じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 岡大構内の芝地で、ことしもまた脳型(古くなると頭蓋骨型)のキノコ出現が出現している。キクメタケ、ムラサキホコリタケ、ノウタケのいずれかと思われるが判断がむずかしい。同じ菌種のはずだが、表面のシワの様子は年によって異なる。こちらや、こちらに関連記事あり。


2020年6月26日(金)



【連載】又吉直樹のヘウレーカ!「離れていても心は通じ合えますか?」(1)リモートコミュニケーション

 6月17日に放送された又吉直樹のヘウレーカ!を録画再生で視た。
 今回は、新型コロナウイルス対策として推奨されているリモートコミュニケーションについて、さまざまな話題が取り上げられた。

 まず、会話の文脈に応じてタブレット画面をいろいろな方向に動かす仕掛けが紹介された。対面場面では、人は、頷く、首を傾けるなど、言語以外のしぐさを付加してコミュニケーションをとっているが、オンライン会話ではそうした情報が抜け落ちてしまう。特に重要なのは視線である。通常、スマホやタブレットのカメラは縦置きするとモニターの上部に位置しているため、相手の顔を見て話すとカメラに写る自分の視線は下向きになってしまう。もっともこのことで、必然的に目を合わせなくなり、話しづらい人でも会話ができる可能性もある。
 お互いの顔を見て話す代わりにアバターロボットと会話をする仕掛けも紹介された。ロボットは話し相手の表情を読み取り、感情表現を再現するというもの。目線や首の傾きを対面者に同調させたり、自分と相手の表情を混ぜ合わせるといった仕掛けで、相手との親近性を高める効果をもたらすという内容であった。
 別の研究では、ビデオ会話をしている時、画像の表情を相手に同調させる、つまり相手が笑うと自分の画像も笑った顔に変形させてしまうという仕掛けもあるという。入社試験のオンライン面接で使えば、担当者に良い印象を与えるかもしれない。

 ここまでの部分について私なりの考えを述べさせてもらうと、私自身は、対面であれリモートであれ、そもそも他者とのコミュニケーションを好まない人間であり、定年退職後に名乗り始めた「隠居人」というのも、「可能な限り人付き合いを避けて、自分の時間・空間に没頭する」という願望の意味が含まれている。人と会って話をすることは別段ストレスではないが、誰かと会う約束をするとそれ自体が時間を拘束されたように感じるし、2時間会って話をすることは2時間を無駄に過ごして損をしたと感じることが多い【家族間の会話は除く】。
 なので、今回の新型コロナウイルス感染対策があろうとなかろうと、もともと「三密」とは無縁の生活様式を続けてきたし、「新しい」生活様式だとか言われても、ここ数年続けてきた生活様式自体がすでに適合しているとも言える。
 但し、バーチャルな世界の中で多様な自分を演じてみたり、その世界の中だけで「バーチャルな他者」と交流するということについては多少興味を持っている。加齢が進み、寝たきり生活にでもなれば、そういう交流を重んじた生活に移行するかもしれない。このことについては次回以降で取り上げる予定。