じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 9月26日、岡山では日の出が午前5時55分、日の入りが午後5時55分で、昼と夜の長さが同じとなった【9月21日の日記参照】。写真上は日の出直後、写真下は日の入り直後。

 もっとも、東西いずれの方向にも山があるため、実際の日の出は数分ほど遅く、また日の入りは数分ほど早くなる。なおこの日はいずれの方向にも雲があり、日の出と日の入りの瞬間を撮影することはできなかった。

2020年9月26日(土)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「なんで3色の国旗が多いの?」、「なんでバナナの皮は滑るの?」

 9月25日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。

 この回は、
  1. なんで3色の国旗が多いの?
  2. なんでバナナの皮は滑るの?
  3. 宝の持ち腐れ「動物ベスト3」
  4. なんで硬貨には製造年が書いてあるの?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうち1.と2.の話題について考察する。

 まず1.の3色の国旗であるが、番組では「オランダのまね」と説明された。番組によれば、
  • ヨーロッパの王国では王家の複雑な紋章の描かれた国旗が使われていたが、スペインからの独立を目ざしたオラニエ公ウィレム1世が蜂起した際にオレンジ・白・青の三色旗を使用。このオレンジ・白・青は、ウィレムの家紋に由来している。
  • しかし、その後、オレンジは色あせやすいため赤に置き換えられた。なお、ウィキペディアでは、青色も同じ理由で濃紺に置き換えられたと記されている(ウィキペディアでは、他に「オレンジは薄いため海上で識別しにくい(黄色や金色などと見間違えられやすい)ためとも言われている。」という説も紹介されている)。
  • その後、ロシアはオランダ国旗の色の順番を変えた三色旗。この流れは、スロベニア、クロアチア、セルビアの国旗にも繋がっている。
  • フランスは、フランス革命中に縦縞の三色旗を使用。イタリアもフランス国旗の青を緑に変えた。
  • 現在は世界197の独立国のうち55か国が3色の国旗を使用している。
とのことである。

 ここからは私の感想になるが、上記の55か国の国旗のなかには、かつてのオランダの植民地だった国や地域の旗に影響を与えたケースもあるが、全く別の理由で3色旗が採用されたケースもあるとは思う。例えばインドやイランの国旗も3色が主体となっているが、オランダ由来で制定されたとは到底思われない。なので、三色旗の歴史的な経緯としてはオランダが元祖であるとしても、世界55か国の三色旗の中でオランダの影響を受けている国旗は、ヨーロッパ主要国と、かつてオランダ植民地だった国・地域に限られており、3色の国旗が多い理由が「オランダの真似」というのは必ずしも当たっていないようにも思われた。




 次の「なんでバナナの皮は滑るの?」は、番組では「踏むとヌルヌル液が飛び出すから」と説明された。但し、これだけでは「滑るのは、滑りやすい液があるから」というトートロジーに陥ってしまう。そうならないためには、
  1. バナナのヌルヌル液の成分は何か。なにが滑りやすい特徴をもたらしているのか。
  2. なぜバナナにはヌルヌル液があるのか。
を解明する必要がある。

 番組では、1.については具体的説明はなかったが、皮の小胞が潰れてヌルヌル液が飛び出すしくみと、どのくらい滑りやすいのかという研究(2014年、当時北里大学の馬渕先生がイグ・ノーベル賞受賞)が紹介されていた。それによると、バナナの皮の摩擦係数は0.066で、雪上のスキーの0.002〜0.008に匹敵するという。
 いっぽう2.については、ヌルヌル液(多糖類)の保水効果によりバナナが暑さと乾燥に耐えているというような説明があった。

 ここからは私の感想になるが、私自身は、バナナの皮で転倒したことは全く無いが、私が子どもの頃には渋谷駅周辺で「バナナの叩き売り」が行われており、その際の試食品の皮が路上に捨てられていたような記憶がかすかに残っている。いずれにせよ、今の子どもが、実際に「バナナの皮で滑る」体験をすることはまずあるまいとは思う。

 バナナのネタを取り上げるのであれば、「バナナの種はどこにある?」という疑問のほうが面白そうだが、こちらですでに解決済みか。

 次回に続く。