じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1月28日の岡山は、記録上は降水量ゼロであったが、昼前、激しく雪が降る時間帯があった。(ISO400に設定して撮影。)

2018年1月28日(日)


【思ったこと】
180128(日)「対応づけフレーム理論」(10)包含関係(3)

 1月26日の日記で述べたように、日常概念としての包含関係表現と、大小や長短に関する比較表現には、
  • 「XはYに含まれる」というのは、「YはXを含み、かつXでない部分も含む」
  • 「XよりYは大きい」というのは、「YはXを含み、かつXでない部分も含む」
という共通性があるように思われる。【数学的には、「X⊂Y」かつ「X⊃Y」という場合はありうる(その場合はX=Y)。】

 大小関係と包含関係が常に同義というわけでもない。正確に言えば、「2つの事象をある観点で比較した時に、課題構造に共通性が見られる」と言うべきであろう。
  1. 「岡山県より岩手県は広い」という比較表現は真であるが、だからといって、「岡山県は岩手県に含まれる」というわけではない。
    →「岩手県の面積15,275平方キロメートルと、岡山県の面積7115平方キロメートルを正方形で表した上で重ねてみると、岩手県の面積を表す正方形には、岡山県の面積を表す正方形の外側にある部分が含まれる」と言うことはできる。
  2. 「クジラは哺乳類に含まれる」という包含関係は成り立つが、「哺乳類はクジラより大きい」とは言えない。
    →「地球上に生息するクジラの頭数をn頭、同じく哺乳類の頭数(もしくは匹数)をm頭(匹)とした場合、mはnより大きい」と言うことはできる。

 もとの「対応づけフレーム理論」に話を戻すと、
  • (A→P)→[○vs□] 【○】
    Aに続いてPが呈示された時には「○」を押す。
  • (P→A)→[○vs□] 【□】
    Pに続いてAが呈示された時には「□」を押す。【「P=Aではない」という訓練】
は「AはPに含まれる」という訓練に必須となる。さらに、「PはAを含み、かつAでない部分も含む」 を徹底させるためには、
  • (B→P)→[○vs□] 【○】
    Bに続いてPが呈示された時には「○」を押す。【BはPに含まれる】
  • (B→A)→[○vs□] 【□】
    Bに続いてAが呈示された時には「□」を押す【BはAには含まれない。「B⊂A⊂P」の可能性を排除するため。】
という追加訓練も必要であろう。

 上記の訓練以外の関連課題に対して未学習で正解を出せるならばこれまた派生的関係反応ということになるが、どのくらいの年齢からどのくらいの正解を出せるのかは調べていないので何ともいえない。