じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 3月12日は国公立大学の後期試験が行われた。文・法・経3学部の試験はいずれも小論文1科目で11時半に終了。時計台前には岡山駅西口直行の臨時バスが並んでいた。


2015年03月12日(木)



【小さな話題】

吊り下げ型虫除け剤の誤認

 3月11日付けの産経ニュースによれば、消費者庁は2月20日、景品表示法違反(優良誤認)として、吊り下げ型の虫除け剤(空間虫除け剤)を販売している大手4社に再発防止などを求める措置命令を出した。【Yahoo!ニュース経由】

 記事によれば、販売されている虫除け剤のパッケージには、適用害虫はユスリカやチョウバエであると明記されており、蚊やハエは対象になっていないという。
空間用虫除け剤が対象としている虫は、ユスリカやチョウバエなどの「不快害虫」で、ハエや蚊、ゴキブリ、ダニなど人体に影響を与えかねない「衛生害虫」とは区別される。衛生害虫を対象としている蚊取り線香や虫よけスプレーなどは医薬品医療機器法(旧薬事法)の適用を受ける「医薬部外品」に当たるが、空間用虫よけ剤は同法の適用を受けない「雑品」に区分される。
 日頃、商品を慎重に選択しているつもりの私であったが、この件に関しては、蚊が対象に含まれているものと思い込んでおり、昨年夏にも大量に購入してベランダや玄関に吊り下げていたところであった。そう言われてみると、たくさん吊り下げたわりには、相変わらず蚊が侵入してくる。けっきょく、液体型の電気蚊取りに頼るほかはなかった。

 誤認の原因は、まずは大手各社の宣伝方法にあると思うが、夏場になると、ホームセンターで、各社の商品が目立つ場所に山積みされていること、また、蚊取線香、殺虫スプレー、虫除けクリームなどと同じ場所に置かれていることなどがいっそう誤認を誘導しているようにも思える。




人工塩味料って?

 2月28日に放送されたNHK「チョイス@病気になったとき

これが"健康寿命"を 延ばす食事だ

という話題を取り上げていた。前半は減塩に関するものであり、食事で塩分を控えているつもりでも実はできていないという落とし穴が指摘されていた。私自身は、日頃、おひたしや生野菜は、醤油やドレッシングをかけずに食べており、全般に薄味を好むほうではあるが、それでも、食パン、マーガリン、うどん、刺身醤油など、かなりの量の塩分を取っていることに気づかされた。

 このことでふと思ったが、減塩の我慢をしなくても健康にマイナスにならないような人工塩味料というのは無いものだろうか?

 ちなみに、砂糖の摂り過ぎを防ぐ一手段としては人工甘味料がある。発がん性の疑われるものもあって多用は禁物だが、のど飴などは、砂糖入りよりはノンシュガーのほうが、糖分の取り過ぎ防止に加えて、虫歯にならずに済むというメリットがある。

 と思ってさっそくネットで「人工塩味料」を検索したところ、同じことを考える人はちゃんと居られるようであり、Yahoo!の知恵袋などに、いくつか質問が掲載されていた。もっともたいがいは、塩化カリウムを代用にするというような回答であり、ウィキペディアでは、
  • アメリカでは薬物による死刑執行時に使用する薬物としても知られる。
  • 腎疾患や高濃度の静脈内投与により高カリウム血症を引き起こされた場合、不整脈から最悪の場合は心不全にいたり死亡することがある(詳しくは高カリウム血症参照のこと)。そのため医学、獣医学の分野では心停止液としても利用される。

などという恐ろしい記述もあり【但し静脈内投与】、経口摂取なら安全かどうか定かではない。

 けっきょく塩味というのは、
塩味はナトリウムイオンによって感じ、陰イオンが塩化物イオンのとき、つまり食塩の時に一番強く感じる。塩味における味覚受容機構は、大まかにナトリウムイオンが味細胞内に直接流入し、脱分極させることである。しかしながら、この機構にはまだ不明な点が存在している。
とあった。となると、甘味受容体を刺激する場合と異なり、塩味の受容は比較的シンプルであるようだ。けっきょく、食塩が一番安全ということになるのかもしれない。

 なお、ウィキペディアの当該項目によれば、味覚の種類は以下の通り。
  • 1916年、ドイツの心理学者ヘニング(Hans Henning)は、...甘味、酸味、塩味、苦味の4基本味を正四面体に配し(味の四面体)、それぞれの複合味はその基本味の配合比率に応じて四面体の稜上あるいは面上に位置づけることができると考えた。
  • 日本では1908年に池田菊苗がうま味物質グルタミン酸モノナトリウム塩を発見した。このうま味は4基本味では説明できないため、日本ではこれを基本味とする認識が定まった。しかし西洋では長らく4基本味説が支持され続け、うま味が認められたのは最近のことである。現在では甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つが受容体を介して膜電位の活性化を引き起こしていると考えられており、生理学的にはこの5つが味覚であるといえるため、五基本味と位置づけられる。
  • 基本味以外の、辛味物質、アルコール、炭酸飲料などの化学的刺激や、温度(熱さ・暖かさ・冷たさ)、舌触り(つぶつぶ感、柔らかさ、硬さ、滑らかさ)などの物理的刺激は、化学的受容体を介することなく直接神経を刺激して大脳皮質味覚野に伝達され、基本味と合わせて総合的な味覚を形成する。ただし味覚刺激の全てについて神経に伝達されるまでの機構が解明されたわけではない。


 甘味と塩味は、一度摂取してから一定時間が過ぎると、「食べたい」という欲求【行動分析学で言えば「確立操作」】が起こる。酸味についても時たま、酸っぱいレモンが食べたくなる場合がある。しかし、いくら時間が経過しても苦味が欲しくなる人は居ない。甘味はカロリー摂取、塩味は大量に汗をかいたあとの塩分補給という点で生理学的要求にかなった行動をもたらす力があるが、それ以外はおそらく学習(条件づけ)によって形成されていくものと思う。上記の「うま味」がなぜウマイという満足感をもたらすのかはよく分からない。