じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 雨後の水たまりに映る桜の枝。場所や品種にもよるが、桜の木の落葉がかなり進んでおり、秋の深まりが感じられる。

2020年10月23日(金)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「給食の揚げパン」、「1馬力」

 10月23日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。

 この回は、
  1. なんで給食に揚げパンが出るようになった?
  2. 1馬力ってなに?
  3. 江口文陽先生セレクト! 「絶対に食べちゃいけないヤバイ毒キノコワースト3」
  4. 座ってただけでも疲れるのはなんで?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうち1.と2.について取り上げる。

 まず1.の揚げパンは「欠席した子どもにおいしいパンを届けるため」と説明された。 番組によれば、大田区の嶺町小学校の給食室で働いていた篠原常吉さんが考案。1952年頃、インフルエンザで欠席者が続出した時【番組では近隣の糀谷小学校で流感が発生したという1952年12月の新聞記事が紹介されていた】、余ったコッペパンは時間が経つと硬くパサパサになるため、美味しくするために揚げて砂糖をまぶしたという。揚げられたパンはわら半紙に包んで欠席児童のもとに届けられたという。この揚げパンはその後、学校給食の正式なメニューとして定着した。

 番組では「その時歴史が動いた(2000年〜2009年)の司会者だった松平定知さんが登場。当時のスタイルを再現した「その時歴史がチコった」を担当された。

 「その時歴史が動いた」の再現企画は、私の世代にとってはとても懐かしく感じられたが、揚げパンが給食に出されていたということは記憶していない。私が給食をいただいていたのは1958年〜1964年頃であったが、定番としては、コッペパン、脱脂粉乳、味噌汁、クジラの竜田揚げなど。食器はアルミ製。汁物は給食当番がバケツのような容器で運んだ。また食べ残しはひとまとめにしてバケツに入れていたが、脱脂粉乳と、キャベツやフライにかけていたソースのニオイが混じって特有のニオイを発していて、吐き気を催すほどであった。当時の時代はまだまだ物不足であり、また給食費のコストの問題もあり、給食担当者はいろいろとご苦労されていたとは思うが、私個人のわがままを言わせて貰えば、とにかく、給食と言えばマズイもの、無理やり食べさせられたもの、という記憶しか残っていない。




 次の2.の「1馬力」であるが、番組では「75kgを1秒で1mの高さに持ち上げるパワー」であると説明された。素朴な疑問として、「75kgを1mの高さに持ち上げる力」は、持ち上げるのに1秒かかっても10秒かかっても同じエネルギーの消費になるのではないかと思ったが、要するに、「パワー」というのは、エネルギーではなくて、仕事率であったようだ【私は理系ではあったが、高校2年頃から物理の授業が理解できなくなり、大学入試は化学と地学で受験している。なので私自身の物理の知識は中学生レベルにとどまっている。】

 ウィキペディアによれば、仕事率は、普通はワット(電流×電圧)で表される。また馬力(PS、ps、HP、hp)にはヤード・ポンド法による英馬力とメートル法による仏馬力とがある。仏馬力は735.498 75 W(日本の計量法では、正確に735.5 W)であるとされている。ウィキペディアではまた、「パワー」と「力」の違いについて以下のように説明されていた。
force」や「power」や「力」という語は、日常の用語ではいずれもどれかに関連するような意味に対して曖昧に使われる(抽象的な、たとえば「軍事力」というような意味にも使われる)。一方、力学の専門用語としては「power」は「仕事率」、「force」は「力」で、まったく別である。次元も異なり、仕事率の次元は M1L2T-3 であり、力の次元は M1L1T-2 である。

 もっとも、日常語で「力が強い」という時には、パワーがあるという意味も含んでいるように思う。
 あと馬力といえば「鉄腕アトム」の「10万馬力」がおなじみだが、ネットで検索したところ、これは大型戦艦やジャンボジェットと同程度もしくは低いレベルであり、飛びぬけて強いパワーを持っていたわけではなかったようだ。

 次回に続く。