じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 7月11日の岡山は最高気温が31.7℃まで上がり、蒸し暑い一日となった。写真はサクラの木にとまって鳴いているニイニイゼミ。樹皮と同じ模様になっていて見分けにくく、鳴いていなければ見つけることは困難。なお、岡大構内での今年のセミの初鳴きは以下の通り。
  • ニイニイゼミ 6月27日
  • クマゼミ 7月5日
  • アブラゼミ 7月10日


2015年07月11日(土)


【思ったこと】
150711(土)最近の宇宙番組

 最近視た宇宙関連番組。この分野ではここ10年余りのあいだに大きな発見があり、またCGの技術の向上や地デジ化による高精細画面によって迫力ある映像が伝えられるようになり、まことに興味深い。
  • 気象衛星ひまわり8号の映像(全球、可視、カラー、拡大モード)
     可視画像なので夜は殆ど真っ暗になるが、今の時期であれば高緯度地方の白夜の様子が分かる。感度はそれほど高くないので、南極周辺のオーロラは映らないのではないかと思われる。


  • 7月11日放送 地球ドラマチック「宇宙への道〜飛行士のミッションに密着〜」
    ISS(国際宇宙ステーション)内の様子は日本人宇宙飛行士搭乗時にも何度か伝えられていたが、この番組では、お風呂やトイレはどうするのかといった日常生活面や船外活動の様子がリアルに伝えられていた。


  • 5月14日放送 コズミックフロント☆NEXT「100年前の大予言 ロケットから宇宙移住まで考えた超人」
    コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1857-1935)の話。数式に基づく予言や設計のアイデアの多くは死後の宇宙開発で活かされているというからスゴイ。
     ちなみに、私が愛読していた、岩崎書店の少年少女宇宙科学冒険全集(1960-1963年)の中では、ツィオルコフスキーの作品は『第二の地球』一作のみであり、ストーリーの展開自体はあまり面白くなかったと記憶している。【こちらにも各社のリストあり。】


  • 6月18日放送 コズミックフロント☆NEXT「世界初の有人宇宙飛行 ガガーリン 偉業の真実」
    ガガーリンは世界初の有人宇宙飛行者として知られているが、番組ではなぜ彼が、最有力のチトフより先に選ばれたのか、また出発直前に遺書を書いていたというエピソードなどが紹介されていた。特に注目すべき点は、地球帰還時のトラブルであった。番組記録サイトに「本来の帰還は、エンジンを逆噴射し、切り離された帰還カプセルのみが大気中を降下する予定でした。ところが切り離しは成功せず、帰還カプセルは異常回転し過熱して行きます。しかし幸いにも奇跡的にワイヤーが切れ、カプセルは切り離されます。高度7000メートルに達した時、降下する帰還カプセルから、ガガーリンはシートごと大気中に脱出し、地上に一人でパラシュートを使って帰還したのです。」と記されているように、真相は、「緊急脱出による奇跡的な生還」に近い。しかし、当時の国際航空宇宙連盟のルールでは、この事実が明るみに出ると「宇宙飛行」を達成したとは見なされないことになり、帰還カプセルに乗ったまま帰還したように偽装が行われたという。このことは、番組を見て始めて知った。
     なお、日本では当時、ソ連は、ガガーリン以前にも何人かの有人宇宙飛行を試みていたがみな失敗して覆い隠されたといった疑念があったようだが、今回の番組を見る限りは、ガガーリンが1番目、チトフが2番目であって、それ以外の宇宙飛行士がガガーリンより先に宇宙に向かったという事実は無さそうであった。


 上記番組以外にも、宇宙の果てのミステリーや、重力レンズの効果の違いにより、遠くの天体(=大昔の様子)からの光が時間差で地球に届き、その時間差を知ることで宇宙の膨張の将来が予測できるといった興味深い話題が次々と取り上げられている。単に知識としてスゴイというより、どういう測定やロジックを使えばそれが分かるのかというプロセスにも興味深い点がある。かつて、天文少年であった私は、その後、この方面からすっかり遠ざかっていたが、こうした話題を通じて、老後に「天文爺さん」として再び天文の世界で楽しみを見つけることができそうになってきた。