じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 「自分顔」をテーマにした卒論研究を時たま見かけるが、そもそも人間は、初めて自分の顔を目にした時、どのような反応を示すものだろうか。写真は、鏡に向かい合うゼロ歳児。強い興味を示しており、何度も鏡を叩いていた。


2015年02月10日(火)


【思ったこと】
150210(火)オックスフォード白熱教室(19)ゲーデルの不完全性定理

 番組では、「カオス理論」に続いて、ゲーデルの不完全性定理の話題が取り上げられた。

 番組によれば、「不完全性定理」は、

●数についてのある論理体系の中のある「真の命題」にはその論理体系の中で「証明できない」ものが存在する

であり、ゲーデルは、言葉のパラドックスが数学に利用され、「正しい(真である)」と「証明できる」との差を明らかにした、というような説明がなされた。

 また、言葉のパラドックスの事例として、

●「この命題はウソである」
●「この命題は証明不可能である」

が引用された。そして、ゲーデルは、本質的には真だが証明不可能な命題が存在することを示したという。この話は「無限」の話題へと続く。

 ここで、ウィキペディアから、不完全性定理の説明部分を引用しておく。
第1不完全性定理
自然数論を含む帰納的公理化可能な理論が、ω無矛盾(オメガむむじゅん、omega-consistency)であれば、証明も反証もできない命題が存在する。
第2不完全性定理
自然数論を含む帰納的公理化可能な理論が、無矛盾であれば、自身の無矛盾性を証明できない。

 なお、リンク先にもあるようにゲーデルは、ゲーデル解など、不完全性定理以外にも多くの業績を残しているが、晩年は非常に内向的となり、毒殺されることを恐れる余り妻アデルが作った食事以外は自分が調理した食事すら口にせず、また夏でも冬服を着込み、毒ガスによる暗殺を恐れたために冬でも家の窓を開け放ち、最期は飢餓状態で亡くなったという。緻密な推論に長けていたゲーデルが、毒殺や毒ガスといった妄想の矛盾を看破できなかったというのはまことに大きな矛盾であると言わざるを得ない。

 次回に続く。