じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 プリント写真のデジタル化を進めていたところ、小学校2年生の頃(1960年)の遠足で江ノ島を訪れた時のイルカショーの写真が見つかった。
 ネットで検索したところ、1957年5月に江の島水族館マリンランドが開館し見学をしていたものと推定される。
 イルカショーと言えば、先月、「江の島セーリングW杯でイルカショー、国際連盟が「失望」表明」というニュースが伝えられた。リンク先の記事によれば、イルカショーは動物愛護団体から、残酷な搾取行為として非難されており、問題となった今回のショーは9月9日、選手や関係者ら数百人が出席した開会式の場で披露され、これについて同競技を統括する国際セーリング連盟(World Sailing)は9月11日に「失望」を表明したという。ショーが行われた場所は、写真の「江の島水族館」の実質的な後継施設にあたる新江ノ島水族館と思われる。↓の記事参照。

2018年10月11日(木)



【小さな話題】

動物園、水族館での曲芸ショーと旭山動物園

 上掲の写真のところで、国際セーリング連盟が9月11日、江ノ島でのセーリングW杯開会式にイルカショーが行われたことに「失望」を表明したという話題を取り上げた。江ノ島でのイルカショーは、私が小学校の遠足で江ノ島を訪れた1960年頃にすでに行われており、60年の歴史があるようだ。もっとも、当時は学校給食でクジラの竜田揚げが提供されていた時代である。今とは、捕鯨や動物の調教についての考え方が大きく変わっている。私自身は、飼育動物との触れあいを高めるようなイルカショーは決して悪いとは思っていないが、いろいろな価値観を持つ人たちが一同に介しているような場面では、文化や考え方の違いに配慮する必要があったようだ。念のため強調しておくが、イルカショーが「残酷な搾取行為である」とか「海洋生物保護に反する」という批判が妥当であるかどうかは別の場で議論する必要がある。あくまで、そういう批判者が参加者に含まれているような場では、そういう人たちが不快になるようなイベントは歓迎行事としては不適切であったということである。

 話題が変わるが、10月7日、NHK「あの日 あのとき あの番組」で、

「いのちの輝きに向き合う〜旭山動物園の挑戦〜」【2018年10月7日(日) 午後1時50分(70分)】

という番組を放送していた。懐かしい「プロジェクトX 挑戦者たち 旭山動物園ペンギン翔ぶ〜閉園からの復活〜」のアーカイブと、最近の新たな取り組みとして、オジロワシの行動展示や、キョンと白テナガザルの共生展示や、現園長・坂東さんのお話などが加えられており、大変有意義であった。ネットで検索したところ、坂東さんのより詳しいお考えがこちらで語られていた。

 動物の飼育や調教の是非についてはいろいろな見方があるが、それぞれの動物の生息環境についてもしっかり調べておく必要がある。一般的には、何も行動できないような狭い檻に閉じ込めたまま飼育するのは最悪の虐待である。それよりは何かの芸を覚えて日々動き回る動物のほうが生き生きとしている。その動物の本来の習性が活かせるような行動機会が保障されるならさらに良い。

 なんでもかんでも自然のままが最良というわけではない。自然環境のもとでは、1匹(頭)の野生動物は、あくまで、食物連鎖という超個体のパーツとしてしか存在しえないのである。弱小の野生動物にとっては、自然環境は、常に空襲に怯えながら生き延びている人々と変わらない地獄のような世界である。以前この日記にも書いたことがあるが、魚などは、いつ捕食されるか分からない大海で暮らすよりも、適度な縄張りに相当する広さの水槽で暮らすことのほうがよっぽど幸せであるはずだ。