じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 モンゴル・ウランバートル国内線ターミナルの入口に貼られていた禁煙表示。違反者に対しては50000MNT(日本円で約2000円)の罰金が科せられるという。スゴいと思ったのは、空港職員が違反した場合で、英文の理解が正しければ最大で「最低賃金月額の10〜25倍」の罰金。


2019年7月30日(火)



【連載】

チコちゃんに叱られる!「ポップコーンが膨らむ仕組」「星マークの由来」

 旅行中に録画していた、7月19日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の話題。この回は、
  1. なんでポップコーンは膨らむの?
  2. なんで星は☆形なの?
  3. 「世界一大きい像は?」
  4. なんで風鈴の音は涼しく感じるの?
という4つの疑問が取り上げられた。本日はそのうちの1.と2.について考察する。

 まず1.であるが、正解は「皮がめちゃくちゃ硬いから」であり、皮が硬いからこそ、内部の水蒸気が高圧力になって爆発、そのさいにデンプンの部分が柔らかく膨らむというような説明であった。
 私自身は、トウモロコシの実であればどんな品種でもポップコーンになると思っていたが、実際は「爆裂種」という品種に限られており、スイートコーン種はいくら加熱しても爆裂することはないらしい。

 ところで、ポップコーンに似た食感を持つものにポン菓子があるが、こちらは、どんな米粒からも作ることができる。最近はあまり見かけなくなったが、子どもたちが小さい頃は、ポン菓子屋さんが巡回しており、自分の家にあるお米を持って行くと有料でポン菓子を作ってくれる商売があった。もっとも、リンク先に記されているように、ポン菓子では
穀類膨張機と呼ばれる製造機械を使用し、その回転式筒状の圧力釜に生の米などを入れ蓋をして密閉し、釜ごと回転させながら加熱する。釜の中が十分加圧(10気圧程度)されたら、圧力釜のバルブをハンマーで叩いて蓋を解放し、一気に減圧する。この時、原料内部の水分が急激に膨張し、激しい爆裂音を伴いながら釜から内容物が勢い良くはじけ出る。
というように特殊な機械が必要となる。リンク先に記されているように、この機械を使えば、米粒のほか、麦や蕎麦、餅、うどん、マカロニ、大豆、空豆、ぎんなん、栗、煮干し、昆布などもポン菓子に加工できるという(爆裂種でないトウモロコシも可能)。

 次の2.の「なんで星は☆形なの?」については、古代エジプトで、放射状に見える星の形をヒトデに見立てたのが☆の由来であり、じっさい、ヒエログリフの中にその証拠が残されているという。

 ウィキペディアの該当項目においても、
古代エジプトにおいて空を表すために部屋の天井に刻んだヒトデの形が現在の我々が用いている星型・星マークとなった。現在でもエジプトのサッカラにあるウナス王のピラミッド内において人類最古の宗教碑文「ピラミッド・テキスト」が刻まれた部屋の天井にその状態を確認することができる。
として、エジプト由来説を採用していた。

 もっとも、この説明には若干納得のいかないところがある。歴史的に見て、古代エジプトのヒエログリフの☆形が最も古いことは確かだとしても、世界各地で使われている☆形がすべてエジプト伝来であるとは限らないからである。☆形のような単純な図形は、それぞれの文化で独立して考案される可能性は大いにあると思う。

 じっさい、星マークの1つに五芒星というのがあるが、その最も古い用法は、紀元前3000年頃のメソポタミアの書物に表れているという【古代エジプトでは子宮を表していたらしい】。このほか、陰陽道の呪符となったり、旧日本陸軍の正帽の天井、長崎市市章、エチオピアやモロッコの国旗などにも五芒星と同型の図形が採用されているが、どうみてもこれらがエジプト由来とは言い難い。

 余談だが、岡大のマークも、1999年の新マーク制定以前は★マークが含まれていた。その名残が岡山大学応援団の太鼓などに残っている。


 次回に続く。