じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 10月9日の日記で、固定電話の液晶画面が突然何も表示されなくなったという話題を取り上げた。その後しばらく電源を外しておいたところ、「自己治癒」に成功。さっそく、個人情報の流出を避けるため、表示が出ているうちにと、電話帳機能に登録していたすべての電話番号を削除した。

 その後、FAX関係の部品を取り外したところ、写真のように「フィルムガ ナクナリマシタ」というメッセージが表示されるようになったが、それ以外の機能は特段の問題が無いので、しばらく使い続けることにした。今回のトラブルは液晶本体の故障ではなく、液晶画面に情報を送る回路に一時的な異状が発生したためであるようだ。

 なお、FAXのフィルムを廃棄しようとして気づいたことだが、この手の普通紙FAXは、受信した文書の内容がフィルム部分にしっかりと残っていた。特に秘密文書があるわけではないが、どこからどういう内容のFAXが送られてきたのかということは漏れなく証拠に残っている。刑事コロンボのドラマではないが、犯罪事件の証拠などもこういう形で明るみに出るのだろう。ということでフィルム部分のみ取り外し、燃えるゴミにまぜて廃棄することにした。

2016年10月11日(火)



【思ったこと】
161011(火)2016年版「人はなぜ○○するか?」(2)人はなぜ嘘をつくのか?

 昨日の続き。

 まず、一番多くの人(といっても8人だが)から寄せられた、「人はなぜ嘘をつくのか」について考えてみることにしたい。

 一口に「嘘をつく」といってもいろいろな種類がある。いくつかに分類した上で個別に説明がある。

 まず「正直族と嘘つき族」などで知られる論理パズルに出てくる「必ず嘘をつく人」というのは、いつも正直に答える人と同じくらいに正直であり、嘘をついているとは言えない。「はい」と「いいえ」の言葉を逆に使っているだけである。

 では、ホンモノの嘘にはどういう場合があるか。ここでは、以下の3例を取り上げることにしたい。
  1. 癌告知に関するウソ(本当は末期癌である患者に対して、癌では無いと嘘をつく)
  2. 詐欺や無罪を目的としたウソ(他者を騙して利益や自分に都合のよい結果を得る)
  3. デマカセのウソ(真偽を確認せず、他者を騙すつもりもない)
 このうち、1.や2.のウソは、他人の行動が予測できる能力が必要である。他者を騙すというだけなら、食虫植物、擬態で天敵から身を守る昆虫、捕食者から逃れる際にジグザグに逃走経路を変えるといった行動をとる動物などもいるが、これらは自然選択のプロセスで有利に働いたことで結果として保有している機能であって、他者の行動を予測しているわけではない。こうした能力は発達の過程で習得されるものであり、「心の理論」、関係フレーム理論で言えば「視点取り」がこれに相当する。

 以上をふまえた上で、上記1.〜3.をみると、それらはいずれも何らかの結果によって強化されていることが分かる。

 1.のケースは、ウソをついたほうが患者さんを落胆させない、前向きな余生を保持できるという結果によって強化される。(もっとも、総合的に見ると、本人に告知したほうが良い結果を生むこともあるが。)

 2.のケースは言うまでもなく、利益や無罪といった結果によって強化される。(但し、無罪を獲得するためのウソなどは何度も繰り返されるわけではないので、厳密に言えば「こういうウソをついたらこういう良い結果が生じる」というルール支配行動として生じる場合もある。

 3.の場合は、デマカセを言うことで周囲が面白がったり混乱したりするという結果によって強化される。

次回に続く。