じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



06月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 ヘラオオバコ(左)とアカバナユウゲショウ(赤花夕化粧、右)。ハルシャギクほどの繁殖力は無いが、大学構内の芝地各所で勢力を広げている。

2015年06月20日(土)


【思ったこと】
150620(土)デジタル遺品をどうする?

 6月16日のNHKクローズアップ現代で、

そのパソコン遺(のこ)して死ねますか?〜デジタル時代の新たな“遺品”〜

という話題を取り上げていた【番組の詳細(テキスト版)は丸ごとチェックに記されている。】

 番組の冒頭に出てきた高田さん(70)は2014年に脳出血で倒れたことを機に、パソコン内のデータを整理しようと考えておられる。番組の中で「写真だけで5,000枚を超えていました。」と5000枚がいかにも膨大であるように取り上げられていたが、うーむ、念のため私のフォルダをチェックしたところ、
  • 2014年3月 1457枚 1.41GB
  • 2015年4月 1117枚 1.13GB
  • 2015年5月 1454枚 1.54GB
となっていて、3ヶ月分だけで5000枚近くにのぼる。いちおう日々のフォルダごとにまとめてあり、最近では大部分の写真にはGPSデータも入っているので、どこで撮ったのも分かるようにはなっているが、殆どは道端の花の写真とこちらの日誌用の吸い殻ポイ捨て現場写真であり、遺しておくほどの価値があるかどうか分からない。といって、毎月1.5GB程度であれば、1年間で18GB、50年分でも900GBあれば収まるので、わざわざ消去するほどの必要性も無い。いちおう遺しておいて、何百年か経ったとき、物好きな子孫のために資料としてお役に立てばよいかと思っている。

 続く2番目では、「デジタル遺品、開けてびっくり」という話題が取り上げられていた。がんで亡くなった夫のデジタル遺品の中には、妻がそれまで見たことも無かったような映像 が保存されていた。但し、この奥さんの場合は、それぞれの生き方を尊重しようと誓い合った上で結婚したこともあり、結婚前の写真やメールなどは開く前にすべて廃棄したという。実際、万が一、夫が結婚前に付き合っていたかもしれない女性の写真とかメールなどが出てきた場合には、故人のプライバシーを侵害するばかりか、それを見た者も知らなくてよかった過去を引きずる恐れが出てくる。

 3番目は、デジタル遺品整理サービスの話題。故人が遺した写真ファイルの中には、アダルト写真なども含まれているかもしれない。本人や家族の顔が写っている写真を自動的に検知して保存したり、写真全体に肌色が占める割合や、輪郭などが検知されると排除されるといった作業により、重要な写真のみを遺族に閲覧してもらうことができるようになる。こういうビジネスは今後、発展するかもしれない。

 終わりのほうでは、筋ジストロフィーのため22歳で亡くなった息子さんのブログと向き合う両親の話題が紹介されていた。ブログや、いま書いているWeb日記が、執筆者の死後にどの程度保存されるのかは、無料サイトの場合と、有料レンタルで開設している場合では異なってくる。無料サイトの場合、一定期間エントリーがないと、CMに置き換わったり、仕様変更の際に削除されたりするが、10年前のものでもかなり残っていることがある。有料の場合は、毎月の引き落としができなくなれば契約解除となり、その後数年程度で削除される。もっとも、いずれの場合も、URLが分かっていれば、Internet Archiveから閲覧することができる。

 あくまで故人の遺志次第であるが、ブログやWeb日記を子々孫々まで伝えたいと思う人のために、コンテンツを何十年以上にもわたって保管する「永代供養サイト」があってもよいのではないかと思う。というか、そうなると、ブログの閲覧だけに関して言えば、生きている人と亡くなった人の違いはあまり意味をなさなくなるかもしれない。コメントのやりとりや、オフミは不可能ではあるけれど。