じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 土曜日の朝、標高200mほどの龍之口八幡宮の山に登ってきた。参道は3つあり、このうち「けわしい岩だらけの参道」は途中、4箇所ほど滑りやすい岩場がある。それ以外の参道は比較的歩きやすいが、鳥居をくぐったあとは急な石段になっている。こちらにクチコミあり。
  • A:頂上にある社殿。御祭神は神功皇后、応神天皇、玉依姫命。
  • B:ふもとから見る龍之口八幡宮の山。富士山のような形に見える。
  • D、E:けわしい岩だらけの参道の岩場。雨のあとは滑りやすいので要注意。
  • F:山頂付近からの眺望。手前は旭川。
  • G、H:「龍ノ口グリーンシャワーの森」からの参道。鳥居を過ぎると急な石段が続く。

2015年06月13日(土)


【思ったこと】
150613(土)砂川の死傷事故と軽ワゴン車の定員オーバー問題

 各種報道によれば、6月6日の22時35分頃、北海道砂川市の交差点で乗用車と軽ワゴン車が衝突し、軽ワゴン車に乗っていた一家5人のうち3人が死亡し、次女(12)が意識不明の重体、また車外に放り出された長男(16)は後続車にはねられ、約1.5キロ引きずられて死亡したという。

 この事故では乗用車が赤信号を無視し時速100km以上のスピードで交差点を通過しようとして衝突した疑い、事故前にビールを飲んでいた疑いが指摘されており、ひき逃げ車を含めて乗用車側の悪質ぶりが連日報道されている。

 しかしその一方で気になるのは、軽ワゴン車に乗っていた家族が5人であると報道されている点である。言うまでもなく軽自動車の定員は4人であるからして、明らかに定員オーバーとなる。もちろんそのことで加害者側の罪が軽くなることは一切ないが、仮に被害者側が定員を守り、全員がシートベルトを着用していた場合はどうなったか、車外に放り出されることは無かったのではないか、といった点も検証しておく必要はあるだろう。

 ちなみに、いま担当している授業で使っている電子版テキストの冒頭の章では「原因にもいろいろある」という趣旨で、あくまでフィクションの事件として「毒入りカレー殺人事件」の例が挙げられている。通常、犯罪事件では「犯人が毒を入れた」ことが原因であるとみなされ、有罪が確定すれば犯人は罰せられることになるが、じつは原因はそれだけではない。犯人の動機が保険金にあるとすれば現行の生命保険制度も1つの原因になるし、犯人が毒物を盗み出したとすればその保管倉庫の管理体制の不備も1つの原因になる。さらに、毒入りカレーを最初に食べた3人のうち1人だけがお亡くなりになった場合は、その3人が最初に食べた原因(例えば町内会行事の役回りの都合上、先に食事をする必要があった)、また1人だけお亡くなりになったことの原因(体調を崩していた、高齢であったなど)も原因になりうる。

 要するに、何をもって主要な原因を見なすのかは、ニーズに依存している。犯罪事件の場合は、最大のニーズは再発の防止であり、それゆえに犯人を特定し罰する必要が出てくるのであるが、交通死亡事故防止というニーズから言えば、定員オーバーも独立して取り締まるべきであり、また、ビール類を提供したとされる飲食店や、飲酒運転の事実を知っていながらそれを制止しなかった搭乗者たちも罰せられなければならない。

 そう言えば、砂川市では昨年7月に、交通事故死ゼロ700日達成の表彰状を受け取ったという。リンク先には「この記録は、関係機関・団体の皆様による交通安全運動のご努力、そして市民の皆様一人ひとりの高い交通安全意識や交通マナーにより達成されたものと考えています。」などと書かれているが、こういう事故が起こったことをみると、飲酒運転、スピード違反、また上に述べた定員オーバーなどについての取締が不十分であり、かつ、「市民の皆様一人ひとりの高い交通安全意識や交通マナー」が「結果オーライ」主義で慢心にすぎなかったことが分かる。

 決して砂川市に限ったことではなく私の住む岡山市も全く同様であり、日頃から交通安全につとめ法令を遵守する努力を怠ってはならない。