じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



04月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 屋外で遊ぶ子どもたち。↓の記事参照。

2020年4月11日(土)



【小さな話題】こういう時こそ、植物園や自然公園の開放を

 新型コロナウイルスの感染はさらに拡大し、日本で感染が確認された人は、空港の検疫で見つかった人やチャーター機で帰国した人なども含めて6184人と6000人を超えた(NHK調べ、2020年4月11日05時05分発信)。また、亡くなった人は120人となっている。

 そんななか、緊急事態宣言の対象地域では、小中高の休校、幼稚園や保育園では「可能なかぎり園児の登園を控える」といった呼びかけが行われているという。いっぽう、デイサービスを利用している高齢者の中には、感染を恐れて利用を控える動きも出ているという。

 もちろん、感染の拡大防止は大切だが、そのいっぽうで、健康の維持・増進のためには日々の運動は欠かせない。また、精神的な健康を保つためにも、屋外で自然にふれあう必要があるように思う。

 このことで気になるのが広大な敷地をもつ公園や動植物園等の一部閉鎖である。思いつくままにいくつか挙げてみるに、 などとなっている。

 確かに、完全に閉鎖してしまえば、その場所での感染は論理的にはあり得ない。しかし、そのいっぽう、自然にふれあったり屋外でのびのびと運動する機会を奪ってしまうことは、新型コロナウイルス以外の病気を含めた免疫力、快復力を低下させる恐れをもたらす。

 例えば、1000人について、公園等を閉鎖した場合、その場所で感染する人は0人、それ以外の場所で感染する人が200人であったとする。また公園を開けていた場合、公園で感染する人が10人、それ以外で感染する人が200人であったとする。そうすると、確かに、公園を閉鎖することによって10人分の感染拡大を防止することができる。しかしそのいっぽうで、公園を閉鎖したことにより健康増進効果が奪われ、それだけ重症化のリスクが高まることも考慮に入れる必要がある。公園を閉鎖した場合に重症化した人が100人、公園を開けていた場合に重症化した人が30人であるとするなら、感染者の数自体は増えたとしても、重症者は減り、結果的に多くの人の命を救うことができるはずだ。

 上記はあくまで仮想の数値であり実際のデータは異なるとは思われるが、一般論として、植物や自然に触れることでもたらされる健康増進効果、自己治癒力増進効果、免疫力増強効果にもっと目を向ける必要があるように思う。そもそも病気は薬によって治るものではない。薬は自己治癒力を高めるための補助手段に過ぎないと考えるべきである。

 もちろん、公園等を開園した場合にもそれなりの感染防止策は必要である。例えば、
  • 他の入園者との接近を避ける
  • 行列ができるような施設は閉鎖する
  • 自宅から公園までの移動には公共交通機関は利用しない(徒歩、自転車、乗用車のみ)。
  • 多数の入園者が見込まれる公園の場合は、入場制限をかける(例えば、個人または代表者の生年月日の日にちにより、入園可能な曜日を限定)
などである。

 このほか、高齢者や障がい者限定で、特別の送迎対策をとることも必要。

 とにかく、植物園や自然公園が貴重な健康増進資産であることに目を向けるべきである。国民全体の健康を守るべき時に、こうした施設を閉ざしてしまうというのは本末転倒だ。