じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 新型コロナの1日の感染確認者数や重症者数が過去最多のレベルにあるなか、1月2日と3日、東京箱根間往復大学駅伝競走が行われた。
 選手たちが走ること自体は感染拡大には繋がらないと思われるが、沿道で大勢の人がカンセンすることは、文字通りカンセンの恐れがある。
 公式サイトでも、コース沿道での応援、観戦を控えるように呼びかけがなされていたが、テレビの中継を観ている限りではかなりの人たちが密集していた。
 このことに限らないが、いろいろな自粛が呼びかけられても、守らない人たちは一定数出てくる。そういう人たちが結果的に感染して重症化するのは自業自得とも言えるが、無症状の状態で周囲の人たちに感染を広げるとなれば、自己責任の範囲では収まらないだろう。

2021年1月4日(月)




【小さな話題】年末年始は「平日並み」で何事もなく終了

 今年の年末年始は新型コロナの影響で帰省を取りやめたこともあり、平日と殆ど変わらない日課で何事もなく終了した。
 私の住んでいる地域では、よく利用しているスーパー、ドラグストア、コンビニは、元日を含めて年中無休、もしくは元日のみ休業となっていたため、年末に食材を買い出しに行く必要はなかった。
 正月らしい雰囲気を味わったのは唯一、夫婦で元日の三社参りに出かけたことぐらいのものかと思う。

 「平日並み」で過ごせたということは、実はとてもありがたいことであり、この先、来年、再来年、...と歳をとるにつれて、体の衰えや病気によって、いずれ日々の当たり前の生活ができなくなる日がやってくる。また、自分は元気でも、妻が先に要介護状態となれば、当然私自身の日常行動も大きく変わっていく。ということで、お正月を平日並みに過ごせたことは最大の喜びでもあった。

 定年退職後は期日や締め切りに追われる生活から解放されると思っていたが、まもなく退職から3年が経つというわりには、相変わらず忙しい日々が続いている。確かに社会的に設定された締め切りからは大幅に解放されているが、自分があと何年生きられるかという究極の締め切りはますます迫っている。死ぬまでにやっておきたいことに優先順位をつけて順にこなしていくと、日々の生活はけっこう忙しいものになる。ま、そうは言っても、死ぬまでにやっておきたいことというのは無限に近いほど残っており、尽きることはない。すべてをやり尽くすかどうかは大して重要ではない。病気などでいつストップがかかっても「ま、いいか」と言えるように行動を続けることが大切かと思う。身辺整理に関して言えば、完璧な身辺整理というものはおそらく永久にできないが、ある程度未整理のものが残ったとしても、それぞれの段階で満足できるような状態になっていればそれでよいと思う。

 「いま、ここ」を生きることの大切さが説かれることがあるが、このことは「いま、ここ」を刹那的に過ごせばそれでよいということにはならない。若い世代の人たちには「いま、ここ」と将来へのプランを重ね合わせて生きるほうがオススメであるが、私の年齢になってくると、「寿命を延ばす」ことに多大なコストを費やすよりも、むしろ、「いま、ここ」に過去の経験を思い出を重ね合わせて生きることが結果的に、豊かな人生を作り上げられるように思っている。例えば、80歳の人が余命2年と宣告されたとする。その人の未来方向への人生は2年、いろいろ頑張ったり運がよかったとしてもせいぜい3〜4年で終わってしまい、それ以上延ばすことは難しい。しかし、その人が過去に向かって自分の人生を振り返っていく分には、いくらでも回想部分を重ね合わせることができる。
 もっともここでいう回想というのは、ノスタルジーに浸ることや、過去の失敗を後悔・反省することではない。あくまで「いま、ここ」に重ね合わせて、前向きに生きる効果をもたらすものでなければならない。