儀 #309 「常識を超え、独創を極めよ」

というのがあったようだが、残念ながら視聴していない。

 なお、道脇氏の直近の発明でもあるウイルス除去装置は、現時点ではまだ実用化に至っていないようだが、これがあれば、換気せずに冷房を続けることができそう。猛暑を迎える日本では一刻も早い実用化が期待される。