じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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ウォーキングコースの途中で見かけた不可解な道路標識。車が通れる道は左から右の一方通行であるが、標識の通りまっすぐ進むことはできない(民有地に侵入してしまう)。またそもそも、この標識の手前は未舗装の砂利道でその先は歩行者のすれ違いができないほどの小径になっており四輪車が通ることはできない。
標識の右下には、左から右への一方通行の標識があるが(この標識は正しい)、なぜか覆い隠されていてこれまた謎である。

2021年1月14日(木)



【小さな話題】

世界は教科書でできている「人口一位の都道府県の推移」

 1月12日の夜、NHKで世界は教科書でできているという番組をやっていた。その中で意外だったのは、人口ランキングが1位だった都道府県はどこか?というクイズであった。素朴に考えると、明治以来ずっと東京都が1位だと思ってしまうが、じつはそうではないらしい。
  1. 1872年の1位は、広島県。大阪や京都で消費される「綿」や「牡蠣」の一大産地として栄えていた。
  2. 1885〜1886年の1位は、大阪府。紡績会社で働く人たちが集中。
  3. 東京都(東京府を含む)が初めて1位になったのは、1893年。多くの人たちが疎開した1945年以外はずっと一位。
  4. このほか、1873年から東京が1位になった1893年までの間で1位になった回数が最も多かったのは新潟県で12回、ついで石川県が5回、その次が既出の大阪府で2回、愛知県と既出の広島県が各1回となっている。新潟が最多であった理由は、江戸時代初期からの新田開発に伴い移住者が増えたため【人口ばかりでなく耕作面積も日本一】。
となっており、新潟がこんなに栄えていたとは思ってもみなかった。ウィキペディアにも、
1874年(明治7年)から1896年(明治29年)の統計では、約150万から180万人で推移し日本一人口の多い道府県であった。この時期は、都市化が進んでおらず、日本人の9割近くが農業によって生活を成り立たせていたため、収穫高が大きい新潟県は人口涵養能力が高かった。
と記されている。なお、石川県の人口が5回も日本一になった理由についてはよく分からなかった。

 番組ではこのほか、
  1. 単三の電池が必要だが単四の電池しか在庫が無いとき、どの家庭にもあるモノを使ってどうやって代用するか?
  2. 通じる英語と通じない英語(和製英語)のどちらかを見分けるクイズ(ソフトドリンク、フライドポテト、ジェットコースター、プリントアウト、ガソリンスタンド)
  3. グランドで、分度器を使わずにメジャーだけで直角の線を引く方法は?
  4. 以下の6つの言葉の使い方が本来とは異なる意味になっている3つの言葉は?
    • うがった見方:疑ってかかるような見方
    • 甲乙付けがたい:両者の間に差がなく優劣が付けにくい
    • 陳謝:事情を述べて謝ること
    • 割愛:重要でないものを省略する
    • 琴線に触れる:感銘を受ける
    • たそがれる:物思いにふける
といったクイズが出題された。以下、順番に正解とコメントをつけさせていただくと、
  1. アルミホイールを使って単四電池の隙間を埋める。電池が2本必要なのに1本しか在庫が無い場合も、1本分の代わりにアルミホイールを埋め込めば、電圧は半分だが使えることがある。但し事故の危険もあるのであくまで緊急的な対応。

  2. ○ソフトドリンク、×フライドポテト、×ジェットコースター、○プリントアウト、×ガソリンスタンド
     ソフトドリンクは×ではないかと思っていたが、和製英語だったのは「ソフトクリーム(英語では「soft serve」)であってソフトドリンクはちゃんとした英語だった。「ジェットコースター」は以前はATOKで変換すると「商標登録」という表示が出ることがあったが、これはパチンコ台の機種名であったようだ。ウィキペディアに説明されているように、本来の英語「ローラーコースター」に相当するマシンは1890年7月9日に登場したが、ジェットコースターという名前が付けられたのは1955年、後楽園ゆうえんちに導入された遊具が最初であり、7月9日はジェットコースターの日と呼ばれる。

  3. 3:4:5の直角三角形をつくる方法が紹介されていたが、これはメジャーの目盛りがないとできない。単にロープだけしか無い時、つまり「同じ長さを測ることができない」という条件のもとであれば、
    1. ロープの一部を使って、起点の左右に、同じ長さの線分を作り印をつける。
    2. ロープからいま作った線分の2倍より長めの適当な長さだけ切り取り、等分の長さで2つ折りにする。
    3. ロープを折り曲げた点(中点)に印をつけておき、ロープのそれぞれの端を上記の1.に合わせる。ロープを「く」の字がたに広げて、中点と、1.の起点との間に線を結べば、もとの直線と直角な線が引ける。
    という「二等辺三角形の底辺の中点と頂点を結ぶ線は底辺と直角に交わる」という性質を利用したほうが一般性がある。

  4. ×となったのは、
    • うがった見方:本来の意味は「物事の本質を的確にとらえた見方」だが、2011年の文化庁調査では48.2%が「疑ってかかるような見方」「ひねくれた見方」と回答
    • 割愛:本来の意味は「惜しいと思うものを思い切って省略する」
    • たそがれる:本来の意味は「夕方になる」、「盛りを過ぎて衰える」
    であた。うがった見方は私自身も「誤用」することが多い。「穿った」とは「細かいことを指摘する」、「穿つ」は「穴を空ける」という意味であるという。
    「割愛」については、現役時代、教授会でときたま「教員の割愛依頼について」という議題が出ることがあり、本来の意味からして「本当はこのまま在籍してほしいが、ご本人の希望や将来のことに配慮し、やむをえず転出を承認する」という意味であることは知っていた。