じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 水曜日の夕刻、北福利施設(生協・マスカットユニオン)前の広場で岡山大学エコナイト2015というイベントが行われていた。
夏至の日(6月22日(月))から七夕(7月7日(火))は、地球温暖化防止のために国が実施するライトダウンのキャンペーン期間です。
 このことに関連して、大学コンソーシアム岡山により「エコナイト」が企画され、参加機関である本学においても本イベントへ参加するため、学生有志の岡山大学エコナイト実行委員会2015が「岡山大学エコナイト2015」を企画しました。
 主な企画として、キャンドルアート、リサイクルワークショップ、エコミュージックフェスなど盛りだくさんの内容です。
という趣旨。このうち「キャンドルアート」というのは写真左のペットボトルアートを意味しているようだ。「エコミュージックフェス」というのは、何をもって「エコ」と特徴づけるのか興味深いところであるが、帰りが遅くなるので確かめることはできなかった。

2015年06月24日(水)


【思ったこと】
150624(水)最近拝聴したTED(2)

 昨日の続き。
  • Ruth Chang (2014).How to make hard choices.
    演者のRuth Changさんは、Rutgers Universityの哲学の教授ということである。選択については、アイエンガーやシュワルツが心理学の知見から選択術を説いているが、こちらのほうは、決断が難しい選択に焦点を絞り、哲学の立場から論じておられた。と言っても、著名な哲学者からの引用は無く、内容も常識の範囲にとどまっているという印象を受けた。


  • Amy Cuddy (2012).Your body language shapes who you are.
    いっぱんに、様々な態度や気持ちはその人のしぐさや表情に現れるものであるが、ここでは逆に、特定の姿勢や動作(フリをする)ことがポジティブな効果をもたらすと説かれていた。このことで思い出すのは、東洋的行法に関する心理学研究である。単に、対人印象を良くするというようなことではなく、その人自身の気分の調整、ストレス解消、自信回復、前向きな生き方をめざすために大いに有用であろうと思う。こういう面では、東洋のほうが進んでいるかもしれない。


  • Dan Pink(2009).The puzzle of motivation.
     このトークは以前にも何度か拝聴したことがあった。「ロウソク問題」の実験を通じて、創造的作業では、報酬や成果主義による外発的動機づけよりも、内発的動機づけのほうが有効というような話題。後半では、報酬系で構築を試みたMicrosoft・Encartaよりも無報酬・無料のWikipediaのモデルのほうが勝っていたという事例も引き合いに出されている。
     もっとも行動分析学的に言えば、ロウソク問題の実験は、創造的な課題を解決・達成するという好子によって強化されていることを示すものであって、強化理論を否定するものではない。報酬という付加的な好子の随伴だけが強化理論ではないし、必ずしも、対立・矛盾する随伴性とは言えない。
     さらに言えば、ここで説かれているような動機づけは、技術開発など創造的な仕事に携わる人たちや、教育場面では有効ではあるが、世の中それだけで成り立つものではない。根底では、人を働かせるツールとしてのお金が不可欠であり、報酬系なしに生産活動を維持することは現代社会では困難と言わざるを得ない。


不定期ながら次回に続く。