じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 金曜日の午後、文法経1号館3階にある「マルチメディア実習室」で大学院の演習科目の授業を担当した。来週金曜日は卒論・修論の試問日となるため、今回がこの部屋を使った人生最後の授業ということになった。
 「マルチメディア実習室」は、耐震改修工事の後に新たに設置された部屋であり、それ以前は「LL教室」と呼ばれていた。私自身は語学教育は一切やっていないが、資料提示や研究発表のさいに大型のスクリーン・プロジェクターが便利であるため、岡山赴任時からずっと使わせていただいた。(2001年2月8日に関連記事あり。)

2018年2月2日(金)


【思ったこと】
180202(金)確定年金か終身年金か(2)

 昨日取り上げた団体積立終身保険には、一時払という制度があった。1口100,000円で、毎年1月または7月、または退職直前に時に加入者が直接,銀行・郵便局から掛金を送金すると、その分で、年金額を増額させることができるという制度である。一時払いを含めて、積み立てたお金は保険会社の予定利率(現在は年1.25%)で運用されるということなので、低金利時代のもとではかなりお得ということになっていた。
 もっとも、この終身保険では、払込時に共済組合事務費1%が徴収されるので、実質的には2年目以降でないと元がとれないという問題がある。それと、3月31日退職者の場合、一時払いの最終締め切りが2月2日となっているため、4月下旬に支給されるという退職金は、それに充てることができない。

 さらにもう1つ、この制度では、給付開始時期を最長10年まで繰り下げることができるという。その期間中は上記の予定利率で運用されるし、万が一お金が必要になった場合は、当初より早めることもできる。このオプションを選ぶかどうか少々迷ったが、終身年金を選択した以上は少しでも早い時期から受け取っていたほうがお得であるに決まっているということで、選ばないことにした。要するに、確定年金より終身年金のほうがお得になるのは、確定期間(あるいは保証期間)を経過した後でどれだけ長生きできるのかにかかっている。支給開始時期を遅らせれば、その分、保証期間経過後の存命年数が減るので得にはならないという考え。




 昨日の日記では野村ターゲットインカムファンドにも言及した。リンク先にも記されているように、この投信は、
  • 中長期的な観点から、年率3%程度の利回り(注)(コスト控除後)を確保することを目指す。
  • 一定の分配を行ないながらも『資産寿命』を延ばすことを目指す。
  • 公的年金の支払われない奇数月(1,3,5,7,9,11月)に隔月分配を行なう。
といった特徴があり、また大規模なリスクを回避するために一定の仕掛けを設定しているようであった。

 若干疑問に思うのは、「分配金は、預貯金の利息とは異なりファンドの純資産から支払われますので、分配金支払い後の純資産はその相当額が減少することとなり、基準価額が下落する要因となる」という点である。いっぱんの投信では、分配金は口数に応じて支払われるはずだが、もしそうであるなら、当初から申し込んでいた人より、ずっと後になって基準価格が値下がりしたあとで申し込んでいた人のほうが有利になるはずである。そうでないとすると、残りの口数ではなく残高に対して同じ比率で分配をする必要があるのだが、よく分からない。

 それと、ある程度資産運用の知識を持っている人であれば、ノーロードのインデックスファンドを組み合わせて、数年程度の見通しのもとに、(株、債券、REIT)×(国内、新興国、先進国)という比率を調整して運用したほうが利益をあげられそうな気もする。ま、いずれにせよ、退職金の運用は多様に行うべきであり、一社の一銘柄に老後の運命を託すようなことはやめるべきだとは思う。