じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 2018年2月のウォーキング総括。2018年2月は、総歩数34万6383歩、1日あたり平均1万2370歩となり基準の1万2000歩を上回った。 グラフはいつもの通り、毎日の歩数を少ない順に左から並べたもの。左端の落ち込みは、その月に何らかの事情で歩数が少なかった日があることを示す。右端はその月に最も多く歩いた日の歩数。グラフが12000のあたりで水平になっているほど、毎日の歩数がほぼ安定していたことを意味する。

 2月は多忙な日々であったが、岡山県外には一度も出なかった(最も遠方は玉野の日帰り温泉)ため、規則的なウォーキングを続けることができた。2月中、1万1000歩に達しなかった日はわずか3日だけであった。2月のグラフは全体として水平部分が多く、規則的なウォーキングが維持されたことを示している。

2018年2月28日(水)


【思ったこと】
180228(水)徹底的行動主義をめぐるBaumとMooreの論争(3)

 Baumは、書評の最初のところで、行動の科学を成立させるにあたってスキナーがそのように貢献したのかを要約している。

  1. まずは、実験室で自発されると言われる行動(=オペラント行動)を研究するための装置を開発したことである。
  2. 第二に、刺激や反応は個別の事象ではなくクラスであること。それらは「どのように見えるのかではなく、どう働いているのか」というように機能的に定義されなければならないと主張した。
  3. 第三に、分析を進める中で、行動の定義自体も実用主義的に改訂されていくという点。いまでは広く受け入れられているが、1956〜1961年当時としては斬新なアイデアであった。
  4. 第四に、反応率(response rate)というデータに依拠せずには、行動の科学は成り立たないという点。反応率は、さまざまな時間の幅や状況のもとで活用される。
 以上に加えて、スキナーはいくつかの概念的枠組みを作る上でも貢献している。その中で最も重要な貢献は、刺激制御に関するものであると論じられている。これは、刺激が反応率をコントロールするという点、つまり、いわゆるS−R理論のような「刺激と反応の一対一関係」ではなくて、より巨視的な観点から行動を捉えられる可能性を広げたという点できわめて斬新なアイデアであると言える。
 2番目は、言語行動の分析における貢献、すなわち、言語、指示内容、意味といった伝統的なアプローチに行動的観点を導入したことである。言語行動は特別な行動ではなく、他のオペラント行動と同じであると論じた点で斬新であった。
 3番目は、「結果による選択」という考えを因果的説明として重視した点。行動が結果によって変容するという考え自体はスキナー以前にもあり、またスキナー自身の強化理論は【Baumの観点から言えば】不十分なものであったが、とにかく、強化の随伴性という考え方に基づいて研究をしたり日常生活行動を説明するという点では大きな貢献であった。

 スキナーにはこうした広範囲の貢献があるにもかかわらず、Mooreの本では、きわめて部分的、メンタリズムと言語行動に関する貢献しか言及されていないという点で不備がある、とBaumは批判をしている。

 次回に続く。