じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2月3日に一太郎2017が発売された。日曜日にさっそくインストールしてみたが、2016年版と比べて今のところ特段の違いは実感されない。数年前からタブレット向けの予測変換機能が搭載されたことで、かえって誤変換が増えたような気がするがどう改善されているのだろうか。

2017年2月5日(日)




【思ったこと】170205(日)ACTの価値論(11)価値vs.ゴール(7)

 2月3日の続き。「価値とゴールの区別に関する5つのキーポイント」のうち2番目の、

●価値を正当化する必要はない。
は、価値の多様性を許容しているという点で重要である。329頁以降には、
  1. 価値は,好きなアイスクリームの味のようなものである。いちご味が好きでも, チョコレート味が好きでも,あるいは他のどんな味が好きでも,その理由を正当化する必要はない。
  2. 価値とは単に,自分にとって大切なのはこれである,という主張であり,それを正当化する必要はないのだ。
  3. しかし,あなたがとる行動は正当化が必要かもしれない。例えば,あなたの価値が自然を重んじることであったら,その価値を正当化する必要はない。だが,あなたが家族を連れて都会から田舎へ移住する場合は,家族に詳しく説明すべきだろう。
  4. ACTでは.他人や自分に対する破壊的な行為は,価値によって動機づけされたものではない,と考えられている。これは,実用的な前提である。
というような解説がある【長谷川により改変・要約】。要するに、あなたがそれを価値と認めるなら何でもアリだと言いつつ、周囲の人たちの行動に影響を及ぼす場合は自由には選択できない、さらに、破壊的な行為はもともと、価値によって動機づけられたものではないと述べられている。

 すでに述べてきたように、それぞれの時代、さまざまな社会において価値の基準は異なっているが、いつ、どこにおいても、その社会の秩序維持や発展に望ましい行為には高い価値が与えられ、破壊的や退廃的な行為は排除されるような仕組みが用意されている。子どもの時からそのような社会で条件づけられ、教育を受けることによって、多くの人々の価値は、わざわざ正当化されなくても、社会的に望ましい方向に一致するように形成される。また、アイスクリームの味の好みのように、どちらを選んでも社会的望ましさは変わらない場合でも、商品戦略により、好みの傾向や人気が誘導されている場合もある。

 ということで、価値を正当化する必要はないが、結果的に、その社会で正当化されている方向に一致するように条件づけられていることに、もっと気づく必要があるだろう。

 次回に続く。