じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 4月16日(土)の夕刻、法界院の踏切で見慣れない色の列車が通過するところを偶然目撃した。ネットで検索したところみまさかノスタルジー号という企画で、4月9日〜6月26日の土日、津山方面行きが、岡山発9:42、13:05、津山発が11:31、15:54として運転されるとのこと。この法界院踏切では、上り津山方面行きは、9:46、13:08, 下り岡山行きは12:35、16:59頃に通過する見込み。

2016年04月16日(土)


【思ったこと】
160416(土)熊本の地震

 4月15日以降に相次ぐ地震に見舞われている熊本・大分では、17日午前06時までの間に、震度5弱以上の揺れを観測した回数が14回、震度1以上の揺れは385回にのぼっており、17日朝までに41人方が亡くなっているという。
 この地震は当初は、熊本市の南に位置する益城町周辺での活断層がもたらした局所的な現象であると思われており、気象庁の当初の会見でも「今後発生する余震の確率」という表現が使われていた。その後4月16日午前1時25分にマグニチュード7.3【16日午前3時40分から記者会見で、速報値のマグニチュード(M)7.1から暫定値の7.3に修正】の大地震が発生すると、そちらのほうが本震であり、4月14日21時26分ごろに発生したマグニチュード6.5の地震のほうは前震であると修正された。

 結果論になるが、当初の4月14日21時26分に発生した地震の揺れが大きかったことと、気象庁が早々と「平成28年(2016年)熊本地震」と命名したことによって、これが本震であり、本震を上回る大きさの余震は起こらないと見なされてしまったことが、人的被害を大きくしてしまった一因になっていることは間違いあるまい。

 じっさい、もし私が4月15日頃に南阿蘇村を旅行していたとしたら、まさか、そのあとで大規模な土砂崩れが起こるということまでは警戒できなかったように思う。

 あくまで私の記憶によるが、4月14日21時26分の地震発生時、この地域で想定されている地震としてはまだまだ規模が小さく、エネルギーを発散しきれていないという指摘があった。また、昨日夜のNHKの特番では、4月16日午前1時25分の地震が発生する前の取材で、活断層の両端にひずみがたまり新たな地震が発生する可能性を指摘していた学者がいたことも紹介されていた。残念ながら、これらの指摘を南阿蘇村での避難に役立てることはできなかったようだ。

 16日夕刻の民放ニュースの中では、130年前に起こった熊本地震 (1889年)のことも取り上げられていた。なおその2年後に別府で地震が起こったというような話もあったが、私が調べた限りでは2年後に起こったのは濃尾地震であり、別府湾での地震は1596年でずっと昔の出来事。1891年の濃尾地震と1889年の熊本地震が同じフォッサマグナ上で起こっている点は留意する必要があるかもしれない。

 もっとも、活断層を震源とした地震が起こった直後に、近接する活断層で同規模の地震が誘発されるかどうかは不確実であるようだ。阪神・淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震が発生した直後は京都方面に伸びる活断層の危険が話題になったと記憶しているが、これまでのところ大地震は発生していない。一定の年数が経ってしまうと、大地震が起こっても、近隣の断層に誘発された地震なのか独立した現象なのかは見極めが難しくなるだろう。

 ちなみに主要活断層 98断層帯のリストを閲覧しても分かるように、私の住む岡山は、全国でも最も安全な地域の1つとなっているようである。こちらの記事においても、近隣の活断層で発生する地震の確率はきわめて少ない。とはいえ、南海トラフに起因する地震では甚大な被害も予想されており、油断は禁物である。また日頃地震が少ないことによって、旅行先で万が一の避難に慣れていない可能性があり、日頃からきっちりと身を守るスキルをみにつけておく必要はある。