じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 12月7日の夜、月の出の直後に、垂直方向に光の柱が見えていた。太陽柱と同じしくみで起こる月柱(げっちゅう)の可能性があるが未確認。右上は、翌日12月8日早朝に撮影した月齢15.4の月。12月7日18時02分には月の赤緯が最北となっており、この前後でないと時計台を前景にした月の出の写真は撮りにくい。
 なお、太陽柱と思われる現象は、 に観察記録あり。


2014年12月07日(日)

【思ったこと】
141207(日)青色LEDだけじゃない! ノーベル賞

 11月30日に放送された、NHK「サイエンスZERO

No.486 青色LEDだけじゃない! ノーベル賞特集を録画再生で視た。

 今年のノーベル賞では、青色LED開発で日本人3人が物理学賞を受賞したことが国内では注目されているが、ノーベル化学賞、医学・生理学賞でも画期的な発見が受賞対象になっているという。番組サイトで紹介されているように、
  • 化学賞は、100年間信じられてきた顕微鏡の限界を打ち破って、超高解像度を達成した顕微鏡の技術。
  • 医学・生理学賞は、私たちが場所を認識するために働く、脳の仕組みの解明。


という内容になっている。

 専門的なことは全く分からないが、光学顕微鏡に限界があるということは、中学・高校の理科の授業でも教わったことがある。原理的に無理なものは解決不能だと諦めてしまいがちだが、世の中、工夫次第では不可能が可能になることもあるようだ。こういう喩えで当たっているかどうかは定かでは無いが、要するに、可視光線を使っている限りは分解能に限界があり、おおむね0.2μm以下の識別はできない。しかし、ドーナツ状に周りを覆い隠したり、瞬間的に光を当てて特定のピンポイントだけを反射させ、画像を重ねていくことで、もっと微小な観察対象の全体像が分かるという仕組みのようだ。

 番組の中でも指摘されていたが、光学顕微鏡の原理は物理学の分野であるが、物理学で不可能とされていたことが化学で解決されるというのはまことに興味深い。

 いっぽう、医学・生理学賞のほうは、脳の場所細胞・格子細胞に関する研究であり、ネットで検索したところ、こちらに分かりやすい解説があることが分かった。この研究は、認知症高齢者が周囲の環境を認識できなくなること、さらには、これは多少比喩的な援用になるかもしれないが、「自分探しは、地図上の矢印探しのようなもの」という養老孟司先生のお考えにも共通する謎解きになるような気がする。

 さて、先ほど、ノーベル物理学賞を受賞した日本人研究者のうち、天野先生と中村先生の共同会見の様子が伝えられていた。「青色LEDの開発は困難と言われているなかで研究を続けていくことができたのはなぜか?」という質問に対して、「パズルを解くことが好きだった(ので、途中で止めようとは思わなかった?」という答えと、「人類に貢献するため努力と挑戦」という2通りの答えが返ってきたが【←長谷川の記憶に基づくため不確か】、これは、動機づけ理論(自己決定理論>有機的統合理論)から再整理してみると面白そうだ。もっとも、公式な会見の場となるとなかなか本音は語りにくくなる。けっきょくは、「世のため人のため」という答えが模範的な動機というように見なされてしまう。