じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 太陽系外縁天体アロコス(旧愛称:ウルティマ・トゥーレ)によく似た形のサツマイモがあった。太陽系外に巨大な芋畑がある証拠?

2019年11月20日(水)



【小さな話題】なぜ高騰? 都会のマンション

 最近、朝10時5分から10時15分に放送される、NHK「くらし☆解説を録画・再生で視ることが多くなった。11月19日には、

なぜ高騰? 都会のマンション

という話題が取り上げられていたが、モノの価格が単純な需給関係だけでは決まらないという好事例であるように思われた。

 リンク先で言及されているように、東京23区の新築マンションの一戸あたりの価格は7000万円台まで上昇し、バブル時代の1991年の水準まで上がっているという。この原因は複合的であるが、まず、コスト面では地価の価格や建築資材・人件費の高騰が背景にあるようだ。

 とはいえ、素朴に考えると、あまりにも高い価格では売れ行きが鈍るはず。そうなれば値引き合戦がおきるはずだが、現状では、経営体力に余力のある大手不動産会社が扱うマンションが増えていて【首都圏では2006年の25%から2018年には44%】、じっくりと販売する戦略をとっているため、そう簡単には値引きしなくなっているという。

 いっぽう、買い手側でも、女性の社会進出が進み、夫婦共働きで年収1000万を超えるパワーカップルの世帯が増えているという。このほか、社宅や独身寮が減少したり、住宅ローン金利が歴史的な低水準になっていること、立地条件が良ければいざという時に売っても値崩れしないと考えられることなどが、高値マンションの需要を支える一因になっているという。

 かつてのバブル時代を経験した私のような者から見れば、マンション価格高騰と言えば、投資目当てで外国から資金が流入しているのかと思ってしまうが、今回の高騰は投資バブルとはあまり関係が無さそうであった。

 それにしても今の東京23区の生活はあまりにも窮屈過ぎるように思う。それと、何でもかんでも東京に一極集中させてしまうと、南関東直下地震が起こった時に、日本経済全体が致命的なダメージを受けてしまう恐れがある。最近はあまり耳にしなくなったが、首都機能移転・分散をもっと進めるべきだとは思う。そうすれば、マンション価格ももっと下がり、年収500万レベルでもローンに追われることなく、ゆったりとした住宅環境と適切な通勤時間範囲内で生活できるようになるだろう。労働時間を改善するだけでは不十分ということだ。