じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 法界院のお寺の近くをウォーキングしていたところ、「仮ブタ出現! 注意!!」という看板が目にとまった。イノシシでも出没するのかと思ったが、すぐに正体が判明。ちなみに、このあたり一帯の下水は、これまで、個別浄化槽もしくは汲み取りとなっていた。岡山市の下水道普及率は67.6パーセント(20202年)にとどまっており、まだまだ少ないようである。

2021年5月23日(日)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「アパートとマンションの違いってなに?」

 5月21日(金)朝に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。

 今回の放送では、
  1. アパートとマンションの違いってなに?
  2. なぜ握りずしの1人前は10個?
  3. 働き方改革のコーナー:ジョギングとランニングの違いは?
  4. なぜこの世には次々と人の顔が現れる?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.について考察する。

 アパートとマンションの違いについては、私は、風呂、トイレ、炊事場などが共用の集合住宅をアパート、それらが個別に備わっているものをマンションと呼ぶものだと思っていたが、正解は全くことなっており、「借りるのがアパート、買うのがマンション」であると説明された。

 アパートについては、ウィキペディア
アパートとは、建物の内部を複数に区切り、それぞれを独立した住居として居住用として供与する集合住宅。英語「アパートメント (apartment)」を元にした和製英語。フランスで言うアパルトマン。かつては分譲住宅に対しても用いられたが、現在ではほとんどの場合において賃貸物件を指す用語となっている。
と説明されているが、「分譲アパート」という言葉は、私自身は一度も耳にしたことがない。
 同じく、マンションについては、ウィキペディアでは、
マンション(由来: mansion, 英: condominium)とは、日本語ではアパートよりも大型の共同住宅(集合住宅)を表す一般名詞として使われている。ただし、語源である英語では豪邸などの意味で用いられ、共同住宅の意味はほとんどない。
.....【中略】.....
日本で言うところのマンションは、比較的大規模な共同住宅で独立して住居の用に供することができる各室を有するものを指す。また、同じく共同住宅を指す「アパート」という言葉が、小規模なもの、木造や軽量鉄骨造のもの、賃貸物件を指していることが多いのに対し、「マンション」という言葉は比較的大規模で、構造としては基本的には鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造のような堅固なもの、という相違点がある。区分所有(建物の区分所有等に関する法律、略称:区分所有法)されるものを分譲マンション、賃貸されるものを賃貸マンションという。なお、共同住宅は住宅の建て方を示す用語で、一戸建、長屋建(タウンハウス)と並んで分類されている。
と説明されており、「借りるのがアパート、買うのがマンション」という番組での説明とは異なっているように思われた。実際、賃貸マンションという言葉はよく耳にするし、区分所有の賃貸ばかりでなく、建物まるごとが賃貸専用のマンションとして貸し出されている場合も多いように思われる【特に、学生専用マンションなど】。

 番組によれば、1962年には「住民で管理組合をつくりみんなで共有スペースを管理する」ことなどを定めた「区分所有法」、さらに、2000年には「共有スペースの問題を専門家に相談できる制度を作る」ことなどを定めた「マンション管理適正化法」が成立したという。ウィキペディアによれば、後者の法律は正式には「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」という名称になっており、法令検索に公開されている原文の第二条一に、
一 マンション 次に掲げるものをいう。
イ 二以上の区分所有者(建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号。以下「区分所有法」という。)第二条第二項に規定する区分所有者をいう。以下同じ。)が存する建物で人の居住の用に供する専有部分(区分所有法第二条第三項に規定する専有部分をいう。以下同じ。)のあるもの並びにその敷地及び附属施設
ロ 一団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)が当該団地内にあるイに掲げる建物を含む数棟の建物の所有者(専有部分のある建物にあっては、区分所有者)の共有に属する場合における当該土地及び附属施設
と定義されており、番組での「買うのがマンション」という定義は、正式には「複数の区分所有者が存する建物」という意味であったようだ。なので、1名(1社)のオーナーが賃貸専用でマンション経営をしている場合は、上記のマンションの定義には当てはまらないことになる。法律の専門的なことは分からないが、「二以上の区分所有者が存する」というのは、そこに住んでいるという意味ではなくて、登記上、その建物に複数の区分所有者が名前を連ねているということかと思われる。なので、全室空き家であっても、区分所有者が登記されている建物はマンションということになるのではないかと思われる。
 いずれにせよ、マンションという呼称は、2000年の時点で法律上定義されており、その法律の適用対象になるかどうかという時には、複数の区分所有者の有無が決め手になると考えてよさそうだ。

 もっとも、「マンション 定義」でネット検索してみると、例えば、こちらのように、
  • マンションの定義:マンションは、3階建て以上の集合住宅のことを指します。住宅の素材としては、鉄骨や鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートが使われているのが特徴です。また、耐火構造になっており、火事だけでなく地震にも耐性があるなど高い耐久性を誇ります。
  • アパートの定義:一方で、アパートは2階建て以下の集合住宅です。住宅の素材としては、木やプレハブ、軽量鉄骨が使われているのが特徴となります。
  • 上記のような定義の違いはあるものの、建築基準法や宅地建物取引業法においては明確な定義付けはなされておらず、正式な線引きができないのが現状です。では、どのように呼び方を区別しているのかというと、不動産会社や大家さんの自己判断によります。
と説明されている場合もあった。上掲の「マンション管理適正化法」はあくまでマンション管理に限った法律であって、マンションを借りる人や貸す人、仲介する不動産会社などが、この法律の定義に拘束される必要はなさそうだ。借りる立場から言えば、建物の構造や設備のほうが重要となる。

 ちなみに、私自身は、生まれ育ったのは庭付きの戸建て、大学入学以降は下宿(大家さんと同じ家の一室)、結婚後はずっと合同宿舎を転々とした上で、その後はマンション暮らしとなっている。子育て時代には、庭付きの戸建ての購入を検討した時期もあり、実際、中古の物件巡りを楽しみにしていたこともあったが、65+α歳ともなると、もはや、庭付き・戸建てでは、
  • 庭や建物のメンテができない。
  • 防犯上の不安。
  • 郊外の戸建てでは、買物や病院通いに不便。
  • 2階建て以上の場合、足腰が不自由になると不便。
といったデメリットが大きく、仮に、あなたの住んでいるマンションを郊外の大邸宅と交換しませんかという話を持ちかけられたとしても、断ることになりそうだ。あと、新型コロナの影響で巣ごもり生活が続く中では、ベランダから眺める日の出、日の入り、時たま観られる虹、種々の天文現象などは何物にも代えがたいところがある。いくら豪華な戸建てでも、窓を開けて見えるのは隣の家の壁だけ、というのでは閉塞感ありすぎだ(町並みが保存されているどこぞの宿場町とか、ベルンの旧市街のような一室であれば話は別だが...。)

 次回に続く。