じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 4月4日の昼前、法界院の踏切で停車中、珍しい色の列車が津山方面に向けて走り去っていた。窓が少ないことと、法界院通過時刻が時刻表に記されていないことから何らかの作業車と思われた。帰宅後にネットで調べたところ、こちらや、こちらに画像が掲載されていた。ドクターイエローではなく、「ドクターWEST」(正式には「JR西日本キヤ141系気動車」と呼ばれているとか。


2019年4月4日(木)



【小さな話題】又吉直樹のヘウレーカ!スペシャル「この“なぜ”はほっとけない!?」(4)左巻きカタツムリは少数派なのになぜ生き残ったか?

 昨日に続いて、ヘウレーカ!の話題。今回は、3番目の、「左巻きカタツムリは少数派なのになぜ生き残ったか?」について。なお番組の原題は

●○○で右利き 左利きの謎に迫る!(なぜ右利きと左利きがいるのか?)

であったが、取り上げられたのはカタツムリのみであった。

 番組によると、
カタツムリの殆どの種類は右巻きだが、ごく少数、左巻きもある。右巻き・左巻きはたった1個の遺伝子が関わるだけで決まる。左巻きのカタツムリは右巻きのカタツムリと交尾がしづらいので、子どもを残しにくい。にもかかわらず左巻きが存続し続けるのはなぜか?
 ちなみに、ここでいう右巻き、左巻きというのは、貝殻を上から見た時、中心から外側に向かう螺旋がどちらの方を向いているかによって定義される。この時、時計回りであれば右巻き、反時計回りであれば左向きと呼ばれる。
 カタツムリの生殖孔は頭部にあるため、向かい合って交尾をするためには同じ巻き方でないと交尾ができないという。【もっとも、ネット上の写真を見ると、いろいろな角度で絡み合って交尾しているようにも見える。】

 番組によると、西表島には、イワサキセダカヘビというカタツムリを食べるヘビがいるが、このヘビの歯の数は、左側は16本であるのに対して右側は24本。カタツムリはヘビに襲われると貝殻の中に潜り込んで身を守ろうとする。その際ヘビは、歯の数の少ない左側の歯を貝殻の奥まで突っ込んで肉をかき出し、歯の数の多い右側の歯はかき出した肉を抑える役割を果たしているという。ということで、このヘビは、右巻きのカタツムリを食べるように特化しており、カタツムリ側から見れば、左巻きになったら食べられないという有利さで進化できた可能性があるとのことであった。

 なお、ナメクジを食べるヘビの場合は、左右の歯の構造には違いがないらしい。

 以上が番組の内容であるが、若干疑問が残ったのは、もし、右側の歯の数の多いヘビが繁殖して右巻きのカタツムリを食い尽くしてしまったとすると、今度は左巻きのカタツムリが多数派になるはずである。そうなると、今度は、変異によって左側の歯の数の多いヘビが繁殖しやすくなる。なので、左巻きと右巻きのカタツムリの比率は時代によって逆転を繰り返していく可能性がある。そうではなくて、「右巻き=多数派、左巻き=少数派」という比率が安定的に保たれているのであれば、何らかの別の要因も関わっているのではないかという気がする。

 ウィキペディアによると、巻貝の巻く方向は殆どの場合種によって決まっているが、9割の種は右巻きと言われているという。【逆向きの代表例としてはサカマキガイがある。】今回はカタツムリが取り上げられていたが、他の巻き貝で右巻きが多い理由はよく分かっていないらしい。このあたり、どちらの向きも半々になっているネジバナとは大きく異なる。
 つむじについては、
左巻きのつむじに関する俗説より、左巻きの人と言うと、変わり者を指すようになったと、言われている。少数派が悪く言われるのが普通だが、実際のところ、左巻きのつむじが極端に少ないことはない。
と記されていた。このことに限らないが、少数派はしばしば差別の対象となったり、標準規格などで不便を強いられることが多い。

 このほか、
  • 時計回りはなぜ右回りなのかという疑問もよく言われるが、ウィキペディアでは、
    北回帰線より北で発明された日時計の影の回り方向が通常の機械式の時計盤でも採用されていることに基づく。
    と説明されていたが根拠・出典は不明。
  • 陸上競技のトラックは左回り。野球も左回り。競馬は左右両方あり。
  • 遊園地のメリーゴーランドなどの遊具は、日本では右回り。車が右側通行の国の遊園地では逆向きになっているのを目撃したことがあった。
などなど、右巻き、左巻きに関する話題は尽きない。

 次回に続く。