じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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4月9日はいつもより早い時間に夕食後の散歩に出かけたため、一般教育棟構内・陸上競技場の夜間照明がまだ点灯していた。写真は、月齢9.7の月と夜間照明のライトに照らされた新緑のアメリカフウ(写真上)と散りかけのソメイヨシノ(写真下)。


2014年4月9日(水)

【思ったこと】
140409(水)Windows XP、ついにサポート終了

 各種報道にあるように、Windows XPのサポートが4月9日(日本時間)をもって終了した。しかしながら、まだまだXPマシンを保有している企業や個人は少なくないという。

 ウィキペディアの当該項目からサポート終了のあらましを要約引用すると、
  • 従来のマイクロソフトの方針では、家庭向けのエディションではメインサポートフェーズ(次のバージョンのWindows発売から2年後まで)しか提供せず、ビジネス・開発向けのエディションのみ延長サポートフェーズ(メインサポートフェーズ終了後5年間)を提供してきた。しかし、Windows XP Home Editionは市場で非常に多く使われていたため、メインサポートフェーズ期間をもってサポートを打ち切ると、重大な脆弱性が発見されてもセキュリティアップデートが提供されず、無防備な状態のPCが巷にあふれることが懸念された。2007年1月25日、マイクロソフトは市場の状況を鑑み、「Windows XP Home EditionおよびMedia Center Editionについても、(家庭向けのエディションであるが)5年間の延長サポートフェーズを提供する」と発表した。これにより、Home EditionおよびMedia Center Editionはサポート期限が2009年4月14日から2014年4月8日へ延長された。発売開始より約12年半にも及ぶという、PC用ソフトとしてはかなりの長期サポートとなる。
  • ProfessionalとTablet PC Editionに関してはビジネス・開発用製品扱いのため、従前どおり延長サポートフェーズが提供される。
  • 組み込み系OSであるWindows XP Embeddedは2009年4月現在、2016年1月12日まで延長サポートフェーズが提供される予定。
  • 64ビット版Windows 8/8.1専用のクライアントHyper-V、Professional以上のバージョンに搭載されているWindows 7のXP Mode等の仮想デスクトップ(ハイパーバイザ)上で稼働しているWindows XPであってもセキュリティ上の危険性が指摘されている。
  • 一部のセキュリティソフトについては、マイクロソフトのサポート打ち切り後も、2018年7月5日までWindows XPのサポートを継続する製品も存在している。
  • 政府機関や企業向けの有償カスタムサポートは、2014年4月9日以降も提供される。実際に英国やオランダの政府が契約している。
ということで、引用後半部分のところでは、4月9日以降もある程度継続するサービスもあるように読み取れるが、私の使用環境には当てはまりそうにもない。このほか【さよなら Windows XP】それでもXPを使い続ける4つの方法という日経の記事も、私のところでは使えそうな情報を含んでいない。

 ではどうすればよいのか。ご本家の案内サイトには、
  • 現在の PC をアップグレードする
    ほとんどの旧型のコンピューターでは、最新バージョンの Windows である Windows 8.1 が動作しません。Windows アップグレード アシスタントをダウンロードして実行し、お使いの PC が Windows 8 のシステム要件を満たしているかどうか確認することをお勧めします。お使いの PC がシステム要件を満たしていれば、チュートリアルの手順に従ってアップグレードしてください。Windows 8.1 と Windows 8 のシステム要件はほぼ同じです。お使いの PC で既に Windows 8 が実行されている場合、ほとんどのケースで Windows 8.1 に無料で更新できます。詳しくは、FAQ をご覧ください。
  • 新しい PC の購入
    お使いの PC で Windows 8.1 が動作しない場合は、新しい PC の購入のご検討をお勧めします。魅力的な最新 PC を数多くご用意していますので、ご覧ください。これまでよりも性能が向上し、軽量化され、デザインも洗練されていますが、平均的な価格は 12 年前の一般的な PC よりも大幅にリーズナブルになっています。

と記されているが、これまでの私の経験から言えば、WindowsXPマシンをWindows8.1にアップグレードできる可能性は殆ど無い。Windows8.1は
  • CPU: PAE、NX、SSE2 をサポートする 1 GHz 以上のプロセッサ
  • メモリ: 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)
  • ハード ディスクの空き領域: 16 GB (32 ビット) または 20 GB (64 ビット)

というシステム要件を満たせば動くように勘違いしてしまうが、実際には、カードリーダースロット、DVDドライブ、USB接続機器との相性に問題があったりして、とんでもない事態になりかねない。【2012年11月29日2012年12月2日の日記参照。但し、リンク先のケースはWindows7から8へのアップグレードのさいのトラブル】。

 あと、私のところでは、大学内で使用するパソコンについては、包括契約よって、WindowsXPマシンを何台でもWin7やWin8.1に無料アップグレードができるサービスが提供されているが【但し学外に持ち出すと一定期間後に認証エラー】、これまでに学生用XPパソコン5台をWin7へアップグレードする作業を行ったところ、3台は何とか使える模様だが、残り2台は、アップグレード後の動作スピードがあまりにも緩慢で到底使い物にはならなかった。何かのボタンを押しても数分以上待たないと次の動作を始めてくれないのであった。

 ま、とにもかくにも、根本的には、政府機関や多くの企業が、1私企業にすぎないマイクロソフトに頼りすぎてきたことに問題がある。それと、Windows7や8.1が本当に便利なら、サポート打ち切りとかウイルス感染の脅威などを根拠にしなくても、自然に乗り換えが進んだはずである。XPマシンが使われ続けてきたということは、要するに、XPを駆逐するような優れたOSが登場しなかったことを意味する。私自身もじっさい、Windows3.1、95、98、Meの時代には、それぞれ新しいOSが出るたびにマシンを買い換えたものだが、それは、サポート打ち切りに脅かされたからではなくて、新しいOSのほうがはるかに便利で、安定性があったからに他ならない。それに引き替え、今使っているWin8.1と7は、XPに比べて何が便利になったのか、未だにさっぱり分からない。