じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 4月20日の朝、西の空に月が沈んでいくのが見えた。今回の満月は4月19日の20時12分。

2019年4月19日(金)




【連載】2019年版:退職金を受け取った方へのアドバイス(2)

 昨日の続き。今回は、「外貨建ての取引もオススメできない」ということと、「REIT」に関して、私の素人なりの考えを述べておきたい。

 まず、退職金のような貴重な財産は、外貨のような不安定なリスクに晒すべきではない、というのが私の信条である。私より先に退職した同僚に聞いた話だが、その同僚の知人は高金利に惹かれて退職金のかなりの部分をトルコ・リラの外貨預金につぎ込んで莫大な損失を被ったという。その人が運用を始めた当時は1リラ39円前後、現在は19円前後というから相当な打撃である。

 念のためお断りしておくが、外貨取引が常に損をすると言っているわけではない。余剰資金があり、ギャンブルのつもりで取引するならそれも結構。しかし、為替取引は、経済発展に依拠しない限りはしょせんゼロ和ゲームである【4月2日の日記参照。】 そういう対象に虎の子の退職金をつぎ込むべきではない。

 次にREITであるが、ひとくちにREITと言っても、
  1. 証券会社で募集している投資信託の一種
  2. 国内の金融商品取引所に上場されているJ-REIT(不動産投資信託証券)
の2種類がある。

 このうち1.は、普通は1万円単位で購入。その日の終値に基づいて取得金額(評価額)が決まる(外国REITの場合は翌日以降)。いっぽう2.はこちらのリストに挙げられているように、銘柄コードがつけられており、いっぱんの株式と同じようにリアルタイムで取引ができる。ちなみに、4月19日時点では、売買単位あたりの価格は1万7020円から76万5000円、予想分配金利回りは2.94%〜6.51%となっている。

 株価指数リアルタイムグラフ - 東証REIT指数の日付指定オプションで過去15年間の推移を見ると分かるように、REIT指数自体はかなり激しく変動しており、また最近は比較的好調で、2017年11月以降に投資を始めた人はかなりの利益を上げているはずである。

 なお、銘柄コードのついたREITには、「総合型」、「複合型」のほか、「住居特化型」、「物流施設特化型」、「ホテル特化型」、「オフィスビル特化型」、「ヘルスケア施設特化型」、「商業施設特化型」というようにさまざまなカテゴリーがあり、その時の経済情勢や需給関係などによって異なった形で価格が変動することがある。

 時間的にゆとりのある人であれば、種々の評価情報を得た上で、個別に投資。そんなヒマは無いという人は、投資信託で購入されるとよいかと思う。


 次回に続く。