じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1月10日(火)は教養教育科目担当のため一般教育棟に向かった。岡大の授業自体は1月5日から始まっているが、火曜日に関してはこの日が年明け最初の授業となり、12月20日以来3週間ぶりであった。写真は2階から眺めるサンカクバフウ並木。左側の「落ちない楓」も完全落葉していた。

2017年1月10日(火)




【小さな話題】

利益第一主義ではなぜダメなのか

 1月11日朝の「モーサテ」でユーラシア・グループのイアン・ブレマー氏がトランプ次期政権下の利益主義の問題点について指摘していた。利益第一主義は短期的には経済を活性化させるが、同時に長期的安定が犠牲になる恐れが出てくる。例えば、大学を営利団体にすると経営者は多くの利益を得ることもでき政府も財政コストを削減できるが、そこではいい教育はできない。また刑務所が営利団体になれば受刑者に社会復帰の支援を行わず、より多く儲けるために受刑者を刑務所にとどめようとするところが出てくる。といった趣旨であった。

 「利益第一主義ではなぜダメなのか」というと、格差拡大を問題に挙げる人がいるが、問題がそれだけであるなら、税制や社会保障充実で解消を図ることができる。しかし、長期的な安定が犠牲になる恐れについてはそう簡単には解決しない。もちろん企業によっては目先の利益追求ではなく、長期的な視点から設備投資や技術開発を行うところもあるだろうが、ブレマー氏が例に挙げたような大学教育や刑務所の場合は、指摘するような問題が起こる可能性は十分にある。このほか、地球温暖化、環境汚染、原発の問題などに関する利益第一主義も長期的安定を損なう恐れがある。(←アメリカではシェールガス優先という利益優先のために原発を閉鎖する動きもあるらしいが、シェールガス開発自体もまた、地下水汚染など別の問題を引き起こしている。)

 もっとも、利益第一主義を否定したところで、採算がとれなければ事業は成り立たない。けっきょくは、政府のほうで長期的視点を明確にし、その長期的政策に合致するような企業活動に対して補助や税の優遇を行うことになるのかと思う。




「平成」は30年で区切り

 各種報道によれば、政府は、2019年1月1日に現在の天皇陛下が退位し、皇太子殿下が天皇に即位する検討に入ったという。これにより平成は30年まで。2019年からは新しい元号となる。

 元号の使用についてはもう元号を使うのはやめようという主張もある。「昭和世代」とか「平成時代」というように、ある時代の呼称として使う限りならともかく、具体的に何年というように数えることは確かに不便であり、特段のメリットは見当たらないように思う。政府のHPなどでも、ファイル名や統計資料では西暦を使っているところも少なくない。

 ちなみに、岡大の学籍番号は、先頭の1ケタまたは2ケタが学部で、2ケタ目または3ケタ目には必ず「4」という数字が入っている。これは元号を示す数値で昭和なら「3」、平成なら「4」を意味している。そのあとに続く2ケタが入学年度であり、平成27年入学者は「427」となる。新しい元号になった場合は、その元年入学者は「501」という数字が入ることになるはずだ。