じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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10月21日の日記に都内・某大学の「緑豊かな講義棟」の写真を掲載したが、岡大の文法経講義棟も南側に木が茂り「緑豊か」な状態になっている。といっても岡大のほうは人手不足と資金難のため伸び放題になっているだけ。なお、岡大石庭の周辺は適切に剪定されているようである【楽天版の上から2番目の写真参照】。

2019年10月23日(水)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「電話でウロウロ」、「旦那」

 10月18日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の話題。この回は、
  1. なんで電話しながらウロウロするの?
  2. なんで夫のことを旦那って呼ぶの?
  3. フライとカツって、なにが違うの?
  4. なんで、1つのスピーカーでいろんな音が同時に出せるの?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について考察する。

 まず1.の「電話でウロウロ」だが、これはあくまで、携帯電話による通話が普及してからの現象であることに留意する必要がある。かつて固定電話のみが使われていた時代には、受話器が本体と繋がっているためウロウロしようと思っても移動範囲が限られていた。その後、コードレスの子機が登場し、さらに今のスマホ全盛時代となり、通話中にウロウロする人が出現するようになったのである。

 この疑問に対して、番組では、「いつでも逃げられるようにするため」、つまり「対面の会話と比べて情報量が圧倒的に少なく、脳が緊張状態になるため」と説明された。人間の祖先は、落石、落雷、トラ、敵、大雨など様々な危険を感じた時に逃げ出す必要があり、その名残から脳が緊張すると自然に体が動いてじっとしていられないようになる、というような解説が続いた。

 しかし、人間も動物も、危険を感じた時に常に逃げ出すわけではない。むしろ、じーっと身を潜めたほうが安全という場合もある。通話の際に相手が見えていないというだけで逃げ出す行動が起こるとは思えないし、緊張状態に無いと思われる家族との通話場面でもウロウロすることもあることを考えると、番組の解説はコジツケではないかと疑わざるを得ない。

 では、何のためにウロウロするのか?ということだが、

●直立不動状態では堅苦しく緊張状態が続くので(←番組で言っているような、通話相手との関係で緊張するのではなく、直立の姿勢自体が緊張をもたらす)、適当に歩き回って体をほぐしている

という程度の仕草ではないかと私には思われる。

 余談だが、大学の講義では、教卓の前に座って語りかける教員、やたらと黒板の書き込む教員のほか、教卓の周辺をウロウロ歩き回りながらしゃべりまくる教員もいる。といっても、ウロウロ歩き回る教員のほうが緊張しているとは限らない。私自身は、教室の左側と右側に交互に立つようにしているので結果的に左右をウロウロ移動しているように見えていたかもしれない。

 次の2.の「ダンナ」であるが、旦那の語源がダーナ(施し)であること、江戸時代の寺請け制度を経て呼称として定着したという解説は判ったが、「うちの夫」、「主人」、「ダーリン」などの呼称と比較して、どういう地域でどういう女性が「旦那」をよく使っているのか、なぜそれを使うのかという点まで解説してくれるともっとよかった。

 次回に続く。