じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 「チコちゃんに叱られる!」で、「自分から見てごはんを左、みそ汁を右に置くのはなぜ?」という疑問が取り上げられていたが、私自身は、御飯を左側に置くという習慣はなかったはずだと思い、岡大・生協食堂で食事をする際のライスの位置を調べてみた(私は、栄養管理のため、生協食堂で食事をする際には必ず写真を撮ることにしている)。
 その結果、直近8回分においては、ライス(青色の円内。丼物を含む)を左側に置いたのは3回、右側に置いたのは4回、真ん中に置いたのは1回で、バラバラであることが確認できた。
 バラバラになる原因だが、私の場合、お盆の上にライスやお皿を載せる時には、左側から並べる習慣があり(右側から並べると右側が重くなり、てこの原理により右手で新しいお皿を取るときに支えにくくなるため)、このことと、カウンターの配膳の順番が関係しているのではないかと思われた。生協食堂(マスカットユニオン)のカウンターは、日替わりディッシュ → ライス → 味噌汁 → 丼物 → 麺類 となっており、小鉢物は背中側で後から選ぶことが多い。よって
  • 日替わりディッシュを選んだ時は、それが左側に置かれるため、あとから選んだライスは右側になる。
  • 丼物を選んだ時は、それが一番先に選ばれるため、左側になる。
  • 小鉢物だけの時は、ライスを先に選ぶため、ライスは左側になる。
という法則性で、ライスの位置をほぼ説明できることが分かった。
 なお私は味噌汁を2〜3回に1度程度しか選ばないが、写真の中では味噌汁が右側となったのは2回、真ん中奥が1回となっている。汁物はこぼれやすいので一番最後に選ぶため、どちらかと言えば右側に置かれる(左から寄せていくため)ことが多いのではないかと思われる【写真左2段目では、丼物を選んだあと、すぐ横のカウンターで味噌汁を注文し(2番目)そのあと小鉢物2点を選んだので、味噌汁は結果的に真ん中奥に置かれている】。

2021年3月21日(日)




【連載】#チコちゃんに叱られる!「野菜と果物の違い」「御飯は左、味噌汁は右」「アルミホイルは片面だけキラキラ」

 3月19日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。

 今回は、
  1. 野菜とくだものの違いってなに?
  2. 自分から見てごはんを左、みそ汁を右に置くのはなぜ?
  3. なぜアルミホイルは片面だけキラキラ?
という3つの疑問が取り上げられた。なお、ウィキペディアの該当項目では、少し前から、毎回の放送内容を記録したリストが削除されており、このことについて議論が起こっているという。私自身は、この番組に関しては、
  • 放送リストは雑学的知識の集成として情報的価値がある。
  • 何かの疑問が既出であるか、それともまだ取り上げられていないのかがすぐに分かる。
  • 番組の内容の変遷が分かる(娯楽性を重視するようになったとか、視聴者層がどう変わったとか。)
といった理由で、放送リストはぜひとも残しておいてほしいと思っている。




 元の話題に戻るが、1.の野菜と果物の違いについては、番組では、省庁や学会によりバラバラであると説明された。
  • 農水省の分類:野菜とは、1年で種まきから収穫を終える草本植物。果物とは、2年以上栽培し、果実を食べるもの。
  • 文科省の日本食品標準成分表:草になる食物や野菜に分類されるが、通常の食生活において果物として食べるものは果物。
  • 園芸学:食用にする草本植物は野菜。木本植物になるものは果物。
 これらの基準に基づくと、イチゴやスイカは野菜だが、文科省の基準では果物に分類される。また、パイナップルは木本植物ではなく草本植物であるが、農水省の分類では栽培に2年以上かかるので果物になるという。
 これらのバラバラの分類は、「農水省:生産面に着目。農業政策」、「文科省;食品の栄養成分情報の提供」、「厚労省:食品安全」、「総務省:消費動向」というように目的による違いであり、統一基準を設ける意味はないと説明された。

 こうした分類の違いは、日常生活においても、また科学研究においても広く見られるように思う。もともと、この世界の事物の差違は連続的、多元的であり、これが絶対的に正しいという基準で分類されているわけではない。分類というのは、人間側が、都合に合わせて外界を区切っているだけのことである。例えば、イカやタコは生物学的には魚ではないが、食用という点では他の魚と同じように魚屋さんの店頭に並ぶ。バナナは日本では果物だが、別の国では主食になることもある。

 なお、番組では一切説明されていなかったが、「fruitとvegetableの違い」、あるいは中国語の「水果と蔬菜の違い」などについても調べてみると面白そうだ。




 2.の「自分から見てごはんを左、みそ汁を右に置くのはなぜ?」については、番組では「太陽が東から昇るから」、要するに、お米は特別な存在であり、左上位の思想によって、御飯は左、味噌汁は右に置かれるという習慣ができたと説明された。但し、関西など一部の地域では、味噌汁を左奥に置く習慣があるという【こちらに関係記事あり】。

 ちなみに私自身は、ご飯や味噌汁の位置を全く気にせずに食べている。上の写真にもあるように、それらの位置は、お盆に載せる順番で決まってくる(お盆を左手で持ったまま、右手で別のお皿をとるため、先に取ったお皿は左側に並べる)と推察している。

 いずれにせよ、日常生活では左上位の思想に基づいて「ごはんを左、みそ汁を右に置く」習慣が維持されているとは到底思えない。マナー教育が習慣化したのか、外食産業での配膳の指示事項が一般家庭にも影響したのかは不明だが、利便性というだけから言えば、右利き者の場合、ご飯茶碗も味噌汁も左手で持ち上げて右手の箸で食べることから、左側に置いたほうが食べやすいのではないかと思われる。




 3.については、番組では「薄くするため」と説明された。アルミホイルは1911年、ドイツのラウバー博士がアルミフレークを広げて作ったのは始まりであり、日本には1930年に上陸。当初はタバコやチョコレートの梱包材として使用された。その頃のアルミ箔の厚さは0.008mmであり、アルミと上を貼り合わせた「銀紙」として流通していた。その後、1958年に東洋アルミが、オーブン料理に使うための、アルミだけのクッキングホイルを発売。その時の厚さは0.015mmであったが、その後さらに薄くて耐久性のある0.011mmが開発された。但し、その最終工程で2枚のアルミ箔を重ねて圧延する必要があり、2枚が重なった面が変形してデコボコになるためキラキラにならなくなるという。2枚を重ねるのは、圧延ローラーどうしの間隔をこれ以上狭めるとロール同士が接触して薄くできなくなるとのことであった。

 なお調理の際、アルミホイルのどちらの面を使っても効果は同じであるという。

 アルミホイルは我が家にも何本かあるが、私自身が自分で料理する時には全く利用していない。毎朝食べている焼き芋は、アルミホイルは使わず電子レンジとオーブントースターだけで作っているし、焼き鳥や焼き魚なども面倒なので電子レンジだけで加熱している。必要があるとすれば、乾電池が使えなくなった時に、規格の違う小さめの電池にアルミホイルを継ぎ足して使うことぐらいだろうが、今までそういう事態で困ったことはない。