じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 10月20日の早朝、備前富士(芥子山、けしごやま)の山頂から日が昇る「ダイヤモンド備前富士」現象を眺めることができた。昨年の記録はこちらにある。

 なお、「ダイヤモンド備前富士」現象が見られる観測地点は、日の出の方位によって日々移動する。

2015年10月19日(月)

【思ったこと】
151019(月)『嫌われる勇気』(61)行動面の目標と調和

 昨日の続き。

 今回は、前回より少し戻って242頁のあたりに記されている「行動面の目標」と「人生の調和」のあたりについて考えを述べさせていただくことにする。まず既出の「行動面の目標」について復習する【242〜243頁】。
  • 行動面の目標
    1. 自立すること
    2. 社会と調和して暮らせること
  • この行動を支える心理面の目標
    1. わたしには能力がある、という意識
    2. 人々はわたしの仲間である、という意識

 昨日も述べたが、アドラー心理学では「他者信頼」、「他者貢献」を重要な柱としているが、その前提には「自立」が掲げられている。これがある限りは他者依存、あるいは他者との相互依存に陥ることはなかろうとは思う。もっとも、アドラー心理学に基づく生活を実践している方にはお会いしたことが無いので、他者との関係に「自立」がどう影響しているのかは定かではない。

 心理面の目標については、7月29日の日記にも書いた通りで、私自身はあまり納得できていない。そもそも「他者」とか「人々」といっても、仲良しグループや家族だけに限るのか、国単位なのか、世界人類すべてなのかによって対応方法は変わってくる。昨日も言及したボスニア内戦、あるいはシリア、イラク、アフリカなど世界各地で現に起こっている内戦を伝え聞いていると、「人々はわたしの仲間」という意識はきわめて限定的な仲良しグループの中にしか適用できないような気もする。

 次に、245頁以下に記されている「ワーカホリックは人生の嘘」という議論であるが、私は、仕事がすべてというライフスタイルであっても、別段悪くはないとは思う。これ自体、他者の課題であるし、そもそもバランスとか「人生の調和」といっても、何をどう時間配分するのか、重み付けや相互の連携をどうするのかは仕事の内容は家族構成によって変わってくる。その一形態として、例えば、独身のまま1つの仕事に打ち込むというライフスタイルが選ばれたとしても、それはそれで構わないはずだ。

 ちなみに、243頁〜244頁には、「アドラー心理学をほんとうに理解して、生き方まで変わるようになるには、「それまで生きてきた年数の半分」が必要となる」という記述があった。仮に私がアドラー心理学を受け入れたとしても、生き方まで変わるようになるのは90歳代前半ということになるが、うーむ、そこまで長生きできるかどうかは心許ない。

 不定期ながら次回に続く。