じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 節分の豆まきで鬼の真似をするわたし。

2020年2月5日(水)



【ちいさな話題】「面倒くさい」と「煩わしい」

 Twitterで「めんどくさい」の研究が案外ないというような書き込みを見かけた。

 まず、「面倒(だ)」と、その類似語である「煩わしい」を辞書で調べてみた【関連する意味のみ抽出】。
  • 面倒(だ)
    • 【新明解】〔そうすることがむだだの意の雅語「だうな」に「目」を冠した「目だうな」の変化という。原義は「見るのもわずらわしい」の意〕
    • 【新明解】(一)解決や処理するのに手数がかかってわずらわしく思われること(様子)
    • 【大辞泉】1 手間がかかったり、解決が容易でなかったりして、わずらわしいこと。また、そのさま。「―な手続き」「―なことにならなければよいが」「断るのも―だ」「―を起こす」
  • 煩わしい
    • 【新明解】(一)処置(処理)がめんどうで不快に感じる様子だ。
    • 【大辞泉】1 心を悩ましてうるさい。面倒で、できれば避けたい気持ちである。「近所付き合いが―・い」「雨の日は出掛けるのが―・い」/2 こみ入っていて複雑である。「―・い事務手続き」
 上掲のように、一部「面倒だとは煩わしいこと」、「煩わしいとは面倒なこと」というように同義反復的な定義になっており、日本語学習者にとってはどう使い分けてよいのか分からない恐れがある。【このほか、「うざい」とか「じゃまくさい」という表現も時たま耳にするがここでは省略】

 私自身は、「面倒くさい」というのはどちらかというと、行動する前の気持ち、「煩わしい」というのは実際にその行動をしている最中、あるいは行動が終わったあとの感想として述べられることが多いように思われる。

 上掲の辞書では、手間がかかったり解決が容易でないような作業が「面倒くさい」になりやすいと記されているが、例えば詰将棋を解くのは確かに手間がかかり解決は容易でないものの私にとっては面倒とは言えない。そうではなくて、一連の動作の連鎖がうまく繋がらず、巨視的な行動単位にうまく組み込めず、かつそれ自体がうまく強化されていない行動が「面倒くさい」の主要な特徴ではないかというように思える。

 但し、上にも述べたように、「面倒くさい」と感じるのは、行動を始める前のことが多い。なので、これは直接的な強化ではなく、ルール支配行動の原理に従っている。関係フレーム理論でいうところのオーギュメンタルを活用することで行動を開始し、さらにはその行動が自走できるように適切な強化の節目を設定していくことで改善できるように思える。