じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 生協・マスカットユニオン(北福利施設)に、卒業生向けの引っ越し相談カウンターが設置されている。写真は入口に展示されている単身パックの見本。何も表示が無いので、生協の商品搬入作業で置きっぱなしにされている台車ではないかと錯覚してしまった。もっとも、昼休みにはそこそこの申込があったようだ。

2017年1月12日(木)




【思ったこと】
160112(木)二人称や三人称の苦悩(2)

 昨日も述べたように、さまざまな悩みには、一人称で語られる悩みと、二人称や三人称で語られる悩みがある。「二人称」や「三人称」の悩みを持つことは、共感や思いやりにもつながるので、むしろ推奨されている。じっさい、子どもの頃から、「○○ちゃんの気持ちになってみたらどうなのよ」と言われたり、国語の授業で文学作品の登場人物の心情を問われたり、というように、そのような傾向は社会的に強化されている。いっぽう、他者の気持ちを無視する人は、冷酷な人間、思いやりのない人間、自己中心的な人間だ、というように批判されている。

 しかし、親の介護が共依存状態になってしまったり、子どもの将来に過剰に思い悩むことで日常生活に支障が出てくるような場合は、やはり是正する必要が出てくる。そのさいの有効な解決策としては次の2つが考えられる。
  1. 「二人称」や「三人称」の過剰な悩みは、「一人称」の悩みと同じスタイルで解決する。
  2. 「一人称」の悩みは温存する一方、「二人称」や「三人称」は別物として切り離す。

 1.に有効なセラピーを実施した場合は、一人称、二人称、三人称いずれの悩みも同時に解決する。いっぽう2.に有効なセラピーであれば、自分の悩みについては相変わらずだが、他者の問題で苦悩を抱える必要はないということになる。

 どちらがより有効か、については人それぞれで異なるかもしれないし、その人の置かれた状況や、他者との関係によっても変わってくるかもしれない。例えば2.の最も有効な解決策は、当該の他者との関係を断ち切ってしまうことである。親友のことで過剰に悩んでいる場合、その親友との関係を一切断ち切ってしまえば、少なくとも現実に生じている問題は解決するだろう。(←それでもなお思い悩む点は別に解決する必要があるが。) しかし、親子関係となると、あっさりと断ち切るわけにはいかない。夫婦関係の場合は離婚という方法もあるが、子どもがいれば親子関係をどうするかという別の問題がかかわってくるのでそう簡単ではない。

 次回に続く。