じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 4月14日の昼頃、小学校低学年の子どもたちの下校風景を見かけた。全国各地で新型コロナウイルス感染防止のための休校措置が行われているが、岡山市では4月7日に始業式、その後も例年通りの授業が行われているようである。なお、4月15日朝の時点で、岡山県内の感染者数は16人となっている。

2020年4月15日(水)



【連載】#チコちゃんに叱られる! 「なんで草食動物は草しか食べないのに筋肉モリモリ?」

 昨日に続いて、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。本日は、4月11日に放送された、
  1. なんで草食動物は草しか食べないのに筋肉モリモリ?
  2. なんで鉛筆で字が書けるの?
  3. 「SNS映えしそうな美しい桜ベスト3」
  4. なんでお城にしゃちほこが乗ってるの?
という4つの話題のうち、1.について考察する。

 草食動物が草しか食べないのにどうやってタンパク質を摂取できるのか?については、羊腸として知られる長い腸や反芻を通して繊維質の多い食物を十分に消化し、その中からタンパク質を吸収しているものだと思っていた。

 しかし番組によると、草食動物には、
  1. 食べた草を体内の微生物に食べさせる。それによって増えた微生物自体を消化吸収するタイプ【ウシ、キリン、シカ、ラクダなど】
  2. 体内の微生物の力を借りて草を分解し、草自体に含まれるアミノ酸を摂取するタイプ【ウマ、ゾウ、サイ、ゴリラなど】
というように、少なくとも2つのタイプがあると説明された。

 より詳しく述べれば、イネ科の牧草にはアミノ酸が約10%含まれているが、このうち筋肉を作るアミノ酸は約35%、筋肉を作れないアミノ酸は約65%になっているという。なので、草をたくさん食べたからといって、それだけで筋肉モリモリになれるわけではない。

 上記1.のタイプ、ウシを例にとると、ウシが食べた草は4つの胃のうちの一番目の胃の中の微生物のエサとなる。その結果、筋肉を作るアミノ酸を保有する微生物が繁殖、これを四番目の胃で消化吸収する。つまり、ウシ自体が食べているのは微生物であり、実際には肉食と同じようになっている。

 いっぽう上記2.のタイプでは、大量の草からアミノ酸を摂取することで筋肉に変えているという説明であった。こちらのタイプも微生物の力を借りているが、微生物を食べているわけではないので、ホンモノの草食動物と言えそうである。

 以上の説明からいろいろと推測してみるに、以下のような違いがありそうだ。
  • 1.のタイプは、微生物自体をエサにしているということなので、抗生物質を投与するとエサそのものが死滅してしまって餓死してしまうのでは?
  • 1.のタイプは、(アミノ酸を含む)微生物さえ増えてくれれば良いので、いろいろな草をエサにすることができるが、2.のタイプは、筋肉を作れるようなアミノ酸を含む草でないとモリモリにはなれない。当然、食草が限定されるが、野菜や果物でも代用できる可能性がある。実際、ウマ、ゾウ、ゴリラなどが野菜や果物を食べるシーンを見た記憶がある。

 なおウィキペディアには、上記に関してさらに詳しい説明があり、「草食」の生物には、
  1. 容易に消化できる成分に富んだ栄養価の高い部位を選択的に摂食する:キツネ、クマ、ネズミ、リスなど。殆どの鳥類、カブトムシ、アブラムシ、セミ、蜂。狭義の草食動物には含まれない。
  2. 自身で細胞壁成分を消化できる:貝類の一部。
  3. 自身では消化せずに他の生物と共生する
    • 体外共生生物を利用する:白色腐朽菌に事実上限られるが、人間も形式上はこれに含まれる?
    • 体内共生生物を利用する
      • 宿主が消化吸収した残りを共生微生物に利用させる:反芻をしないほぼ全ての哺乳類。ウマ、ブタ、イヌ、コアラなど。
      • まず摂食したものを共生微生物に利用させその後に宿主が消化吸収を行う:ウシ、ヤギ、ナマケモノ、カバなど
      • 宿主が消化吸収した残りを共生微生物に利用させ、共生微生物も消化吸収をする:シロアリ、ウサギ類、モルモット。大抵は糞食を伴う。
  4. 基本的にセルロース、ヘミセルロース、リグニンは利用しないが草や葉などを主食とする:カミキリムシの幼虫、蛾の幼虫、バッタ、パンダ。
 というように、いろいろなタイプがあるようだ。なお、今回の番組では、筋肉を作るアミノ酸をどうやって吸収するのかという話題であったが、上掲はエネルギー源の摂取を含んだ消化吸収のメカニズムを総合的に取り上げているようだ。

 元の話題に戻るが、「食べた草を体内の微生物に食べさせる。それによって増えた微生物自体を消化吸収する」というウシやシカのタイプでは、体内の微生物はけっきょく食べられてしまうので、果たして「共生」と言えるのかどうかは疑問が残る。ま、食べられても全滅するわけではなく、次の世代のウシやシカの体内に存続し続けるので、DNAのコピーを保つ戦略には適合するのかもしれない。

次回に続く。