じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 ふだん鉄道を利用していないのでいつ頃から始まったのかは知らないが[]、最近、JR車内で、乗務員の肉声による英語放送を耳にすることが多いように思う。このほか、車内電光板などでもさまざまな英語案内が表示されている。
追記]こちらの記事によれば、JR東海で開始されたのは2018年12月からであったようだ。

 いちばんよく耳にするのは、それぞれの駅に止まる前に流れる、

●The doors on the right/left side will open.

であるが、車掌さんによっては「The」、「right」、「will」などがカタカナ読みの発音になっていて、どうせならもう少しネイティブ風に変えたらいいのにと思うことがある。

 ちなみに、こちらの記事によれば、

●This is the Yamanote Line train bound for Ueno and Ikebukuro.

というような英語表現は、

●This is a Yamanote Line train bound for Ueno and Ikebukuro.

というように、「the」ではなく「a」とするのが正しいという。一日に何本も走っている山手線の電車に「the」をつけてしまうと、特別の1本(例えば、あの犯人が乗っている電車とか、事故に遭った電車とか)になってしまうという。同じ理由で、

●This is the NOZOMI super express bound for Tokyo.

という放送も「a NOZOMI」とするのが正しいようだが、実際、電光板にどう表示されているのか、次回に確認してみたいと思う。

 リンク先では、他に、

●Please change here for the Chuo Line and the Ginza Line Subway Line.

というような放送で、「Please」をつけるとかえって命令形になってしまうこと【乗客全員に乗り換えを依頼しているような感じか?】、また乗り換えの路線を「and」でつなぐと、「中央線と銀座線の両方に乗り換える」意味になってしまう、といった誤りが指摘されていた。このあたりも次回、乗車時に確認してみようと思う。

 なお、写真は、新大阪行きのひかり車内で、米原停車後に表示された、

●We will be stopping at KYOTO station before arriving at Shin-Osaka terminal.

であり、新大阪に着く前の駅が京都駅1つの単数形になったことで、それまでの複数の停車駅stationsが、単数形のstationに変更されているのを確認したところ。このことを含めて、新幹線車内の英語については2018年8月29日にも取り上げたことがあった。「する言語」の英語と「ある言語」の日本語の違いは、冒頭に挙げた、「The doors on the right/left side will open.」(ドアを主語にした「する英語」)と、「お出口は 右側/左側です」(お出口を主語にした「ある言語」)にも反映している。


2019年10月8日(火)



【連載】
#チコちゃんに叱られる!「ケチャップの由来」

 10月4日放送の「チコちゃんに叱られる!」の話題。この回は、
  1. ケチャップってなに?
  2. なんで飛行機は飛ぶの?
  3. なんで詰め襟の学生服に白いカラーをつけるの?
  4. なんで紙で指を切ると、とても痛いの?
という4つの疑問が取り上げられた。本日はこのうちの1.の話題について考察する。

 1.の「ケチャップ」については、番組では「日本でいうところのしょっつる」が由来であるとされていた。ケチャップはもともと中国南部の魚醤「コエ・ツァプ」が「ケ・チャプ」に変化し、東南アジア、イギリス、アメリカ、そして日本に伝わったものであるという。中身も魚醤から発酵させた穀物、発酵させたキノコやクルミ、そして当時酸味が強すぎて生食ができなかったトマトを加工したケチャップに変化。今ではそのトマトケチャップが再び中国料理に取り入れられるようになっている。このあたりの話はウィキペディアでも詳しく取り上げられていた。

 トマトケチャップと聞くと類似品のトマトピューレが思い浮かぶが、リンク先によると、
なおトマトケチャップはトマトに塩を加えて2〜3日置き、染み出してきた果汁と共に香辛料などを加えて煮込んだものであり、基本的に味付けがされていないトマトピューレとは異なる調味料である。
とされていた。また、イタリア料理のトマトピューレは上記の魚醤とは異なる経緯で誕生したようである【番組ではアメリカにケチャップが伝わる前にイタリアですでに作られていたという説も紹介されていた。イタリアでは他にトマトソースがあるが、現在ではトマトケチャップを加えて作る場合もあるようだ。】 】。

 次回に続く。