じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 図書館入り口に「2月10日から9時〜19時閉館となります」という掲示が出ていた。「2月10日から9時〜19時開館となります」とすべきではないかと思い、さっそく職員の方に申し出た。その後修正されたかどうかは未確認。

 なお、この掲示では「9時〜19時」を「9時から19時」と書き換えると「2月10日から9時から」と「から」が重なって分かりにくくなる。より正確に情報を伝えるのであれば、「2月10日から、中央図書館の開館時間は、9時から19時までとなります」とすべきであろう。

※この掲示は翌日には剥がされていた。


2015年02月16日(月)



【思ったこと】
150216(月)オックスフォード白熱教室(23)すべての偶数は2つの素数の差で表すことができるか?

 昨日の日記ゴールドバッハ予想の話題を取り上げた。ゴールドバッハ予想には、「強い予想」と「弱い予想」があるようだが、番組では

●4以上のすべての偶数は2つの素数の和で表すことができる(か?)

という形で紹介されていた。

このことですぐに思い浮かぶバリエーションとして、

●4以上の偶数は2つの素数の差で表すことができるか?

という予想が考えられる。試しに、(いちおう2以上の)偶数を小さいほうから調べてみると、
  • 2:5-3、7-5、13-11、19-17、...
  • 4:7-3、11-7、17-13、23-19、...
  • 6:11-5、13-7、17-11、19-13、...
  • 8:11-3、13-5、19-11、31-23、...
  • 10:13-3、17-7、23-13、29-19、...
というように、いずれも、複数通りの素数の差で表されることが分かる。もっとも、「素数の和」の場合は当該の偶数より小さい2つの素数だけに限られるのに対して、素数の差というのは、例えば、何億もの素数の差ということもあって、数え上げればキリがない恐れが出てくる。

 じっさい、差が2になるような2つの素数の差は双子素数と呼ばれていて、2011年12月の時点で知られている最大の双子素数は、200,700桁の 3756801695685 × 2666669 ± 1 であるが、無限に存在するのかどうかは未解決問題になっているという。

 また、差が4とか6になる場合に類似した発想として、いとこ素数セクシー素数【ラテン語では 6 が sex であることに由来】、また、双子素数の拡張として、三つ子素数四つ子素数などがあるそうだ。

 ということで、ネットで調べた限りでは、差が6となる素数のペアまでは名前がついていることが分かったが、差が8以上になるようなペアについては、どこまで研究されているのかは調べることができなかった。

 いっぽう、上記の問題とは少し発想を変えて、素数と素数の間の間隔はどのくらいまで長いことがあるのか、あるいは間隔の分布はどうなっているのか、といった疑問も出てくる。これにカンしては、英国出身でカナダ・モントリオール大のジェームズ・メイナード博士と、米カリフォルニア大のテレンス・タオ教授がそれぞれ独自に見つけた新定理というのがあるらしい。
どんな大きな数でも、600個ごとに区切ると素数が2個含まれる場合がある。必ず2個あるわけではないが、2個の素数が含まれる600個ごとの区間は無限に存在する。今後の研究で、区間の幅は600個より少なくなる可能性もある。【
出典はなぜかスポニチ
上記の表現で「2個の素数が含まれる600個ごとの区間は無限に存在する」という意味は分かりにくいが、こちらの書き込みの中に
ある大きな数nを例に考える。n、n+1、n+2…、n+1000…、n+2000… と順番に大きくなる数字を書いた札を作り、600個ずつ同じ箱に入れる。すると、全ての箱に2個の素数が入るとは限らないが、素数2個が入った箱は無限にある
というイメージしやすい例が挙げられていた。ちなみにこの新定理を発見したジェームズ・メイナード博士は1987年生まれ、テレンス・タオ教授は1975年生まれであるという。メイナード博士の論文はこちらから拝読できるようだが、うーむ、600以下になるという数式部分以外はサッパリわかりませんなあ。このぶんでは、いずれ、ゴールドバッハ予想や双子素数問題、さらには、ミレニアム懸賞問題などが解決されていっても、私の頭脳においては「永遠に理解不能」問題として残りそうな気がする。


次回に続く。