じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 新型コロナウィルス感染が世界的に拡大しているが、私の住む岡山では1名の感染者も出ていない。1月15日には、ふんどし姿の男たち1万人による西大寺はだか祭りが行われたが、濃厚接触があったにもかかわらずその後1名の感染者も出ていない。
 とはいえ、こちらのデータが示すように、近隣の兵庫県では12名、大阪府では55名、広島県で1名の感染者が出ており【3月9日10時半現在、NHK調べ】、岡山でいつ感染者が出てもおかしくない状況になっている。
 ちなみに私自身は、特命教授として担当していた授業が2月上旬に終了して以後、感染のリスクは大幅に減少した。もしあるとすれば、昼食時に利用する生協食堂、たまに買い出しに出かけるスーパー店内、あとは妻が感染した場合である。
 写真は、生協食堂を利用した時の昼食メニュー。感染防止になるかどうかは分からないが、カボチャの摂取量が増えている。

2020年3月10日(火)



【小さな話題】 #新型コロナウイルス における「 #感染症 」、「 #新型肺炎 」などの違い

 このところ、このWeb日記で新型コロナウィルス関連の話題を頻繁に取り上げるようになった。これは、私自身や家族を含めて、人類全体の健康や命にかかわる問題であり、隠居人としても「あっしには関わりのないことでござんす」では済まされない重大事になっている。

 NHKの3月9日午前3時時点のまとめでは、中国と日本以外で新型コロナウイルスの感染者が確認された国と地域は99にのぼり、日本と中国を加えると101となり、100を超えた。また、感染者は合わせて2万6971人、死亡した人は676人。国・地域別の感染者は多い順に、イタリアが7375人、韓国が7313人、イランが6566人、フランスが1126人、ドイツが902人、スペインが605人、イギリスが269人となっており、ヨーロッパでの感染拡大が目立つようになってきた。【アメリカの情報はマチマチであるが、3月10日朝の時点までのところではアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、中国の武漢から避難した人や、カリフォルニア州沖で待機している乗客3500人のクルーズ船の感染者も含み、感染が確認された人数が33州で554人に達したという発表が最新情報となっている。世界の状況については日経新聞のWebサイトが大いに参考になる。】

 さて、この新型コロナウイルスだが、公式には「COVID-19」と呼ばれるようだが、一般には普及していない。厚労省Webサイトでは「新型コロナウイルス感染症」という呼称が使われている。

 この感染症が報道された当初は、「新型コロナ」ではなく「新型肺炎」という呼称もしばしば使われていたように記憶している。「新型コロナ」のほうはウイルス本体、「新型肺炎」のほうはそれによって引き起こされる病気の名前であるが、検査で陽性と判定されたからといってその人が肺炎の症状を示しているわけではない。感染拡大防止のための情報としては、肺炎患者数ではなく陽性者のほうが重要であるゆえ、「新型コロナ」の呼称に収束していったものと思われる。

 では、厚労省Webサイトでも使われている「新型コロナ感染症」が一番妥当なのか、ということになるが、これもよく分からない。医療に関しては私は全くの素人であるため不確かなことしか言えないが、まず、一般論として、ある検査で陽性/陰性という結果が出たことと、感染者であるということは必ずしも一致しないように思う。感染者であっても、検体の取り方や検査時の見落としによって陰性と判定されることもあるだろうし、陽性であったから必ず感染しているということにもならないと思われる。

 また、細菌感染症ではしばしば言われるが、検査で陽性であっても、感染症状を示す「感染者」と、菌を保有しているだけの保菌者がいるはず。今回の新型コロナウイルスの場合はどうなっているのかよく分からない。

 ネットで検索したところこちらに感染症についての詳しい説明があった。そう言えば、今回の新型コロナは、指定感染症に定められているが、指定感染症は定義上「既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、感染症法上の規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるもの(感染症法第6条)」とされているという。ところが、指定感染症に定められたことが裏目となって、新型インフルエンザ等感染症に関する法律が準用できなくなったという話も耳にしている。どっちにしても、いまだに法整備の議論が続いているというのは情けない。